他人の「NO」を受容できないマインド2021年05月22日 11時23分05秒

[新着ニュース]

*オンライン「私とは本当に何かを見る実験の会」

2021年6月5日(土曜日)午後4時から午後6時頃まで
2021年6月13日(日曜日)午前9時から午前11時頃まで
2021年6月20日(日曜日)午後2時から午後4時頃まで
2021年6月24日(木曜日)午後2時から午後4時頃まで






人生で時々(特に若い頃)、他人の「NO」を受容できないマインド状態の人たちに出会ったことがある。それは、私が、「それはやめてほしい」とか、「それは迷惑です」と、明確に何度も言っているにもかかわらず、その行為をやめない人たちのことだ。その人たちの中には、私の母親も含まれていた(笑)。母親の場合は、ほとんどの場合、親切の押し付けであり、迷惑といっても、本当はありがたいこと(こっちで買うからいらないと言っているのに、自分で作った布団とかを送りつけてくるなど)だったのだけど。

20代の頃、最初にそういう人に出会ったとき、衝撃的だった。この人には「人間の言葉」が通じないのだと。それまでの私の常識では、人が「それはやめてほしい」とか、「それは迷惑です」と、はっきりと何度も言えば、やめるのが普通と、そう思って生きてきたからだ。

それからもたまにこういう種類の人に出会い、しだいに私はそういうマインドの状態に関心をもつようになった。人間の言葉が通じない理性がぶっとんだ状態――そういう状態のとき、その人は「理性が機能する人間」ではない――そこから、私は「動物状態」の知性という概念を思いついた。

なぜそういう人たちは、他人の「NO」を受容できないのかと言えば、彼らのマインドが「恐れと怒り」にほぼ100%支配されているからだ。その「怒り」とは、「自分がやりたいと思うことに、NO(拒否)を突き付けられた怒り」、あるいは、「自分に逆らうやつは許せないという怒り」であり、「恐れ」とは、「このまま相手のNOを受け入れたら、自分の権威と権力が失墜するかもしれない」とか、「相手から得ている何か利益を、今後もう得られなくなる」というようなものである。

知性が人間段階まで進化した人なら、「NO」と言われることを不快に感じても、他人のNOを受容するはずであり、それが常識である。

幸い現在、私のまわりには「動物園」の住民はいないので、他人の「NO」を受容できない動物マインド状態を見る実際の機会は皆無であるが、ネットには山ほど記事が出ている。

最近一番目につく「人間の言葉が通じない理性がぶっとんだ状態」の人たちといえば、IOC(国際オリンピック委員会)だろうと思う。日本国民の7、8割の人が「この夏のオリンピック・パラリンピックをやめてほしい」、そして世界の大半の世論も「オリンピック・パラリンピックをやめたほうがいい」と、多くの専門家や知識人も「やらないほうがいい」とNOを言っているのに、それを一切聞けない状態。

IOCがやっていることは、病人の世話でくたびれ果てている家庭に、同じ病気を発症する可能性のある人たちを大人数送り込み、「オ・モ・テ・ナ・シ、よろしくね」というようなことだ。一般的にいって日本人はたしかに、「オ・モ・テ・ナ・シ」が嫌いではないが、それも元気のときだけである。家族に病人がいて、その看病でくたびれているときに、やって来る大勢の他人を心からもてなすことができる家庭があるだろうか? そもそも、「真夏の東京で、大運動会をやる」という企画が、動物園特有の非現実的なものであるのだけど。

彼らがそこまで東京オリンピック・パラリンピック開催に執着する理由を、彼らの立場にたって考えてみた。彼らは何を恐れているのか、何を怒っているのかと。彼らが最大に恐れていることは、万一今回中止にしたら、今後世界の中に、「もうオリンピック・パラリンピックなんて、不要だ」という流れが出てきて、自分たちの「ぼったくりビジネス」をこれからも継続できなくなることであろう。そして、彼らが何に怒っているかといえば、「オリンピック(パラリンピック)という権威」にたてついている日本の世論、国際世論諸々だ。「私たちの権威にたてつくとは、許せん。もう絶対に何が何でもオリンピック・パラリンピック開催だ!」もし彼らが北朝鮮の政治家なら、オリンピックに反対意見を述べる奴は全員公開処刑したい(笑)くらいだろう。

人が「怖れと怒り」に支配され、駆られているときに特徴的なことは:

*反対されれば反対されるほど、その行為をもう止められない状態になる。
*自分たちのメンツ・保身・利益と比較すれば、他人の苦痛などまったく価値がない。
*彼らの宣言する美辞麗句「安心・安全」などは、たいていその正反対が実現すると予想できる。
*彼らがやることの結末はたいてい、「恐れと怒り」×無謀=最悪の結果。

