Silence of the Heart(2)2021年06月25日 15時49分14秒

[新着ニュース]

オンライン「非二元の教えの理解を深める会」

日時:2021年7月4日(日曜日)午後2時から午後4時頃まで
日時:2021年7月11日(日曜日)午前9時から午前11時頃まで



[カエル様―ご質問への答え]
今のところ、Silence of the Heart(ハートの静寂)の発売はたぶん秋頃です。それ以上はまだ決まっていません。

本日は、ロバート・アダムス(Robert Adams 1928 -1997)がどんな人だったのか、簡単に書いてみよう。

*関連情報は下記に掲載されています。



(以下の内容は主に、上記のウィキペディアの情報とSilence of the Heart(ハートの静寂)の初版の本(今回出版される本は、改訂版)の情報によります)

ロバート・アダムスは、1928年ニューヨークに生まれる。彼は子供の頃から、ある種のシッディ(霊能力)に恵まれ、またいつも彼のベッドのかたわらに不思議な老人(あとでそれがラマナ・マハルシだとわかる)が佇んでいたという。

子供の頃の彼のシッディ(霊能力)がどういうものだったかというと、欲しいものがあるとき、それがお菓子であれ、玩具であれ、テストの答えであれ、その物の名前を唱えると、それが現れる(!)という、とても便利なもの(笑)だったらしい。

中学生のある日、数学のテストの最中に覚醒体験が起こり(その経験は、Silence of the Heartの中で、彼自身が詳細に述べている)、それ以後、世俗的な物事への一切の関心を失う。高校生のとき、たまたま図書館で見つけた本によって、自分が幼いときにベッドのかたわらにいた老人はラマナ・マハルシだと知る。

またその頃、同じくニューヨークで活動していたジョエル・ゴールドスミス(先月出版された「スピリチュアル・ヒーリングの本質」(ナチュラルスピリット発行)の著者)に出会った。ジョエル・ゴールドスミスはロバート・アダムスの覚醒体験を認めたが、彼は東洋の先生のところへ行くべきだと考え、その当時、カリフォルニアで活動していたパラマハンサ・ヨガナンダ邦訳本に『人間の永遠の探究』(森北出版)がある)を彼に紹介し、ロバート・アダムスはパラマハンサ・ヨガナンダの僧院に行き、最初はそこの僧になり、一生を過ごすつもりでいた。

しかし、パラマハンサ・ヨガナンダもロバート・アダムスの覚醒は認めたが、彼がいるべきところはここではなく、インドのラマナ・マハルシのところだと言って、ロバート・アダムスをインドへ送り出す。

折よく、親戚が亡くなって、遺産を受け取ったロバート・アダムスは、そのお金をもってインドへ渡り、ラマナ・マハルシのアシュラムへ行き、最晩年のラマナ・マハルシと3年ほどを一緒に過ごす。Silence of the Heartの中で、ラマナ・マハルシについてのいくつかのエピソードを彼は語っている。

ラマナが亡くなってから、彼は17年間、インドを放浪し、その間ニサルガダッタ・マハラジなど、様々なグルたちに出会ったと言われる。

彼は最初教えることを拒否していたが、あるとき「メッセージを伝えなければいけない」という思いが起こり、1960年代にアメリカに戻り、その間結婚もし、二人の子供の父親になり、ハワイ、コロラド、ロサンジェルスなどで教え、最後は1997年にセドナで亡くなった。

はっきりと言って、ロバート・アダムスもジョエル・ゴールドスミス同様に、普通の人ではない。今も述べたように、子供の頃からシッディ(霊能力)に恵まれ、そして、中学生のときの覚醒体験によって、いわゆる自我(エゴ)が全部ふっとび、彼の場合それが二度と戻って来なかったようだ。

スピリチュアルな探求をしてる人たちの中には、10代の頃、ある種の霊的覚醒体験をしたことがある人が多くいるが、でも、ほとんど場合は、自我が普通に戻って来て、また人間クラブ、あるいは時には動物園まで落ちて、人生の様々な艱難、苦労、奮闘を経験しなければならないのが普通だ。

彼の本を読んだりしていると、この人はたぶん特に若い頃、普通の人間の自我を想像するほうが困難だったのではという感じさえする。つまり、彼から見たら、人間が語る個人的苦労、問題、人類の諸問題が、とても可笑しく聞こえたのではないか、つまり、人間が本当は問題がないところに、問題を無限に想像する様子にむしろ驚いたのではないかと思う。

以前一度だけ、彼の講話の録音を聞いたことがある。彼はあまりに静寂の中に佇んでいて、話すことさえ、大変そうだという印象を受けた。つまり、彼の意識が非常に肉体から離れているところにあって、ダグラスやラメッシ、あるいはマハラジとは違って、言葉を使う次元に降りてくることさえ、困難な感じだった。彼が晩年はパーキンソン病、そしてガンを患って、比較的早死にだったのは肉体から離れすぎた意識状態にあったからかもしれないと思う(しかも、彼は体に悪いものは一切食べない、完全ベジタリアンだったにもかかわらず、だ)。

しかし、彼自身は自分の病気の何一つ、状況・状態の何一つ、「問題」だと見なさなかった。彼が本書で繰り返し語るメッセージがいくつかあるが、その一つがこれだ。

(何が起こっているように見えても)、All is well. (すべてはうまくいっている)


*下記のブログにロバート・アダムスが提唱するIAM瞑想のやり方を紹介してあります。


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Silence of the Heart (1)2021年06月11日 09時24分36秒

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*オンライン「私とは本当に何かを見る実験の会」

2021年6月13日(日曜日)午前9時から午前11時頃まで
2021年6月20日(日曜日)午後2時から午後4時頃まで
2021年6月24日(木曜日)午後2時から午後4時頃まで






ロバート・アダムス(Robert Adams 1928 -1997)のSilence of the Heart(ハートの静寂)の本と出会ったのは、1990年代の後半のことだった。アメリカである先生のサットサンに参加したとき、泊めてもらった家の人に、「すごくシンプルで、いい瞑想法がある」と紹介されたのが、ロバート・アダムスのIAm瞑想で、私はすぐに興味を惹かれた。

そして、その瞑想法がロバート・アダムスの本、Silence of the Heartに詳しく掲載されていると知り、本を早速購入し、IAm瞑想の箇所だけを素早く読み、それ以来時々IAM瞑想をやるようになり、とても簡単でいい瞑想だと思ったので、他の人たちにも紹介してきた。

しかし、その瞑想法の説明以外の箇所は、少し読んだだけで、購入してから長い間、ほとんどSilence of the Heartを私は読まなかった。その理由は――ロバート・アダムスは、彼のワークの基本に、「私とは誰か? 私とは何か?」と問う、「自己問いかけ」をおいている。なので、本書でも、自己問いかけのやり方、その意義についてかなりのページを費やして、彼は語っている。「自己問いかけ」について、これ以上詳しく、わかりやすい説明はないのではないかと思う。

