「触媒」――見かけの人(伝道者)の 役割2017年06月13日 15時53分47秒

先日のヤン・ケルスショットのワークショップの中で、彼がした話をもう一つ思い出した。

それは(見かけの)グルや教師 の役割についての話で、彼はグルや教師とは、何かを燃やすときの触媒のようなものだという話をした。

たとえば、砂糖を燃やすとき、砂糖だけだと燃えない(そうである)が、灰(タバコの灰?)を砂糖につけて砂糖を燃やすと、砂糖は燃え始め、最後には砂糖は燃え尽きて、そしてあとには触媒の灰だけが残る。この喩え話では、砂糖が霊的探求者で、灰がグルや教師ということである。

つまり、グルとか教師は探求を推進する影響を与える役割をもっている、というわけである。そういう意味では、ヤン・ケルスショットもたくさんのグルや教師から学び、影響を受けてできたようだ。(私自身はことノン・デュアルの教えに関しては、「グルとか教師」という言葉よりもどちらかというと、伝える役目の人、つまり、「伝道者(道を伝える人)」とか「伝導者(伝え導く人)」という言葉のほうがふさわしい気がしている)。

この話は、ラメッシ・バルセカールがした話にも似ている。彼はグルについて、「人が探求を始めるときには、グルや教師は必要ではないが、探求を推し進めるにはグルが必要である」と、確かこんな話をどこかでしたと私は記憶している。

この話題に関して、私がまた思い出すことは、私が20代の頃に私を霊的探求へ引き入れたきっかけとなったJ・クリシュナムルティの言葉だ。

彼は繰り返しこう言っている。「自分の本質に覚醒するのに、グル、ワーク、本は必要ない」。私は読書以外なるべく何かをしたくないので、この言葉を喜び、この人は真実を言っているに違いないと直感したが、一方で、「本が必要ない」と言っている人の言葉が書かれている本を、熱心に読んでいる自分をよくバカバカしく感じたものだ。

さらにあとで思ったことは、「本は必要ない」と言いながら、彼自身は晩年まで世界中を講演してまわっていて、少なくとも「言葉」を使っていたわけだ。もし本が必要ないなら、それはすなわち「言葉による講演」も必要ないだろうということだった。

もし人が外側のグルも本もワークも一切なく、自分一人で霊的探求をし、目覚めに至ったら、それが「王道」である。しかし、それはほとんど起こりえないことで、もしそれが起こるとすれば、その人は「ほとんど」覚醒して生まれている。私が名前を知っている賢者では二人だけである――ラマナ・マハルシ(インドの賢者)とロバート・アダムス(90年代に亡くなったアメリカの賢者)

ノン・デュアルの教えに限って言えば、J・クリシュナムルティの言っていることは正論である――「私とは何か」を認識・理解するために、私以外の何も、思考や感情でさえ必要ではない。しかし、正論はほとんどいつも役に立たない(笑)。

話を「触媒」に戻そう。私が思うに、伝道者だけでなく、本やワークもある意味では「触媒」である。その他人生の出来事も触媒である。ほとんどの霊的探求者は、その探求を推進するために何らかの触媒を必要とするものだ。

本は手軽で安価でよい触媒であると、私は確信している。現代の先進国では、人はどこでもそれを手に入れることができ、どこでも読むことができるという利点がある。私が長い間本に関する仕事をしているのはそういう理由である。しかし、伝道者やワークに比較すれば、その影響は非常に小さく、すぐには感じられない。ある特定の本から影響を受けたいと思うなら、人は何度も読まなければならず、霊的探求のための読書には特別に「瞑想的読書」(読書による瞑想)という言葉があるくらいだ。

それからワークもよい触媒となりうる――もしそのワークがその人にフィットすれば。そして伝道者 (グル・教師的な人たち) という見かけの人は、ヤン・ケルスショットも言うように、最大の触媒となりうるものだ。それはなぜかというと、私が思うに、私たちは見かけの人がもつエネルギーに非常に影響を受けやすいからである。これは伝道者たちが影響を与えたいと思っているということではなく、見かけの人と人の出会いにより、影響は(起こるときには)自然に起こるということである。

人が人に与える影響は、何も霊的探求の分野に限らない。人は自分が出会う人たちに影響を与え、そして影響を与えられながら、みんな生きている。見かけの人たちの世界は、よい影響にしろ悪い影響にしろそういうことで成立っている

