トランプさんに見る「アメリカ社会の成功ルール」2020年11月08日 09時36分43秒

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この4年間、時々ネットに出ているトランプさんの言動を眺めて、彼はまさに「アメリカ社会における成功ルール」の王道の極端な、そして露骨なタイプなのだと、いつもある種、感心していた。

「アメリカ社会における成功ルール」に初めて気づいたのは、20代の1年ほどアメリカに滞在していたときのことだ。

日本では、沈黙は美徳であり、自分の意見をはっきり言う人間はたいてい嫌われる。しかし、アメリカでは、沈黙していたり、自分の意見をはっきりと言わないと、欲しいものは手に入らず、お金を払って頼んだことさえ、あとまわしにされたり、放っておかれるということを時々経験したものだ。自分の意見をはっきりと主張できない人は、「そこに存在しない」か無価値と、見なされる感じだ。

声高に自分の意見と正しさを主張する――自分の意見や考えが間違っているか、正しいかが重要ではなく、自分の意見や考えを相手に受け入れさせる(時には無理やりでも、違法な方法を使っても)、話術というか押しの強さ、それが「アメリカ社会における成功のもっとも重要なルールの一つ」(他には、お金、家柄とか人脈も重要)だと知った。

声高に自分の意見と正しさを主張する人たちは「強い人」だと思われ、「人気」(人の気)とお金と人脈を集めることができ、それが彼らをますます社会の階級の上へと押し上げる力となる。トランプさんはそうやって社会の階級を駆け上り、大統領にまでなったのだ。

私の印象では、トランプさんは(非白人、マイノリティ、女性などへの)純粋な思想的差別主義者ではなく、純粋な思想的アメリカ第一主義でもなく、彼は単純に「自分第一主義」の人だ。つまり、自分が人生で勝ち続けるために、自分の勝利へ貢献する人たち、自分の言うことを聞く人たち、自分に資金を提供する人たちなら、どんな人種の人とも国とも、どんな主義主張の人とでも手を組むだろうということである。彼の根はずる賢いビジネスマンなのである。自分に対する何千もの訴訟があるにもかかわらず、お金と人脈、ずる賢さで、いまだ刑務所を免れている(笑)とは、ものすごいビジネス能力である。

彼が差別的発言を繰り返し、外国に強硬な言動をするのは、そうすれば、(非白人、マイノリティ、女性などへの)純粋な思想的差別主義者たちや思想的アメリカ第一主義者たちの広告棟として君臨でき、彼らから多大な資金提供を受けることができるからだ。またアメリカ人の感情的大衆(理性よりも感情で動く人たちが)が感情的に喜び、彼にたくさんの「人の気」をプレゼントしてくれるからだ。彼は昔はテレビに出るタレントでもあったので、「人の気」がどれほど「おいしい」ものか、よく熟知している。

負けを認めるのが大嫌いなトランプさんは選挙集計の不正を訴えているが――仮に集計の不正があったとしても、今までトランプさんがやってきたことのカルマ、というところだろう。最後の最後まで、思い切り社会を引っかきまわして、「人の気」を集めるだけ集める――どこまでもしたたかなトランプちゃん、である。

トランプさんが大統領であったこの4年間、アメリカ社会の分断、二極化がますます明らかになっていった。それは彼が分断させたわけでなく、彼の「おかげで」、人々の目にはっきりとアメリカ社会にずっと蓄積してきた分断が、明らかになったというだけであろう。アメリカは「内戦」中、というのがかなり前からの私の認識である。

それは何の分断なのだろうか? それは民主党対共和党でもなければ、保守対革新でもなければ、白人対非白人でもなく、一言で言えば、アメリカ社会における成功のルールとツール(お金、家柄、人脈、強い性格、ずる賢さなど)をもっている者たちと、そういったものをもっていない者たちとの分断なのだと思う。

最近時々読んでいる現代のアメリカ社会を背景にしたミステリーに、あらゆる権力業界(大金持ち、警察、司法、政界、宗教組織など)の中にいるトランプさん的権力者たちが自分たちの私利私欲のために、自分たちの罪を隠蔽し、取引をし、いかなる手段を使っても、「自分の欲しいものを手に入れよう」とする姿がよく描かれている――「もっている」者たちが、「もっていない」者たちを利用したあげく、罪に陥れるゲーム。娯楽本だから、描写は多少の誇張もあると思うけれど、アメリカ社会ではミニ・トランプさん的人たちが、あらゆるところで暗躍していることがよくわかる。

さて、次回から紹介する来年出版予定の本の二人の賢者――ジョエル・ゴールドスミス(Joel S.Goldsimth1892-1964)とロバート・アダムス(Robert Adams1928-1997)――は、たまたま二人ともアメリカ人であるが、彼らの人格と教えは、「声高に自分の意見と正しさを主張する」アメリカ文化とはまったく無縁である。今まで紹介したスピリチュアルな賢者同様に、彼らのメッセージもまた、いつの時代にもある、愚かしくも、そして(トランプさんのような人たちには)楽しい分断のゲームからいかに抜け出て、「神の王国」に入るか=神(私の本質)こそ、すべての成功のルールとツールという真理に目覚めるか、ということである。


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