ところが、私は「自己問いかけ」という方法がまったく苦手というか、ほとんどできないのである。私は20代のときに、ラマナ・マハルシの本を読んで、「自己問いかけ」という方法を知り、早々これは自分向きの方法ではないと、あきらめた。

この「自己問いかけ」においては、「私とは誰か? 私とは何か?」という質問には、答えてはいけないことになっている。もし答えたら、その答えはどんな答えであっても、「間違い」である。思考で答えうる答えは、当然のことながら、この質問の答えではないのだ。

しかし、私のマインドは、いったん質問を立てたら、それは答えなければならないというふうに強力にプログラミングされていて(愚)、「答えてはいけない」という質問には近づかないことにしている。無理やりやろうとすると、かえってマインドを静めるどころか、収拾できないほどの混乱に陥ってしまうのだ――ロバート・アダムスの生徒の中にも、「自己問いかけ」に関して、そういう感想を述べた人がいる。

20代の頃、そういうことがわかったので、「自己問いかけ」を一度もやろうとは思わなかった。代わりというか、30代の終わりに、ダグラス・ハーディングが開発した「私とは本当に何かを見る」実験に出会い、そちらのほうがはるかに自分向きだとわかり、長年実践している。

そんなわけで、ロバート・アダムスのSilence of the Heartも、最初はほとんど読まなかった。しかし、前にも書いたことだが、2000年代の前半、私が絶不調だったとき、難しい英語の本がほとんど読めず、そのとき数少なく読めた本が、ジョエル・ゴールドスミスの本とロバート・アダムスのSilence of the Heartだったのだ。たぶんそれは、Silence of the Heartの英語が非常に簡単だったからだと思う。彼が使う英語は、時々出て来るアドヴァイタ・ヴェーダンタの教えに関するサンスクリット語を除けば、日本の中学レベルの英語である。しかも、彼は語り口が非常に穏やかで優しく(彼はマハラジなどと違って、どんな質問にもけっして怒らず、ダメ出ししたりしない人だったようだ)、そして英語が簡単なので、かなり調子が悪いときでもなんとか読むことができた。

「自己問いかけ」以外(笑)の部分はかなり役に立ったので、何度か読み、そして、あるとき、「翻訳してみようかな」という気が起こった。とはいえ、「自己問いかけ」の説明の箇所をうまく訳せるかどうか自信もなかったのだが、それでももしかしたら、ロバート・アダムスの説明・表現・語り口と相性のいい人たちがいるかもしれないと思い、翻訳を進めた。

スピリチュアルな本に限らないが、本と言葉や表現には相性がある。よい内容なのに、読めない本というものが確かにある。色々なジャンルの本を読む私ではあるが、最近はもう読みにくい本を我慢して読む時間と忍耐がないので、読みにくい本はさっさとあきらめることにしている。

同じように、非二元の教えに関心をもっている皆さんの中にも、今まで私が翻訳した賢者の方々(ダグラス・ハーディング、ラメッシ・バルセカール、ニサルガダッタ・マハラジ、その他)の本は、「読みにくいなあ」とか、「ピンとこない」と思った人たちもいるかもしれない。そんな人たちにロバート・アダムスはたぶんおススメである。先ほども書いたように、読むだけだったら、抵抗なくすらすら読めるはずである(、となるように、今最後の編集作業を頑張っています)。


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The art of spiritual healing (6)2021年05月02日 07時38分36秒

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*「スピリチュアル・ヒーリングの本質」5月下旬発売予定。本体価格2,380円+税 本文329ページ)(5月20日以後、書店でもご注文できると思います)

目次は下記に掲載してあります。


The art of spiritual healing (スピリチュアル・ヒーリングの本質)(ナチュラルスピリット発行)についての最後のブログです。

ジョエル・ゴールドスミスの本は数十冊ほどあり、すべての本で語られる彼の教えは一貫としているものの、本によって多少テーマというか重点が異なっている。その中で、本書、The art of spiritual healing (スピリチュアル・ヒーリングの本質)は、healing (ヒーリング)というタイトルがつけられているように、「自分の神性に目覚めることによるヒーリング」に重きが置かれている。

本書は、彼の晩年の本(1959年)で、彼が長年実践・研究してきた「スピリチュアル・ヒーリング」の原理の要点が、彼の生徒たち、あるいはこれから「スピリチュアル・ヒーリング」を学ぼうという人たち向けに、体系的に書かれている。彼自身の言葉で本書の意図を説明すれば次のようになる。

「本書が書かれた意図は、物質的感覚の人生から、イエス・キリストの中にあったマインド、つまり、ヒーリング意識の達成への移行を速めることです。本当にスピリチュアルなマインドをもち、スピリチュアル・ヒーリングの原理を理解している人たちは、癒すことができます」

以上のようなことに興味ある人、そして『奇跡のコース』(ナチュラルスピリット発行)のような分厚い本と格闘している(笑)人には、本書(『奇跡のコース』より、はるかに薄い本です!)はとてもおススメな本である――私の理解によれば、『奇跡のコース』とジョエル・ゴールドスミスは同じ真理を語っている。

さて、最後の最後に、The art of spiritual healing (スピリチュアル・ヒーリングの本質)の中で一か所だけ使われている、「選民」という言葉について、もう一度取り上げてみよう。

「心の中のカルト」のブログの中でも書いたように、「選民」という言葉は、キリスト教系のカルト宗教、原理主義的宗教などが好んで使う言葉であり、なぜ彼らがこの言葉を好きなのかという、私が推測する心理的背景も説明した。

ジョエル・ゴールドスミスはどんな意味で「選民」という言葉を使っているのか、彼の言葉を紹介すれば、下記のようになる。

「私たちが今いる場所は聖なる大地で、そのまさに今ここに神の存在とパワーが私と私のものを包みこんでいる、と本当に信じて生きていますか? 神が私たちを導いてくれると確信して、朝から晩まで生きていますか? 神の方向、神の導き、保護を聴くという態度で、私たちは生き、活動し、自分たちの存在をもっていますか? (中略) もしそうであるならば、私たちは選ばれた者であり、神の世帯に所属しています。つまり、そのとき私たちは神の選民に所属し、その贈り物は地上の正義と平和です」(14章「全能者の陰に宿る」

「私たちが今いる場所は聖なる大地で、そのまさに今ここに神の存在とパワーが私と私のものを包みこんでいる」と確信できる人は「神の選民」に所属し、そのときは、人はどこかに自分よりパワーのあるグルや先生を探し求めなくても(求めても、OKだけど)、聖地やパワー・スポットに行かなくても(行っても、OKだけど)、自分が今いる場所に「必要なすべてがある」ということである。