私がかつてスピリチュアル系の場に参加して、もう一つよく感じたことは、特定の伝道者(グルや教師)の影響だけというよりも、その人たちのまわりに集まってくる「見かけの人たち」が作り出す「場」にも、人は影響を受けるのだということだ。 私の経験では、スピリチュアル系のセミナー、ワークショップ、サットサンにはそれぞれ独特の感じがあり、一般的にはその「場」の感じが自分に心地よく感じられれば、それは自分に合っているということができるだろう。

探求者がものすごく多様であるゆえに、触媒である本・ワーク・伝道者もまた多様である必要があるのだと思う。それが現代、これほど多数で多様なスピリチュアル系の本・ワーク・伝道者が世界中にあふれている理由でもある。また多数で多様であるとは、スピリチュアルな触媒はほとんど自分にヒットしないということでもある。人が仮に百冊近い本を読んでも自分に合う本はほんの数冊かもしれないし、10カ所のスピリチュアル系の場をめぐっても、自分に合うと思えるのは一カ所くらいかもしれないのだ――スピリチュアルな探求とはバカバカしいくらい贅沢で無駄が多い旅(笑)である。

ということで結論としては、お金と時間の余裕に応じて、各種の触媒を利用することは霊的探求を推進するのに役立つだろうということである――見かけの人が、J・クリシュナムルティの正論が本当に正しいことを確信する日まで。

[イベント]                                                  
 
「人をめぐる冒険」ワークショップ2017年6月18日(日曜午後) 東京 
詳細・予約は下記へ

[イベント]                                                  
 
 「私とは本当に何かを見る会」2017年7月17日(月曜-祝日午後) 東京 
 
[お知らせ]
 
ダグラス・ハーディングの新刊「存在し、存在しない、それが答えだ」(ナチュラルスピリット発行 本体価格 2300円)好評発売中

目次は下記のサイトに掲載してあります。
http://www.simple-dou.com/CCP041.html

  

[シンプル堂電子書籍]

*「動物園から神の王国へ―サルの惑星、のような星で、平和に生きるために」(PDFファイル)ダウンロード版は、DLmarketのサイトで販売しています。お手持ちの機器(パソコン、タブレット、スマートフォン)に、PDFを読むソフト(AdobeReader等)が入っていれば、どなたでも読むことができます。

本書の詳しい目次は下記のサイトに出ています。

1部 ヒトにおけるセックスと闘争・暴力の問題について
2部 サルの壁 人の壁
3部 人生は、ド・アホでいこう!

DLmarketからファイルをダウンロードするためには、まず会員登録をする必要がありますが、Facebook、Twitter、楽天のアカウント、Yahoo!Japan のID、Amazonのアカウントもご利用でき、各種支払いにも対応しています。(銀行振り込み、コンビニ支払い、Amazonペイメント、クレジットカード、Paypal、その他)。

なお現在は、パソコン等では、横書きの文章のほうが読みやすいという人たちもいると思い、縦書き版と横
書き版の二種類の版を用意してあります。 編集の都合上、総ページ数(縦書き版が453ページ、横書き版が367ページ)は異なっていますが、内容はまったく同じです。

*購入についての詳細は、購入前に下記のDLmarketのサイトを見てください
 http://www.dlmarket.jp/

動物園から神の王国へPDFダウンロード縦書き版」(1500円+税)(453ページ)
   http://www.dlmarket.jp/products/detail/331107

動物園から神の王国へPDFダウンロード横書き版」(1500円+税) (367ページ)
  http://www.dlmarket.jp/products/detail/331108

試読版(無料)は上記のサイトから、会員登録等なしに、どなたでも自由にダウンロードできますので、本との相性を確かめて、購入の判断をしていただければと思います。 (画像の下の、「立ち読みできます」をクリックすると、試読版PDFを無料でダウンロードできます)

*DLmarketで下記も販売中です。(無料試読版は会員登録不要で、自由にダウンロードできます――画像の下の「立ち読みできます」をクリックしてください)  
 
「楽しいお金」PDFダウンロード版(本体価格1,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/290251


「 楽しいお金3」PDFダウンロード版(本体価格1,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/290294

 「人をめぐる冒険 」PDFダウンロード版(本体価格1,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/290283

「1994年バーソロミュー・ワークショップ東京会場1日目」MP3ダウンロード版(本体価格2,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/297870

「1994年バーソロミュー・ワークショップ東京会場2日目」MP3ダウンロード版(本体価格2,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/297880

