[イベント]
2026年9月17日(木曜日)午後2時から午後4時頃まで
2026年9月27日(日曜日)午後2時から午後4時頃まで
◎オンライン「非二元の探究──瞑想と実験の会」
2026年9月13日(日曜日)午後2時から午後4時頃まで
2026年10月1日(木曜日)午後2時から午後4時頃まで
[ お知らせ]
『静寂の雷鳴』(ジョエル・ゴールドスミス著) 電子書籍版発売
『富岡多恵子の革命』島崎今日子(中央公論新社)
たぶん、若い年代の方はほとんど名前は知らないだろうけど、私が20代の頃、富岡多恵子(1935~2023)さんは、時代の寵児であり、文学界のアイドルだった。そして、20代前半の私のアイドルは間違いなく富岡多恵子さんだった。私は彼女の詩に出会ったことにより、現代詩にのめりこみ、詩の中にこそ自分が人生をかける情熱があるかもしれないと期待したものだった。
でも早々に文学の才能がないことを悟り、そのあとスピリチュアルに出会って、インドへ旅立つとき、文学関係の本を全部売り払った。その中には、私がわざわざ富岡さんのサイン会まで出かけてサインしてもらい、何よりも大事にしていた彼女の詩集もあった。
それからの数十年、私は文学や小説をほとんど読まなかったので、富岡さんがどんな小説(←彼女はある時期から詩をやめて、小説に転向した)を書いているのかまったく知らなかった。今から10年ほどたまたま図書館の棚に70代の彼女と誰かの対談集があって読んでみたが、彼女の言葉にもう何も感じることができなかった。
数年前に新聞で訃報を読み、「ああ、富岡さんが亡くなったんだ」と知った。もう富岡さんに特に関心もわかなかったが、たまたま読んでいた雑誌に本書の紹介があり、読んでみようと思い、図書館に本をリクエストしたら、珍しく図書館が本を購入してくれた。
本書には、彼女が人生で出会った人たちへの証言を中心に、子供時代から88歳で亡くなるまでの彼女の生涯が綴られている。彼女は時に気難しく、不機嫌で、よく強度のうつ病にかかっていたという。彼女の夫が何度も何度も、「富岡さんに感謝する。富岡さんがいなければ、今日の僕はない」と言っているのが印象的だ。
本書を読んだ印象で言えば、無名で芸術以外世俗的な事が何もできない夫を抱えて、自分の目指す小説を書きながら、生計を立てることは大変だっただろうと想像できた。また彼女の中のとても自由奔放な部分と同時にとても古風な部分との相克、葛藤が、彼女の激しいうつ病を引き起こしたのでは、とも感じた。
彼女が33歳で結婚したときの様子を彼女はエッセイに次のように書いている。
「わたしも年の順でいけば先に死にますからよろしくたのみますと、ケッコンした挨拶にいったのであった。すると、このヒトは、葬式はまちがいなくやってあげますといい、葬式がすんだら自分もあとを追いますよ、というので、わたしは長生きしそうな友だち、若い弟たちに、もし彼がわたしの葬式のあともずっと生きていたら、約束がちがいますよといってくれるよう見張りをたのんだのである」(『青春絶望音頭』)
私もこのエッセイを愛読していたので、この部分は思い出した。
彼女は夫と50年以上の結婚生活を「添い遂げ」、彼女の夫は約束どおり彼女の葬式を出した(ただし、夫のほうは葬式のあとも何年も生きている)。そして、結婚したときは美大を卒業したばかりの無名の芸術家だった夫は、国際的な著名な芸術家になった。男性を見る彼女の眼は確かだったようだ。
『二コラ・テスラ 秘密の告白』二コラ・テスラ(成甲書房)
二コラ・テスラ(1856~1943)――エジソンと同時代の人でありながら、その先進性ゆえにほとんど評価されていなかった天才科学者の自伝。
彼が本書で書いていることのいくつかをまとめると:
*人間は考え行動する自動機械(オートマトン)である
*生命を持たぬ機械がまるで生き物のように環境からエネルギーを得る可能性。
*どのような装置を使えば、大気中の空気を継続的に冷却する工程を利用して、環境から動力を得られるのかがわかったのだ。
そして、解説には次のように書かれている。
*「世界システム」の構想は、地球そのものを電気振動と共振(共鳴)して、莫大なエネルギーのほとんどを無料で、しかも無限に得ることが出来るものであった。フリーエネルギーが地球上のどこでも無限に得られるとなれば、当然、それまでエネルギー供給を独占してきた企業やアメリカ合衆国の国益と真正面から対立することになる。これこそがテスラが科学史から抹殺された理由である。
二コラ・テスラの時代から百年、これだけ科学技術が発展したというのに、いまだ地球のエネルギーが、ホルムズ海峡などという地球上の一か所に依存していることは、考えてみれば、滑稽なほど可笑しいことだ。上記解説にあるように、新しいエネルギー・システムの発明・開発を妨害している何かの陰謀があるのかも……と疑う。
『最高の体調』鈴木祐(クロスメディア・パブリッシング)
ブラック企業に勤め、体調最悪だった著者が、最新の医学と栄養学のあらゆる研究から、自らを実験台にして、最高の体調を手に入れるようになった経験を語る。
『「既にある」を論理する』阿頼耶一生(アマゾン・キンドル版)
各種ヴィジュアライゼーション、引き寄せの法則など、様々なメソッドを試して、恋人、お金などを手にいれようとしたけど、うまくいかなかった著者が、量子力学と出会い、自分が欲しいものは「既にある」という理解を得た話が、わかりやすく語られている。いつの時代もそれぞれ「願望達成」の流行があるものだが、本書は新しい世代の人による新しい世代向けの「願望達成メソッド」といったところだろうか。ただ私の理解では、願望を達成するのは、その人の中にある「本当の情熱」であり、どんなメソッドの力でもない。だから、「本当の情熱」がなければ、どんなメソッドも役に立たないだろうとは思う。