そして、そのときにはもちろん、「私たちは神の選民だけど、あなたは神の選民ではない」などというプライドに墜ちないことは確かである。事の真相はと言えば、あらゆる人はすでに、本当は「神の選民」である――ただ違いは、人がそれに気づくか、どうかということだけ……



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[青年様のご質問への回答] 
ラメッシの本をいつも愛読いただき、ありがとうございます。ラメッシ・バルセカールの「人生を心から楽しむ」(マホロバアート発行)を日本で出版する権利(翻訳権)を、私は現在もっていませんので、私のほうでKindle版を作成することはできません。ラメッシの本については、今は他の本のことで忙しいですが、時間ができたら、また新しい企画(翻訳)を考えてみたいとは思っています。


3月の終わり、桜が満開の日、満開の桜に「今年もお会いできてうれしいです」と挨拶しながら、近所を一周した。春に、満開の桜を見ると、神の顕現を一層感じられ、元気度があがり、今年もなんとか一年を乗り越えられそうな気がする(桜に特別な想いをもつのは、日本人特有なのかもしれないが)。

永田動物園(永田町)とオリンピック村動物園のボスリーダーたちが過去7年以上にわたって企画してきた、「やらないほうがいい、問題噴出大運動会(オリンピック)」のための聖火リレーも始まり、皮肉なことにというか、当然のことというか、コロナ・ウイルスの元気も再び増している。このままいくと、オリンピック開催に向かって感染が増えるということにもなりかねない。今年の7月、大運動会(オリンピック)が実現したら、(7月に世界からアスリートが東京に集まっているイメージが、いまだまったくわかないが)、そのときは、「コロナ・ウイルス変異株の競争大会」(笑)となる可能性もある。

いやいや、今日の話題は、動物園の話ではなく、「神の王国」のヒーリング、再びジョエル・ゴールドスミスのthe art of the spiritual healingについてである――本書の邦訳タイトルは、「スピリチュアル・ヒーリングの本質」(ナチュラルスピリット発行)に決まりました。

今日、「スピリチュアル」とか「スピリチュアル・ヒーリング」という言葉は、世界中で幅広くゆるく使われていて、それぞれの流派というか提唱者によって、様々な定義がなされている。

だから、スピリチュアル系のヒーリングをテーマにした本を読んだり、テクニックを学んだりする場合、それぞれの流派というか提唱者が定義している「スピリチュアル」とか「スピリチュアル・ヒーリング」の意味を正しく知る必要がある。

多くの宗教系の団体では、前にも話題にした、「嘆願的祈り」は「スピリチュアル」であり、「スピリチュアル・ヒーリング」の中に入っている。しかし、ジョエル・ゴールドスミスが定義する、「スピリチュアル」、「スピリチュアル・ヒーリング」には、「嘆願的祈り」もアファメーション(肯定的宣言)も引き寄せの法則も入っていない。

彼の定義する、「スピリチュアル」とは、純粋にSpirit (神霊)という意味であり、彼が言う「スピリチュアル・ヒーリング」とは、「私の中でSpirit (神霊)の活動が起こることによるヒーリング」、あるいは、「私が内なる神性に目覚めることによるヒーリング」というぐらいの意味である。本書を理解する鍵の一つは、いわゆるメンタルなレベルのヒーリング・テクニック(「嘆願的祈り」、アファメーション(肯定的宣言)、引き寄せの法則、エネルギー・ワークなど)との違いを明確に理解することだ。私が長年スピリチュアルな世界を観察してきたことから言えることは、Spirit (神霊)とメンタルなレベルの混同が、スピリチュアルな世界に関わったり、関心をもったりしている人たちに多大な誤解と混乱を与えている、ということである。

それから、ジョエル・ゴールドスミスが教えるヒーリングの道で重要なことは、「人はヒーラーにはならない(なれない)」ということである。普通人が、何かのヒーリング・テクニックを学ぼうとする場合、たいていこう思うはずである。「もし私が〇〇のテクニックを学ぶことができれば、私はその〇〇のテクニックによるヒーラーになることができるだろう」と。

しかし、ジョエル・ゴールドスミスが提唱するヒーリングの道(「無限の道」と呼ばれている)では、人はヒーラーにはならない(なれない)し、人がヒーリングをするわけでもない。つまり、「個人的私」が、〇〇というテクニックを使って、××の症状をヒーリングする、という考え方ではまったくない。そして、そもそも、彼が提唱するヒーリングには一般的に「テクニック」と呼べるものさえない。神によるヒーリングが起こるとき、「ヒーリングを為す人」、「ヒーリングされるべき人や症状」、「ヒーリングという行為」という三つ組みがない。これはたぶん、本書の中でも理解がとても難しいポイントだろう。

さて、過去半年あまり(翻訳した期間を含めれば、もっと長い間)、本書、the art of spiritual healing(スピリチュアル・ヒーリングの本質)の作業をしてきて思うことは、ジョエル・ゴールドスミスは特異なヒーリング能力に恵まれた、ある意味では非常に「特別な」人――イエス・キリストのような人である、ということである。彼は本書の中で、そのヒーリングの秘密をあますところなく語ってはいるが、それでも本書を読んで学んでも、あるいは彼の元で学んだとしても、ほとんどの人は彼ほどのヒーリング能力に恵まれるようにはならないだろうと感じる。彼自身が本書の中で、自分の生徒たちの中で、自分の言うことを理解した人はほとんどいなかったと、正直に語っている。つまり、彼は長年ヒーリングの原理を多くの生徒に教えはしたけれど、彼ほどのレベルには誰も到達しなかったということであろう。

それはなぜかと言えば、彼の能力が生得的、運命的なもので、訓練したり修行したりして得たものではないからである。ジョエル・ゴールドスミスは、「神と薬の両方は必要ない」(つまり、神が在れば、薬は必要ない)と言っていることから察するに、生涯、薬もサプリも飲まず、彼が「物質医学」と呼んでいるものを利用することはなかったのだろうと思う。でも、同じく神への目覚めを語る多くの賢者は肉体のヒーリング能力をもっていなかったようである。私はここで特にダグラス・ハーディングやラメッシ・バルセカールのことを思い浮かべている。彼らはいわゆる体のヒーリングにほとんど関心がなかったというか、病気になれば、普通に薬を飲んだり、病院に行って治療してもらったりしていた。そういうことに関して、彼らはとても「普通」だった。

「神と薬の両方は必要ない」――まさにスピリチュアル・ヒーリングの正論で、王道ではあるが、しかし、こういう真理を実生活に応用するときは、慎重にやったほうがいいと思う。つまり、いきなり、飲んでいる薬を全部捨てたり、医者に行くのを突然やめたり、いきなり、今までのスタイルを全部変えたりみたいな、過激なことはしないほうがいい(笑)。自分の理解と確信に応じて、少しずつ、薬をやめる(もし今までたくさん飲んでいたなら)、少しずつ医者通いをやめるなど。