その怒りと恐れを偽の笑顔で隠し、「日本人は忍耐強い国民」とか言って日本人をバカにし、日本というおいしいカモをなんとか逃すまいと、IOCも必死だ。それにしっぽをふる日本の政治家の姿も情けないが、この程度の政治家しか生んでこなかったのは国民の責任でもあろう――日本の政治家がどれほど戦略がないかといえば、本気で今年オリンピック・パラリンピックをやる気だったら、昨年Go to トラベルなんてやっていないで、ワクチンをもっと早く獲得し接種することに全精力を尽くすべきだったのだろうが、日本の政治家がオリンピック・パラリンピックにかける情熱もその程度ということである――IOCに逆らえないので、仕方なくやるという感じ。

オリンピック・パラリンピックなんて別にどうでもいいと思いながら、ネットを見ると、関連ニュースがたくさん出ているので、私もだんだん東京オリンピック・パラリンピックの行く末と結末が楽しみになってきました(笑)

[お知らせ]








[お知らせ]



「ニサルガダッタ・マハラジが指し示したもの」(ラメッシ・バルセカール著)が、発売になりました。本体価格:2,550円 (用語解説と訳者あとがきも含めた本文ページ数、378ページ)

目次は下記のサイトに掲載してあります。

http://www.simple-dou.com/CCP052.html

アマゾン社サイト
https://www.amazon.co.jp//dp/4864513317/

*「意識は語る――ラメッシ・バルセカールとの対話」電子書籍版発売。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0832XZ3ZX

*「意識に先立って――ニサルガダッタ・マハラジとの対話」電子書籍版発売。
https://www.amazon.co.jp/dp/B084KPV1XC

*「楽しいお金2」電子書籍版発売。
https://www.amazon.co.jp/dp/B085VLSD2G/


*「楽しいお金3」電子書籍版発売。
https://www.amazon.co.jp/dp/B088TDX4CL/


[電子書籍既刊]

ラメッシ・バルセカール     『誰がかまうもんか?!』

ヨドバシ電子書籍ストア


トニー・パーソンズ  『何でもないものがあらゆるものである』

「人をめぐる冒険」


[新刊発売]

「頭がない男-ダグラス・ハーディングの人生と哲学」
*定価:本体価格2,500円+税 *版型:B5版(フラカラー)183ページ*発行:ナチュラルスピリット 
*目次詳細 

*アマゾン社の広告
https://www.amazon.co.jp/dp/4864512981

[シンプル堂電子書籍・音声ファイルの販売につきまして]

シンプル堂の電子書籍と音声ファイルの販売を委託していましたDlmarket が
営業を終了し
ました当面、下記電子書籍、音声ファイルの販売はシンプル堂で行います。
ご希望の方は下記シンプル堂までご連絡ください。


現在販売中の商品

動物園から神の王国へPDFダウンロード縦書き版」(本体価格 1500円)(453ページ)
  
試読版無料ダウンロード
 https://1drv.ms/b/s!Ai3TZmJC9gNJhGHyMMb0_abLPm5o

動物園から神の王国へPDFダウンロード横書き版」(本体価格 1500円) (367ページ)
試読版無料ダウンロード

「楽しいお金縦書き」PDFダウンロード版(本体価格 1,000円)
試読版無料ダウンロード
https://1drv.ms/b/s!Ai3TZmJC9gNJhGME_pCKQUY5J-3j

「 楽しいお金3縦書き」PDFダウンロード版(本体価格 1,000円)
試読版無料ダウンロード
https://1drv.ms/b/s!Ai3TZmJC9gNJhGQOyvyjpR4C9wkD

 「人をめぐる冒険 縦書き」PDFダウンロード版(本体価格 1,000円)
試読版無料ダウンロード
https://1drv.ms/b/s!Ai3TZmJC9gNJhGXevb9snCq6Ds7L

「1994年バーソロミュー・ワークショップ東京会場1日目」MP3ダウンロード版(本体価格 2,000円)

「1994年バーソロミュー・ワークショップ東京会場2日目」MP3ダウンロード版(本体価格 2,000円)

「1994年バーソロミュー・ワークショップ京都会場1日目」MP3ダウンロード版(本体価格  2,000円)

「1994年バーソロミュー・ワークショップ京都会場2日目」MP3ダウンロード版(本体価格 2,000円)
東京会場試聴版無料ダウンロード

京都会場試聴版無料ダウンロード










コメント

_ かとう ― 2021年05月23日 09時32分28秒

この惑星で野蛮な「動物」は実は「人間」だけみたいですね!

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
日本の首都はどこですか?

コメント:

トラックバック