『お金の不安という幻想』田内学(朝日新聞社)
本書で著者は、私たちが潜在的にもっているお金についての不安とは何なのか、その不安がどう根拠がないのか、金融教育家の専門家の立場から解き明かしていく。よく「老後資金に〇〇円必要」という話でマスコミは私たちを脅すが、社会全体の話をすれば、これからの日本ではお金の不足よりも、労働力(人手)の不足のほうがはるかに深刻になるだろう。たとえば、「家の水道、電気、ガスが故障した。でもすぐ修理してくれる業者が見つからない!」という事態が地域によっては頻繁に起こるかもしれない。
スピリチュアルな観点で言えば、すべての「不安」は、「(存在しない)未来や状況」を考えるから生じる。反対に言えば、(存在しない)未来や状況に関する恐怖がなければ、お金もその他のことにも何の不安も生じない。つまり、今現在には何の不安もないということだ。だから、「不安」は幻想と言えるのだ。とはいえ、それはスピリチュアルの正論で、現実は、不安ゼロという人はほとんどいないだろう。その場合は、現実的に対処することをお勧めする。お金のことであれば、お金の使い方を見直す、節約する。貯金するなど(←収入を増やすことは簡単ではない)。体の不安であれば、運動や食事に注意するなど。私も毎日、多少の運動をしているけど……二カ月ほど前、大転倒してしまい、運動の効果があやしい(苦笑)。
『人間関係を半分降りる』鶴見済(筑摩書房)
90年代の初めの頃だったか、『完全自殺マニュアル』という本が非常に話題になった時期があった。その本は読まなかったが、「鶴見済」という著者の名前だけはなぜか記憶に残った。たまたま図書館の人間関係のコーナーで偶然、本書に目が留まり、初めて彼の著書を読んでみた。
『完全自殺マニュアル』を書いた人のイメージから、引きこもってほとんど活動しない人かと想像していたが、『完全自殺マニュアル』以後、本も何冊か出版し、引きこもりの人たちの居場所作り、色々な人と対談するなど、けっこう活動していることに驚いた。
本書は自分とは異なる他者が存在する「苦」とどう付き合うか、どうしたらその「苦」を減らせるのか、彼の長年の経験から語られている。
たとえば、
*家族はよりそわなくていい。
*恋愛やセックスはしなくていい。
*友人がいなくてもOK。
など、私も大昔からそう思っていたことが書かれてある。
ただ、著者も言っているように、
*家族はよりそってもいい。
*恋愛やセックスはしてもいい。
*友人がいてもOK。
まあ、結局どっちだってOKなわけだ。
人間関係の半分は「苦」、人生の半分は「苦」、それを受け入れれば、
人間関係の「喜び」、人生の「喜び」も深く味わえるのだ。
『ぼくらは嘘でつながっている』浅井鴨(ダイやモンド社)
『人間関係を半分降りる』の本同様、人間関係で苦しんでいる人向けに、「嘘」の効用を語る。無害な嘘、有害な嘘、有益な嘘など、人間同士の関係に関する様々な嘘を分析し、嘘が私たちをつないでいる現実を明らかにする。
最後のほうで、若い男女が「嘘を言わず、本当の事しか言わない」会話をえんえんと続ける著者の短編小説が掲載されてあり、その会話は笑えた。
『人間やめて動物になってみた』澤田トラジ(高橋書店)
人類1300万年の歴史を、人類と様々な動物を比較しながら、イラストと文章で綴った本。
子供向けではあるが、最新の進化論、生物学の研究をおりまぜ、大人が読んでも、「ああ、そういうことか」と楽しい発見があり、けっこう内容は奥深い。最近の研究によれば、動物(特にヒトに近い生き物、チンパンジーとか犬)にも「嫉妬」などの闇の感情があるそうだ。
本書から人類が過去700万年、他の生物を凌駕して生き延びてきた成功の鍵を読み解けば、
*自分たちの弱さを自覚する。
*集団で協力するための共感力。
*自分とは違う様々な他者がいることを認めることで、生き延びるための様々な考え、技術、行動が広がり、絶滅の危険が低下した。
今、大国では、「弱さの自覚」、「共感力」、「多様性の認識」がなさそうな、動物園系の人たちが国のトップになり、それこそ人類の一番の存続危機かもしれない。
[昨年出版された本]
*『頭がないということ――禅と明白なことの再発見』発売
(ダグラス・ハーディング著 ナチュラルスピリット発行)
定価:1,870円(税込み)ページ数:163ページ
*『自己覚醒へのマスター・キー』
[電子書籍版発行]
*『頭がない男』電子書籍版
価格:1,980円(税込み)
知られざる天才哲学者、ダグラス・ハーディングの生涯と哲学をイラストと文章で描いたグラフィック伝記。
*『猿笑非二元講座』
Youtube で公開している『猿笑(さるわらい)非二元講座』の電子書籍版。
[2023年に出版された本]
*ジョエル・ゴールドスミス著『静寂の雷鳴』
本体価格:2,380円+税
本文ページ数:333ページ
発行:ナチュラルスピリット
[その他の本]
*『仕方ない私(上)形而上学編――「私」とは本当に何か?』アマゾン・キンドル版(税込み定価:330円)
目次の詳細は下記へ。
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*『仕方ない私(下)肉体・マインド編――肉体・マインドと快適に付き合うために』アマゾン・キンドル版(税込み定価:330円)
目次の詳細は下記へ
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