私自身は体のヒーリングに関しては、中途半端というか、何でもありの主義で、歯医者以外、めったに医者には行かないが、それでも、市販のサプリは飲んでいるし、具合が悪いときは、市販の薬も飲むし、自分の手に負えないと思えば、医者にも行く。

数日前も真夜中に突然軽い胃痛(夕食を食べすぎたか、食べ合わせが悪かったかも)で目が覚め、私は「スピリチュアル・ヒーリング」なんて考えもせず(笑)、常備している胃薬を飲み、1分以内に症状はおさまった。たぶん、薬を飲まなくても、その場で瞑想とかすれば、症状はいずれ収まるのだろうが、私のヒーリング能力程度では、「瞬間ヒーリング」というわけにはいかず、1時間以上はかかるだろうし、こういう場合、市販の薬のほうが手っ取り早い(笑)。私の場合は体の問題に関してはいつも、「一番簡単に苦痛が減少し、(そして、できれば、なるべくお金がかからない)方法が、(自分にとっての)神の顕現」、という感じでとらえている。

「神と薬の両方は必要ない」以外にも、ジョエル・ゴールドスミスの言葉、そして聖書の言葉には、かなり極端で過激な表現も多い。

たとえば、「スピリチュアル・ヒーリングの本質」の本の中から、いくつか紹介すると、

「人は生活のために働く必要はない」

「何を食べようか、何を飲もうかと、自分の命のことで思いわずらい、何を着ようかと自分のからだのことで思いわずらうな」(マタイ6章25)

「一日の終わりに、明日を始めるのに十ドルのお金が残っていてもいなくても、気にしなくてもいい」

こういう言葉はすべて正論であるが、しかし、ライフスタイルとしては、どちらかというと仏教的中庸を愛する私には自分が実践できるかどうかは疑問だ。少なくとも私は、何を食べるか飲むかはかなり気にするほうだし、全財産が10ドルになる前になんとか対策を考える(笑)だろうと思う。

こういった過激な言葉は、キリスト教という宗教が多くの人たちを魅了する理由でもあり、一方で、正しく理解されなければ、前にも書いたように簡単にカルト宗教に利用される危険性も合わせもつ。だから、読者の皆さんにも本書を読まれる場合は、注意深く読むことをお勧めする。

それでも、全体的には彼の教えは私に非常に役立ってきて、ダグラス・ハーディング、ラメッシ・バルセカール、そして、ジョエル・ゴールドスミスの教えのゴールデン・トライアングルのおかげで、ありがたいことに大きな問題もなく日々平和に生きている。

それで、私以外にも彼の教えが役立つ人たちがいるかもしれないと思い、キリスト教系の言語に不慣れにもかかわらず、何年か前に本書の翻訳企画を立ち上げ、幸いなことに、ようやく来月、出版が実現することになり、とても喜んでいる。


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心の中のカルト(2)2021年03月24日 09時20分09秒

この間、読んでいた外国のミステリーに、カルト的宗教教団が登場する話があった。その小説の中で、その教団のリーダーが教団への寄付を募るときに、信者に向かって叫ぶ場面がある。

いまこそ信仰を示す時です。みんな、奇跡を買いたいですか?
「アーメン」
「ならば、その財布を空にしなさい明日を思いわずらってはいけない
互いに助け合うとき、われわれは流れに加わり、その流れはまっすぐにわれわれのもとへ還ってくる。これこそ聖なる循環。それを止めてはならない。信じるならば、流れが還ってくるのを妨げてはならない。信仰を証明するのです。信仰以外に何も持たずに、夜の闇に出て行くことです。アーメンと唱えなさい」(キャロル・オコンネル著『天使の帰郷』創元文庫より)

こういうカルト的宗教教団の集会では、「お金で奇跡が買えたり、信仰を証明できたりするわけがない」という常識や理性が働かないように、集団催眠にみんながかかっている。ところどころ聖書の引用を入れて自分の言葉に権威をもたせ、集金作業を加速させようとするあざといリーダーの話術によって、信者たちは持っているお金を全部吸い上げられてしまう。真理と大嘘を混ぜるとき、完全なる嘘よりもたいていひどい結末になる――暴力、抑圧、犯罪、貧困。(上記の赤でマークした部分は、カルト的宗教に特有の言葉、青のマークの部分は、聖書やジョエル・ゴールドスミスの中にも出て来るような言葉)。

ジョエル・ゴールドスミスの the art of spiritual healing(今のところ、5月下旬発行予定) の本の中にも、お金を循環させる話、寄付・寄進の話があり、言葉だけ読むと、小説の中のカルトのグルと似た話になる。しかしもちろん、ジョエル・ゴールドスミスは「信仰を証明する」話を語っているわけではないので、まったく異なる本質の話なのだが、注意深く読まないと誤解を招く。

実際、the art  of spiritual healingの本の作業をしていて、ジョエル・ゴールドスミスの教えのようなヒーリングや奇跡を語る教えは、注意しないとカルトができやすい(笑)と思ったものだ。

カルト教団が出来上がるとき、たいてい次の三つの要素がある。

1カリスマ的話術や人格のグルやリーダーの存在
2そのグルやリーダーが奇跡やヒーリングの能力をもっている(あるいは、その能力が偽物の場合は、手品の能力)
3グルやリーダーの強大なエゴ的野心

ジョエル・ゴールドスミスは上記の1と2をもっていたと思われるが、ただ、幸いというか、彼には3の要素がまったくなく、彼は自己をかぎりなく神に明け渡して、人々への奉仕の日々を生きていた。また彼はエゴの誘惑というか罠についてもよく知り、それを自分自身にも生徒たちにも非常に注意していた。

スピリチュアル系ではないが、最近の著名人でカルト的リーダーの雰囲気が一番あった人がトランプ前アメリカ大統領だ。彼はカルスマ的話術で、多くの人々を魅了し、「私の言うことを信じれば、あなたたちの生活はよくなる」という幻想(言葉の手品)を信じさせ、最後には、国会占拠という暴力を引導した。大統領を引退後も、彼自身は相変わらず優雅な金持ち生活を送っているらしいが、彼の言葉を信じた人たちは少しでも生活がよくなったのだろうか? たぶん、ほとんどの人たちはそうではないだろう。

そして、宗教カルトを作るもっとも強力な要素は、スピリチュアル志向の人たちのマインドの中にある下記のようなものである。

1超越的なものへのあこがれ
2外側のグルやリーダーのアイドル化
3感情的な熱狂による孤独のなぐさめ

1の超越的なものへのあこがれは、人生には普通の人間には知られていない何かもっと壮大なものがあるに違いないとか、ちっぽけな人間で終わりたくないというような感情・思考のことで、多くの場合、それが私たちをスピリチュアルや宗教の道に押し入れるはずである。そういった感情・思考はある意味では正しい――すべての宗教やスピリチュアルな道は、「私たちの本質はちっぽけな人間ではない」という超越を教えている。