「1994年バーソロミュー・ワークショップ京都会場1日目」MP3ダウンロード版(本体価格2,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/297958

「1994年バーソロミュー・ワークショップ京都会場2日目」MP3ダウンロード版(本体価格2,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/297975





ヤン・ケルスショット2017年06月06日 07時07分39秒

 先日、ヤン・ケルスショットのセミナー&ワークショップに参加してきた。

私が日本国内でスピリチュアル系のセミナー(ワークショップ)に(自分が主催するもの以外で)参加するのはものすごく久しぶり(たぶん、15年以上ぶり)である。突然、ダグラス・ハーディングとも縁の深いヤン・ケルスショットの話をちょっと聞いてみたい気分が起こったからだ。

セミナー&ワークショップの最中、時々睡魔が邪魔して記憶があやふやなところもあるが、二日間の話をまとめて書いてみよう。

まず彼はノン・デュアル(非二元)の教えとはどういうものかを図解入りで説明した。

彼が言った要点を箇条書きすれば、

*私たちの本質であるスペース(空間)はどこにでにある。(彼はいわゆる宗教的な用語は好きじゃないので、自分の本質を指す言葉として「スペース(空間)」という言葉を使うということである)

*それは達成されることも変えられることも、汚染されることもなく、永遠にある。
それはどこにでもあるので、それについて話すことに困惑を覚えるほどである。

*たとえを使って説明すれば、一人ひとりの人生とは、どれほど偉大な人のものでも平凡な人のものでも、海の一つ一つの波のようなもので、それぞれ違っていて、わずかな時間しか存続しないが、その元にある海洋はすべての存在に共通し、永遠である。

*その本質の世界(ノン・デュアルの世界)では:no identification(アイデンティティがない)、no time(時間がない))no judgemen, no labeling(判断がない、上下がない、レッテル貼りがない)

*眺めている観照者は個人ではなく、非個人的スペースであり、私たちは全員がいつもそうしているが、ただ気づいていないだけである。「一人の」個人的観照者がいるという思い込みは、進んだ霊的探求者がよく陥る間違いである。

*ノン・デュアルの教えは、セラピーやヒーリング・メソッドではなく、人間状況の改善を目的とはしていないが、自分とは何かに目覚めれば、その副次的効果として、人間的状況にもよい影響があるかもしれない。

*人間のちっぽけな理性(マインド)、脳では、「私の本質」を理解することも描写することもできない。

「私とは何か?」について、彼が語ったことはだいたい以上のような話だった。ノン・デュアルの教えの本質についてコンパクトでわかりやすい説明だと思う。

それから彼は、霊的探求の一般的プロセスを語った。

*人生のある時期に、人生には物質的な生活以上の何かがあるはずだと思い、人は霊的な探求を開始し、自分を高める様々な修行やテクニックを学ぶ。 探求者であるというスピリチュアルなエゴが生まれる。

*そしてそのエゴは、自分がいつか完全な状態や仏陀のような完全な人になれると思い込み、頑張るが、それが達成されず、いつも挫折感を味わう。

*色々なところへ行くたびに、それぞれの先生や教えが様々なことを言うので、色々と考えてしまい、混乱に陥る。

*しかし、混乱は起こるのは悪いことではなく、それはエゴが混乱し、探求が進んでいるという意味である。

*最後にようやく、自分の本質(スペース)とは未来に達成するべきものではなく、今ここに永遠に誰にでもあるもので、悟ったり、目覚めたりする「人」は誰もいないという現実に目覚める。

*そのとき、霊的探求者であるというエゴは消えるが、人間部分のエゴは残り、人間としての日常生活は続いていく。人間生活の中では、 identification(アイデンティティ)、time(時間)、 judgemen(判断)は必要である。

それから、彼が語ったことは、彼個人のライフ・ストーリーはノン・デュアルの教えの中ではまったく重要でないと前置きして、彼自身の霊的探求の話であった。

*彼の場合、15歳のときに霊的探求が始まった(恋人とキスをしたとき、自分が完全になくなる経験をしたのが始まりだった)。

*20代から世界中を旅して、色々なところへ学びに行き、色々な先生や教えを見てまわり(超越瞑想、ムクタナンダ、ヨーガその他)、様々な経験をしたが、しだいに混乱してきた。

