白米愛2025年06月10日 07時04分18秒

[新刊案内]

*『猿笑非二元講座』

Youtube で公開している『猿笑(さるわらい)非二元講座』の電子書籍版。付録に、『シンプル道の日々3』(2022年~2024年)も掲載しています(総文字数約20万字。新書版2冊くらいの分量です)。




*『自己覚醒へのマスター・キー』シュリー・シッダラメシュヴァール・マハラジ 著、

ニサルガダッタ・マハラジの師の本、初邦訳!

価格:本体1800円+税
ページ数:176ページ


[電子書籍版発行]

*『頭がない男』電子版が販売開始!

価格:1,980円(税込み)

知られざる天才哲学者、ダグラス・ハーディングの生涯と哲学をイラストと文章で描いたグラフィック伝記。



〔Youtube]

U.G.クリシュナムルティ『悟りという謎』(11

https://youtu.be/QCW7zJdKX8Y

 

[お礼]
新刊書籍をご購入・購読いただきました皆様、どうもありがとうございました。


今から、7、8年前の秋のある日のことだった。いただいた新米をせっかくなので、雑穀を混ぜないで、白米で食べることにした。そして炊きあがった白米を一口食べたときに、私に衝撃が走った。「白米って、こんなにおいしかったんだ!」と。長い人生の間、食べ物に衝撃を受ける経験はそれほどあることではない。思い出に残るほど「衝撃的においしい」が数回、そして、「衝撃的にまずい」も数回くらいか。

その日、もう一生死ぬまで自宅では何も混ぜない白米を食べようと決心した。更迭された農林水産大臣と同じく、私も大人になってから(ほとんど)お米を買ったことがない。親戚の方にいただくおいしいお米をずっと食べてきた。だから、おいしいお米しか食べたことがないというありがたい身分である(と、私がこう言っても、私は政治家や官僚ではないので許していただけると思う)。それでも、健康のためにとかそんな理由で、ずっと雑穀を混ぜて食べてきて、それもそれでおいしいと思ってきた。

しかし、あの日以来、私は白米愛に目覚め、炊き方までかなり研究するようになった。今は炊飯専用の土鍋で炊いて、まあまあ満足のレベルである(でも、ここでも「体質」と「好き」が合わず、私は悲しくも炭水化物をたくさん食べれない体質である←若い頃はそうではなかったのに)。ここ数年は、他のブランドのお米も食べてみようと思い、一年に1回くらいスーパーでも買っている。ブランド米の無洗米が思った以上においしいのでびっくりした。

ここ1年の令和米騒動――国民の主食であるお米の値段が2倍以上になっているのに、政府も農林水産省も他の誰もその原因が何なのか、納得の答えを出していない。そもそもお米は国民の主食だというのに、お米を作っている農家の人たちの多くが農家専業(=つまり、お米を作る仕事で、家族を充分に養える)でやっていけるほど儲からないという話を聞いている。私の親戚の方も別の仕事と兼業で家族を養っていたし、後継者もいないようなのであと何年やれるかわからない状況である。

先日見たネットのニュースで、新しいやり方でお米を作っている若い人たちが紹介されていた――水田ではなく、乾いた土地でお米を作る方法とかで、水田で作る従来の方法よりはるかに省労働になるという。情熱をもつ若い世代の人たちが米作りに参入し、省労働と儲かる農業、そして「おいしいお米」が両立するように色々研究工夫している姿を見ると、これからの日本の農業に多少希望が持てる。

それでもと、私はお米に関しては悲観的に思うのだ。たぶんこれからの時代は財力とお米へのこだわりに応じて、自分のお米を選ぶ時代になると。つまり、国産のおいしいお米はたぶんすべての人には安い値段では行き渡らないということだ。私が5年後、10年後に国産のおいしいお米を余裕をもって買えるほど財力があるかどうか……でもお米のためだったら、私は他の出費を削ってもおいしいお米を買うとは思う。

さて、小泉大臣が国民にばら撒いた備蓄米(令和の「お救い米」(注))。備蓄米は元々は国民の税金で政府が買ったものだから、国民が備蓄米を安く買えるとすれば、国民が払った税金のおかげで安く買えるという意味だ。そして、小泉大臣(ヒーロー)対それに対抗する農水族のおじいちゃん政治家(悪者)というドラマまで演出して、昔、小泉大臣のお父さんもよく使った戦略だけど、「自民党、お前もしたたかよのう」という感じだ。それで石破政権の人気が上がり、次の選挙で自民党に有利に働けば、備蓄米は「国民を救う」というより、「自民党をお救い米」という自民党にとって一番ありがたいお米となる。

(注:「お救い米」(御救米)は、江戸時代に幕府や領主が飢饉や災害などの際に困窮した庶民を救済するために支給した米のこと。これは、特に飢饉や火災、水害などで生活が困難になった人々に対して、応急的に配られる施米。)


[一昨年出版された本]

*ジョエル・ゴールドスミス著『静寂の雷鳴』

本体価格:2,380円+税
本文ページ数:333ページ
発行:ナチュラルスピリット



[その他の本]

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*『仕方ない私(下)肉体・マインド編――肉体・マインドと快適に付き合うために』アマゾン・キンドル版(税込み定価:330円)


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