2のアイドル化については前にも何度か触れたが、外側の誰かや何かを台座に乗せて、自分とはまったく違う存在として拝んだり、崇拝したりすることである。先ほども書いたように、政治的な人たちは、政治的リーダーをアイドル化し、それ以外の多くのスピリチュアルにも政治にも関心がない人たちは、タレントとか歌手とかスポーツ選手などを、台座に乗せてアイドル化する。

3スピリチュアル系の人たちが集団で感情的に熱狂したら、それはかなりあやしく、あぶない(笑)。少なくとも非二元系の教えでは、熱狂はありえず、人が集まって何をするかと言えば、ただ静かに今ここにある平和を楽しむだけだ。

そして、いつの世にも、スピリチュアル志向の人たちのその超越へのあこがれを利用して、自分のエゴ的欲望(金銭欲、支配欲、出世欲など)を満たそうとする野心的な人たちが現れて、人々をカルトの迷宮に連れ込み、カルト的宗教ができあがるというわけである。だから、私たち一人ひとりがスピリチュアルに関わるときは、超越へのあこがれをスピリチュアル的に「搾取」されないように、またそれを伝えている立場の人は、他人をスピリチュアル的に「搾取」しないように、そしてアイドル化と集団熱狂という罠に墜ちないように、常識と理性の回路もしっかりと開けておくことを強くお勧めする。

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心の中のカルト(1)2021年03月07日 11時11分08秒

ジョエル・ゴールドスミスのThe art of spiritual healing については、発行時期が正式に決まりましたら、残りを書きます)


先日、『ドアの向こうのカルト』(佐藤典雄著 河出書房新社発行)という本を読んだ。本の内容は、あるキリスト教系の宗教教団で9歳から35才までの26年間を過ごした人が、その教団に入ったときから脱会するまでの日々をつづった本だ。

その本によれば、この教団は世界に5百万人以上、日本に数十万の信者をかかえているそうである。私の自宅にも何度か勧誘に来られたことがあるし、コロナ以前には、街角で熱心に勧誘活動をしている姿もよく見られた。皆さん、非常にきちんとした正装をしているのが特徴で、自宅マンションに正装の中年・初老の男女が出入りしていのを見るとき、勧誘に来ているのだとわかる。

『ドアの向こうのカルト』は、「私はこのカルトに入ってこんなに酷い目に会いました」というようなよくありがちなカルト宗教の被害を訴えるというものではなく、自分がその教団に関わっていた日々を非常に冷静に振り返り、知的に観察し、カルトの本質を描き出している。そして、同時にカルトとは、スピリチュアルな道にいるあらゆる人が、注意していないと陥る心の罠でもあることを教えている。

私が本書を読んで興味深く思ったことは、世界中の、そして歴史上存在してきた、カルト的宗教、原理主義的宗教、宗教系テロリストの集団はみなほとんど同じ思考回路にあるということだ。彼らの共通する信念を列挙してみると:

1私たちが信じている信仰は絶対的に正しく、他の信仰(宗教)は間違っている。
2私たちは神に選ばれた民(選民)である。
3自分たち以外の世界は敵である。
4同じ信仰の者以外と付き合ってはいけない。
5世界は滅び(ハルマゲドン)、あるいは地獄に向かっており、自分たちだけが救いの道にいる。

それ以外に、著者が入っていた宗教では、子供の教育の軽視があり、その理由は、どうせハルマゲドンが来るので、学校に行って学歴を得たり、職業訓練を受けたりしても無駄であり、それよりも、宗教活動に時間を割くべきという考え方から、らしい。

こういう宗教をまったく知らない人たちにとっては、何という奇妙なことを信じていることかと、不思議に思うはずであり、今回ジョエル・ゴールドスミスのThe art of spiritual healingの本の作業をするにあたって、旧約聖書と新約聖書を参照する機会が多くあったので、私もなぜ「敵でさえ愛せよ」と教えたイエス・キリストの教えがこうもねじ曲がって解釈されるようになったのか、考えてみた。

一つは聖書の中で語られる言葉が、あらゆる解釈が可能で、それを読む側の知性によって、どうにでも解釈されうるという問題がある。それから二つ目に、聖書、特に旧約聖書は、「戦い」の話と言葉が多く、「神のために戦うことが正義」とされているという印象を与えるからだと思う。

旧約聖書の言葉を少し紹介すると:

心を強くし、勇みたちなさい。アッスリヤの王をも、彼と共にいるすべての群衆をも恐れてはならない。おののいてはならない。われわれと共におる者は彼らと共におる者よりも大いなる者だからである」(歴代志下32章7)

「彼と共におる者は肉の腕である。しかしわれわれと共におる者はわれわれの神、主であって、われわれを助け、われわれに代って戦われる」(歴代志下32章8)

「わが神、わが岩。わたしは彼に寄り頼む。わが盾、わが救の角、わが高きやぐら、わが避け所、わが救主。あなたはわたしを暴虐から救われる」(サムエル記下22章3)


どれだけ「戦い」が好きなのか(笑)と思うほど、旧約聖書は戦いと勇ましい言葉に満ちている。新約聖書では、「戦い」のトーンはかなり落ちているが、それでも自分たち(キリストの教えを信じる者たち)と信じない者たちの間の「戦い」があるという印象をところどころで与えている。

なぜこんなに「戦い」が強調されるのかと推測してみるに、今でこそ、キリスト教は世界の一大勢力になったが、今から数千年前のモーセ、イエス・キリストの時代、彼らは圧倒的に社会の中の少数派で、虐げられる側だったからだと思う。「自分たちは少数なので、みんなで一致団結して、自分たちを虐げる者たちに立ち向おう」という気持ちのせいで、内なる神性に目覚めたり、キリストの教えの本質を理解したりするよりも、しだいに自分たちの勢力拡大や「戦い」そのものが生きがい(笑)になったりするのかもしれない。

話を現代のカルト的宗教に戻すと、「自分たちは少数なので、みんなで一致団結して、自分たちを虐げる者たちに立ち向おう」の考えの変形が選民思想であり、世界を敵対視する考え方を生むのだと、私はそう感じている。

少数派である人間が頑張り続けるためには、自分たちは他のみんなとは違う、自分たちは特別であるという「プライド」が必要であり、また仲間で一致団結するためには、「敵」が必要である。選民思想は宗教・スピリチュアル志向の人間マインドのプライドをかぎりなくくすぐり、「敵」は自分たちの団結を高揚させる。だから、必然的に彼らは世間を「敵」にしなければならなくなる。

