カルマなんて、ない!ただ、ポンです(笑) ― 2019年03月16日 07時48分10秒
「頭がない男-ダグラス・ハーディングの人生と哲学」発売されました。
*定価:本体価格2,500円+税
*版型:B5版(フラカラー)183ページ
*発行:ナチュラルスピリット
*目次詳細 (原書には目次がないですが、読みやすくするために、日本語版にはつけてあります)
先日、カルマについて私が書いた内容について、「カルマなんてない、と断定するべきだ」というコメントをいただいた。
では、ご要望にお応えして、本日は、「カルマなんて、ない」と、断定してみよう。
カルマとは、別の言葉で言えば、因果律だ。平たく言えば、時間世界での原因と結果である。だから、カルマの話は、時間世界(物語世界)が現実のものと想定し、その中に個々の人間物体がいるものと想定することによって、成立することができる。
たとえば、
皆さんが今、タブレット、スマホ、パソコンの画面上でこれを読んでいるとして、誰かが「このパソコン(スマホ、タブレット)を、どうやって手に入れたの?」 と質問するなら、皆さんは記憶を作動させて、こう答えるはずである。「ああ、これは、○○の時に、××の店で、△△の値段で買ったものです」
自分が○○の時に、××の店で、△△の値段で買った(原因)⇒今ここに、これが存在している(結果)
あるいは、
私は○○年に生まれた(原因) ⇒だから、私は今ここに存在している。(結果)
あるいは、
自分にひどいことが起きて、その原因を考えたら、「そういえば、若い頃、人にひどいことをした(言った)」という思考がわき起こって、「これはカルマなんだ」と納得したとしよう。
自分が昔ひどいことをした(原因) ⇒今日、自分にひどいことが起こった(結果)
しかし、究極を言えば、今述べたことは、「虚構(物語)」 である。
究極の観点では、あらゆる現象が存在するのは、「私は在る」からだ。
パソコン(タブレット、スマホ) が今ここにあるのは、「私は在る」からだ。
苦痛を感じるのは、「私は在る」からだ。ついでに言えば、「私は在る」から、「それは昔のカルマ」だという思考が起こる。しかし、思考と現象は究極の観点からはまったく無関係である。
「私は在る」という意識が毎瞬、 五感の機能と思考・感情活動として現れているだけである。
先日、大阪の会に参加された方が、自分の体験から、「起きていることと、思考はまったく無関係だということに気づいた」という非常に啓発的な話を披露してくださった。
たとえば、
朝目覚めたら、胃のあたりに痛みがあったとしよう。すると記憶が作動して「ああ、昨晩、食べ過ぎたからだ」という思考がわくとする。すると自分の中で、「昨晩の食べ過ぎ」と「今朝の胃痛」の間に因果関係を創造する。
「食べ過ぎ」⇒痛み⇒思考・感情⇒(薬を飲む)などの行動⇒「これからは食べ過ぎに注意しよう」という思考。
朝目覚めたら、胃のあたりに痛みがあったとしよう。すると記憶が作動して「ああ、昨晩、食べ過ぎたからだ」という思考がわくとする。すると自分の中で、「昨晩の食べ過ぎ」と「今朝の胃痛」の間に因果関係を創造する。
「食べ過ぎ」⇒痛み⇒思考・感情⇒(薬を飲む)などの行動⇒「これからは食べ過ぎに注意しよう」という思考。
⇒は、時間世界の中では因果関係を表し、もちろん二元的人間次元(物語次元)ではそう解釈するのが正しいが、しかし実際は、痛みも、思考や感情も、行動も「独立」して、ただ、ポン、ポン、ポンと、起こるだけだ。「独立して」という意味は、「因果関係なく」という意味である。
そして、一番重要なポイントは、この ポン、ポン、ポンに個人はまったく関わっていないということである。なぜなら、個人は本当は存在していないからだ。だから、存在していない個人が、そもそも個人的カルマなどもちようもないのだ。
この話を一番わかりやすく理解するための例をあげるなら、
テレビドラマのある場面で、登場人物たちが過去の出来事について話し合っているとしよう。俳優たちは実際に出来事を経験していないにもかかわらず、登場人物としてはまるで過去があったかのように、決められたセリフをポンポン話す。
私たちが日々やっていることもそれに似ている。ちなみにシンプル堂という登場人物はカルマを信じ、同時に否定するという中途半端な役割を日々演じている(愚)。
本当は、世界はただ、ポン――「これからは、世界はポン、で行きましょう」という結論に、大阪の会の三次会は盛り上がり、私もとても楽しませてもらった。
無苦集滅道――苦しみも、苦しみの原因も、苦しみを制することも、苦しみを制する道もない(岩波文庫版「般若心経」より)
〔イベント〕
2019年4月7日(日曜日午後)「私とは本当に何かを見る会」(東京都新宿)
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目次は下記のサイトに掲載してあります。
http://www.simple-dou.com/CCP041.html
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[シンプル堂電子書籍・音声ファイル]
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現在都合でサ-ビスを一時休止しています。下記電子書籍、音声ファイルのご購入を
ご希望の方は下記シンプル堂までご連絡ください。
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本書の詳しい目次は下記のサイトに出ています。
1部 ヒトにおけるセックスと闘争・暴力の問題について
2部 サルの壁 人の壁
3部 人生は、ド・アホでいこう!
2部 サルの壁 人の壁
3部 人生は、ド・アホでいこう!
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なお現在は、パソコン等では、横書きの文章のほうが読みやすいという人たちもいると思い、縦書き版と横
書き版の二種類の版を用意してあります。 編集の都合上、総ページ数(縦書き版が453ページ、横書き版が367ページ)は異なっていますが、内容はまったく同じです。
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