こうやって、自分たちはキリストの教えを正しく実践していると思いながら(当然のことながら、こういった教団の人たちは自分たちをカルトだと思ってはいない)、元々は真理の探究という目的で作られた組織が、いつのまにか組織拡大、信者拡大、集金集団と化し、その教団にすべてを捧げて、信者本人も、またそのまわりを取り巻く家族も精神的にも財政的にもボロボロという結末に陥る人たちが多い。

カルトという心の罠に落ちてしまう人たちは、スピリチュアルな探求の本質、真理の探究という本質を理解せずに、集団でみんなで「同じことを信じたり」、信者獲得活動をしたりすることが、自分をより真理へ、あるいは(キリスト教系の教えであれば)、神へ近づけてくれると信じているようである。

しかし、スピリチュアルな探求、真理の探究は、私の理解によれば、以下のようなものだ。

*「集団で同じことを信じる」ことではなく、きわめて個人的なものである。真理の基盤は、一人ひとりの目覚めに依存し、他のいかなる人や集団(先生や仲間)にも依存していない。

*したがって、家族、友人などを無理やり勧誘したり、信者の拡大を目指すことは無駄(笑)

*真理に目覚めても、それはいかなる意味においても、プライドを拡大することにはならないし、世界を敵対視することにも、軽蔑したり、バカにしたりすることにもなるはずがない。

私は、スピリチュアルな探求において、「プライド」などの罠に落ちないために、いつもラメッシ・バルセカールの言葉を心に留めている。ラメッシは、「皆さんがもし私の教えを正しく理解したなら、罪悪感、憎しみ、嫉妬、プライドが減少し、心の平和を感じることが多くなるでしょう」と言い、彼の言葉は、スピリチュアルな探求の進歩をはかるとてもよい目安だと私は思っている。

もしそれぞれのスピリチュアルな探求の道にいて、もちろん、特定の宗教教団の道にいる人たちであっても、「罪悪感、憎しみ、嫉妬、プライド、心配が減少し、問題が少なくなり、心の平和を感じることが多くなる」であれば、それは自分にふさわしい教えの道にいるということで、その道をさらに邁進すればいいのだと思う。しかし、自分がスピリチュアルな探求の道にいるから、あるいはこの宗教教団に所属しているから、そうでない人たちよりも「神に愛されている」とか、「特別に偉い選民である」という考え方は、愚の骨頂であるばかりか、最終的にはそういったプライドが自らを破滅させる刃にもなる可能性がある。


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The art of spiritual healing (4)2021年02月22日 09時31分08秒

今回も祈りについて、である。

もうかなり昔、私が「祈り」に関するダグラス・ハーディングのインタヴュー(下記に掲載)を読んだとき、かなり当惑したものだ。なぜなら、私はそのときはまだ、嘆願的祈り――自分自身はほとんど積極的にやったことはないけれど、他人の幸福や健康、世界の平和を祈ることはたぶん善いことなんだろうというぼんやりとした観念をもっていたからだ。

しかし、経験上、ダグラス・ハーディングの言うことは、最初は???でも、あとになれば彼の言うことはまさに核心をついているとわかることがほとんどなので、彼が嘆願的祈りをしないという理由というか、根拠を新たに考えてみることにした。

それから、様々な本を読み、あらゆる角度から考え、最後にジョエル・ゴールドスミスにたどり着いて、ようやくこの「祈り」の問題に自分なりに決着をつけたわけだ。しかし、正直に言えば、この「祈り」の問題の探求はけっこうきつかった。私はお金とか人間関係という世俗的なテーマも研究してきたが、それよりはるかにきつかった。

シンプルに言ってしまえば、私たち人間マインドが、「今よりよい生活」とか、「今の望ましくない状況の改善」を願っておこなう人気のメンタルな方法(嘆願的祈り、引き寄せの法則、肯定的宣言、エネルギー・ワーク)などは、必ずしも人生に善きことをもたらさない、あるいは、はじめは善きことをもたらしても、最終的には始めたときよりひどくなったり、何か大事なものを失ってしまうことがある――それがダグラス・ハーディングやジョエル・ゴールドスミス、その他非二元系の教えが「嘆願的祈りをしない」ということで、言わんとしたことだ、と私はそう理解した。

善い結果を得ようと思ってやっていることの結果、ひどいことが起こる――ジョエル・ゴールドスミスのthe art of spiritual healing の本の中にも、一つだけ事例が書かれてあり、それは旅行に出かける前に、「家族が交通事故に出会いませんように」と熱心に祈ったあげく、大事故に会ってしまった人の話だ。

ジョエル・ゴールドスミスは彼がヒーリング・ワークに従事し、先生として教えた長年、たくさんの奇跡的出来事や、あるいは大惨事などを見聞したり、自分でも経験したはずだが、残念ながらと言うべきか、あるいは当然と言うべきか、本にはほとんど書いていない。でもまれに実際に起きた話が書かれていることがあり、問題への彼の対応の仕方と説明がユニークで、読む側としてはとても興味深い。

それで、私が現在やっている祈りのようなもの(祈りともほとんど思っていないが)は:

*食事を食べるとき、神が目の前の「食事として」顕現していることに、驚き、感謝する。

*たまにどうしようもなく、気力がなくなったり、行き詰まったりするときは、ロバート・アダムスが教えてくれたような祈りをやることにしている――非二元系の教えでは、「お金や仕事を与えてください」みたいな祈りはダメだけど、「勇気と知恵を与えてください」はOKみたい(笑)です。

「自分の問題を取り除いてください、と神にけっして祈ってはいけません。自分の人生を変えてくれとか、何かよいものを自分に与えてくれとか、神に祈ってはいけません。これは間違った祈りです。もし神に祈る必要があるとしたら、あなたが今いる状況を扱うことができるために、必要な力と知恵と勇気を与えてください、と神に祈ってください。これが正しい祈りです」ロバート・アダムスSilence of the Heart より


グラス・ハーディングへの1997年インタビュー

質問:私は、ダグラスはなぜめったに祈りの話題にふれないのだろうか? と思います。そのことは私を当惑させます。なぜなら、祈りの話題は宗教では非常によくあることで、おそらく普遍的なものだからです。なぜあなたは祈りについてめったに話したり、書いたりしないのですか?

ダグラス・ハーディング:さて、私たちは2種類の祈りを区別しなければなりません。一つは、私の腹痛がよくなりますように、天気がよくなりますように、誰かが私にいやなことをすることをやめますようにといった嘆願的な種類の祈りです。こういった種類の祈りは、私には興味がありませんし、それは効果的だとも思いません。まあ、一部の人たちには向いているのかもしれませんが。それは、この魔術をあなたのために働かせてくれる、向こうの何らかの神意をもしあなたが信じれば、ある種の魔術として働くかもしれません。でも、それは私向きではありません。

もう一つの種類の祈りは、非常に異なるものですが、次のようなものです。たとえば私が、自分が非常に愛している誰かの健康や自分の健康、あるいは自分が仕事をする能力を願うとします。それは本当に非常にふさわしい要求ではあるのですが、必ず「御心(神の意志)が為されますように」を付け加えることです。私はこれが好ましいと思っています。つまり、自分の意志ではなく、御心が為されますように、ということです。すると、問題は、誰が誰に祈っているのかということですが、もちろん、究極の絶対的意味においては、あなたの本質があなたの本質と会話をしているのです。それはあなたの本当の姿の内部で進行しているようなもので、それは重要であるばかりでなく、欠くことができないものです。私が病院に入院してひどい痛みで苦しんでいたとき、それは私には非常にイヤな痛みだったのですが、この種類の祈りを多くしたと思います。


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The art of spiritual healing (3)2021年02月08日 12時08分16秒

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人間は「祈る生き物」である。「祈る」とは宗教的行為のように思われているが、宗教的であろうがなかろうが、スピリチュアルな探求をしていようが、そうでなかろうが、ほとんどの人が祈るものだ――意識的、あるいは無意識的に。

「祈る」という言葉をもっと世俗的言葉に言い換えるなら、「願う」ということであり、さらにもっと物質的言葉を使うなら、「欲しがる」ということである。そして、「祈る」ことに関して、もう一つ気づくべきことは、それは普通、「今ここにない何か」を願って(欲しがって)祈る、あるいは、未来のあるときに何かがあることを願って(欲しがって)祈る、ということである。

もっと具体的に書けば、たとえば、コロナの感染が拡大すれば、「どうかコロナが収束しますように」、大雪が降れば、「雪がやみますように」、大雨が降れば、「雨がやみますように」、家族や親しい人が病気になれば、「病気が治りますように」、子供が受験なら、「子供が志望校に受かりますように」、お金に困っているなら、「お金がもっと入りますように」、あるいは「この問題が早く解決しますように」などなど。

それを誰に祈るのかは、人それぞれで、欧米の人たちであれば、ほとんどが「神」に、日本人であれば、神社仏閣、祖先、阿弥陀仏などに、そして特に宗教的でない人たちは、なんとなく無意識にただそう思うだけである。そして、「祈る」ことに関するもう一つのポイントは、ほとんどの人たちがそういった祈り(物質的状況改善のための嘆願的祈り)は「善い行為」だと信じていることである。

The art of spiritual healing では、「祈り」は非常に重要なテーマで、ジョエル・ゴールドスミスは多くのページを割いて、「真正なスピリチュアルな祈りとは何か」を説明している。彼はまず、2章「神は召使いか?」の章で、多くのアメリカ人が神を、「自分の願いを叶えてくれる召使い」の役割に貶めていると指摘している。神を召使いにするとは、先ほど書いたような、物質的状況改善のための嘆願的祈りを神に対してすることであり、それはスピリチュアルな祈りではない、と彼は断言する。

The art of spiritual healingから、少し長いが一部引用すれば:

【自分の自己が巻き込まれるとき、彼らは神に向かって言うのです。「ああ、神様、私のためにこれをやってくれませんか? 私や私の家族を守っていただけませんか? 私や私の家族を癒していただけませんか? 私と私の家族に食料と衣服を送っていただけませんか?」と、いったようにです。

もちろん神はそういった祈りには応えないのです。神はこの地球上のすべての人々が消費できる以上の食料を、大地でも海でも提供しました。神にもっと多くを祈っても無駄です。神の仕事は初めに為され、神はそれを善きものと発見しました。あなたや私自身の利益のために、あなたや私の国家のために、あなたや私の家族のために、神の宇宙を変えさせようとすることは無駄なことです。もしあなたが神の恩寵を経験したいなら、神と提携し、今それが流れているままに、そして、常にそれがあり、常にあるだろうがままに、神の恩寵を受け取ることが必要です。

必要とされていることは、神を正しく知ることであり、そのことをあなたは、真理を黙想することを通じておこないます。あなたが神の性質について瞑想しながらその中に留まるにつれて、すぐに神の性質は愛と知性であることがわかるでしょう。神の知性と愛ある性質のおかげで、あなたが肥沃な大地にバラの種を蒔けば、あなたが望まない何かではなく、バラの花を得ることを確信できるのです。】(「2章 神は召使いか?」より

ジョエル・ゴールドスミスが生きていた20世紀前半の世界も、今の時代と同じく、パンデミック(スペイン風の世界的流行)、戦争(二つの世界大戦)、自然災害、世界的大不況などで、多くの人たちが不安と苦しみの中で生きていた。だから、多くのキリスト教徒たちは「どうか自分には、そういった災いが降りかかりませんように」と教会に行って祈ったことだろう(たぶん、今でも世界のほとんどの宗教的場所では、嘆願的祈りが多くおこなわれていることだろう)。しかし、ジョエル・ゴールドスミスが指摘するように、ほとんどの祈りが応えられないままなのは、キリスト教徒たちが、空の上のどこかに、自分とは「分離した」父親的存在がいると「信じ」、それに祈っているからだ。

スピリチュアル的な意味での祈りとは、神を知る(認識する)こと、神と人は一つであることを知ること、神と交感すること、神の中に居住し、神が確かに今ここにいて活動してることを確信することである。その意味においては、人が神を知れば、その人がどこにいても、どんな状況の中でも、聖なる大地にいることになる――そのとき、人が「問題」と呼んでいるものが、自分が望むことなく、解消され、調和が現れる――ジョエル・ゴールドスミスが祈りとスピリチュアル・ヒーリングについて語っていることを非常に単純にまとめれば、こんな感じである。

書けば簡単なことではあるが、この原理を本当に理解し、実践することはかなりの「修行」となるだろうと思う。まず、第一に、「神」を知らねば(認識しなければ)ならない、そして第二に、私たちの人間マインドの自然な傾向である、意識的無意識的「物質的状況改善のための嘆願的祈り」を超越しなければならないからだ。

「祈り」は複雑なテーマであり、前にも書いたことがあると思うが、「祈り」に関心のある人は、ジョエル・ゴールドスミスの言葉も含めて、誰の言葉も鵜呑みにしないで、自分で考えぬくべきだ。そうすれば、自分にとって「何が正しい祈りなのか」が確立するはずである。私の場合は、ジョエル・ゴールドスミスのおかげで、「祈り」についての長年の疑問を解消できたことがありがたかった。


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The art of spiritual healing (2)2020年11月23日 08時24分11秒

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2020年6月に引き続き、ご希望の方(前回申し込まれた方以外)に、「人をめぐる冒険」「楽しいお金3」(紙の本です─電子書籍版はアマゾンで購入できます)をプレゼントします。(送料も含めて無料です。締め切り2020年11月30日まで。または先着70人で締め切りです)
ご希望の方は、下記のサイトからお申込みください。


今回はジョエル・ゴールドスミスがどんな人だったのか簡単に紹介してみよう。実は私は、彼が自分の著作の中で自分自身のことを語っている(あまり多くはないが)こと以外、ほとんど彼のことを知らなかった。(先日初めて、ネットで情報を調べました。詳細は下記のサイトに出ています)。


上記の情報と本の中で彼が語っていることから、簡単に紹介すると、若い頃から霊的探求を始め、聖書、その他霊的な文献を幅広く読み、熱心に探求した。あるとき、彼の父親が瀕死の病気になり、(当時世界で広まっていたキリスト教の新しい流派)クリスチャン・サイエンスのプラクティショナーに救われ、のちに自分が病気になったときも、同じようにクリスチャン・サイエンスのプラクティショナーによるヒーリングによって治るという経験をした。

彼自身はヒーラーやプラクティショナーになる訓練をしたことも、そういったものになるつもりもまったくなかったにもかかわらず、1928年、見知らぬ人から突然、「あなたが私のために祈ってくれれば、私の病気は治る」と頼まれたので、祈ったら、自分は何もしていないのにヒーリングが起こった。それから同じような経験が続き、多くの人たちからヒーリングを求められるようになり、会社をやめ、ヒーリングのためのオフィスを借り、本格的にヒーリングの仕事を始めた。

しかし、自然に起こったこのヒーリングという現象について彼はまったく何も知らなかったので、答えを求めて、彼自身もクリスチャン・サイエンスに入会、16年間そこで学ぶ。そのあと、そこを出て、自分の団体Infinite Way(無限の道)を設立し、著作、講演、クラスで教えるなどを通じて、あらゆる宗教、人種の人たちに「神性に目覚めることによるヒーリング」の道を教えた。

The art of spiritual healingの本によれば、彼がヒーラーをやっていた当時、一日100件以上のヒーリングの(ほとんどが電話による)依頼があり、軽い病気や症状なら、彼のヒーリングは受話器をおいたときにはほとんど終わっていた(!)というから、それこそ「瞬間ヒーリング」である。

話は少しそれるが、10年ほど前に世界的ベストセラーになった本に、「瞬間ヒーリングの秘密」(フランク・キンズロー著 ナチュラルスピリット発行)という本がある(私も翻訳の一部を担当した)。この著者の別の本、Beyond Happiness(ご本人の言葉によれば、この本はあまり売れなかったらしい)の最後にたくさんの参考図書が掲載してあり、その中に私はジョエル・ゴールドスミス、ダグラス・ハーディング、ニサルガダッタ・マハラジの本を発見した。もしかしたら、フランク・キンズローはこういった非二元系の賢者たちの認識、そしてジョエル・ゴールドスミスのヒーリングに関する考えややり方もかなり研究したのではないかと思う。フランク・キンズローは、非二元的認識・理解からヒーリング・テクニックをあみだし、かなり脱スピリチュアル化して大衆化した。

一方、ジョエル・ゴールドスミスの場合は、自然に起こったヒーリングを純粋にスピリチャルな教えとして純化し、非大衆化していった。ジョエル・ゴールドスミスはそれを、イエス・キリストの言葉に習って、「狭い道」(多くの人が通り抜けられない道)と呼んでいる。

ジョエル・ゴールドスミスは20世紀のアメリカを代表するキリスト教神秘主義者、霊的賢者(インドのラマナ・マハルシのような)の一人といってもいいくらい偉大な人だった(と私はそう思っている)にもかかわらず、今まで日本ではまったく知られていなかった。アメリカでも、ここ十数年、著名なエックハルト・トールやその他の現代のアメリカのスピリチュアル系の先生、作家が推薦して、ようやくまた脚光を浴び始めているという感じである。



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The art of spiritual healing (1)2020年11月14日 09時24分59秒

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今回から、来年出版予定の2冊の本と著者について紹介することにしたい。

その二冊の本と二人の賢者のうち、まずジョエル・ゴールドスミス(Joel S.Goldsimth1892-1964)と彼の本から紹介してみよう。

彼の本といつ出会ったのか、実はいつ買ったのかまったく記憶になく、たぶん1990年代にまでさかのぼる。たくさん洋書を買っていたときに、たまたま適当に選んだ本で、私は買ったときほとんどそのジョエル・ゴールドスミスの本(来年出版する本ではない)を読まなかったようだ。

今になって考えるに、なぜ買った当初、自分が彼の本を読まなかったのか、理由が推測できる。それは聖書の引用が非常に多いこと、それと各ページにあまりに多く出てくるGod(神)という言葉に嫌気がさしたのだと思う。

聖書には慣れ親しんできたし、Godという言葉も私は嫌いではないし、ダグラス・ハーディングのようにGod-freak(神狂い)(笑)の人とも知り合いだったにもかかわらず、買った当時、がちがちのキリスト教信仰の本のような感じがして、ジョエル・ゴールドスミスの本を読むのには抵抗を覚えたようだ(このあたりは記憶にないので、推測だが)。

それから10年ほどたった2000年代のある日、本棚を整理して、不要な本を処分しようと思い、本棚を眺めていたら、ジョエル・ゴールドスミスの本に目が留まった。「ああ、こんな本、買っていたんだ。何の本だったっけ?」と、とりあえず目を通してから処分しようと思い、本棚の前に座り込んで、最初から読み始めた。10ページほど読んだとき、突然に霊感が降りてきて(笑)、「この人はダグラス・ハーディングやラメッシ・バルセカールとまったく同じことを、まったく異なる表現とスタイルで語っているのだ」ということに気づき、私の中で、ダグラス・ハーディングとラメッシ・バルセカールとジョエル・ゴールドスミスのゴールデン・トライアングル(黄金の三角形)ができたというわけである。

それ以後、私は10冊以上のジョエル・ゴールドスミスの本を購入し、ものすごく熱心に読み、ある日、彼の本を翻訳しようという情熱がわき、数冊翻訳をしてみた。来年、出版予定の本はその中の1冊である。

再び今思い出せば、私がジョエル・ゴールドスミスの本に目覚めた頃、私は体調・精神が絶不調で、実はダグラス・ハーディングやマハラジの本がほとんど読めなかった。体調・精神が不調のときは、ハーディングの難解な英語はすらすらとマインドに入ってこないし、彼らの教えはある意味で科学系なので、読んでも気分が高揚したり、励まされたりするわけではない。

それに対して、ジョエル・ゴールドスミスにかぎらないが、キリスト教系の教えの言語は、聖書も含めて、感情に訴えるものがある。つまり、マインドや体調が不調なときでも、いや、マインドや体調が不調なときこそ、言葉が入って来る傾向がある。だからその時期、ジョエル・ゴールドスミスの本にはずいぶん慰められたものだ。


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