*ダグラス・ハーディング と出会い、実験を最初にやったとき、即座に「私とは何か?」 がわかった(見た)。
 
下記にヤン・ケルスショットがダグラス・ハーディングにしたインタヴューの日本語の翻訳が、掲載されています。

*ダグラス・ハーディングに本を書くように勧められ、本を書くためにまた何人かの先生に会いに行き、インタヴューをし、その中の一人が、トニー・パーソンズだった。彼と話をしているとき、彼が床を指さし、「これがそれだ」と言ったとき、非常に衝撃があった。

* それからユーチューブで、ムージを見たとき、なぜか惹かれるものを感じ、大勢の信者を従える彼のグル風のスタイルや、彼を取り巻くまわりの雰囲気は好きでなかったにもかかわらず、彼に会いに行こうと思った。

*ムージのリトリートに参加し、彼と目が会ったとき、ハートにものすごい共鳴を感じた。
 
 彼の個人的な探求については以上のような話だった。

ワークショップでは、奥様のクリスティンも話をする機会があり、彼女自身のスピリチャルとの出会い、そして夫としてのヤンについて少し語った。

「私とヤンは20代に結婚し、その頃すでにヤンは霊的探求者だった。私自身はといえば、自分は物質的なこと――仕事のキャリアと家庭生活を築きあげることが主な関心で、霊的なことには興味がなかった。でも二人の結婚生活はそれで別に問題がなかった。ヤンには結婚した頃から、ある種の平和な感覚があった。自分としては、ヤンから娘たちにもっとあれこれ言って欲しいと思ったこともあったが、ヤンは娘のことも誰のこともいつもありのままに認めていた。

私とヤンが最初にダグラス・ハーディングに会いに行ったとき、ヤンはものすごく興奮しているのに、自分にはさっぱりダグラス・ハーディングの言っていることが理解できなかった。4、5年ほど前に、仕事と家庭生活が忙しいせいで、自分がいつも先のことばかり考えてイライラし、今ここにいたことがないことに気づいた。そして、ようやく夫やダグラス・ハーディングの言っていることがわかるようになった」。

以上が奥様のだいたいのお話だった。

ヤンがノン・デュアルを伝えるスタイルは、彼が特に影響を受けた三人の先生の中ではトニー・パーソンズに一番似ているかもしれない。彼はワークショップの最中にダグラス・ハーディングの話はしたが、実験はほとんどしなかった。私が感じたことは、実験をもう少し織り交ぜたほうが、眠気防止(笑)にもなり、彼が語るスペースの話が参加者によりリアルに伝わるのではないかということだった。
 
ともあれ、ヤン・ケルスショットは気さくで気軽で、グル風でない現在風のノン・デュアルの伝導者(本業は、代替医療系の医者だそうです)で、人格的には陽気なエピキュリアン(快楽主義者=人生のよきものを充分
に楽しむ主義)のような感じで、一緒にいて楽しい人である。

今回の来日では東京でのセミナー&ワークショップの前に、10日間ほどご夫婦で、京都や奈良をのんびり旅行してきたといい、奥様から旅行の写真や家族の写真をたくさん見せていただいた。

 *今回のセミナー&ワークショップで話題になった人たちの本

「ホームには誰もいない」ヤン・ケルスショット(ナチュラルスピリット  )

「存在し、存在しない、それが答えだ」ダグラス・ハーディング(ナチュラルスピリット  )

「今ここに、死と不死を見る」 ダグラス・ハーディング(マホロバアート)

 「何でもないものがあらゆるものである」トニー・パーソンズ (ナチュラルスピリット  )
 
「オープン・シークレット」トニー・パーソンズ (ナチュラルスピリット  )
 
「絶対なるものの息」 ムージ(ナチュラルスピリット )
 

[イベント]                                                  
 
「人をめぐる冒険」ワークショップ2017年6月18日(日曜午後) 東京 
詳細・予約は下記へ

[お知らせ]
 
ダグラス・ハーディングの新刊「存在し、存在しない、それが答えだ」(ナチュラルスピリット発行 本体価格 2300円)好評発売中

目次は下記のサイトに掲載してあります。
http://www.simple-dou.com/CCP041.html

  

[シンプル堂電子書籍]

*「動物園から神の王国へ―サルの惑星、のような星で、平和に生きるために」(PDFファイル)ダウンロード版は、DLmarketのサイトで販売しています。お手持ちの機器(パソコン、タブレット、スマートフォン)に、PDFを読むソフト(AdobeReader等)が入っていれば、どなたでも読むことができます。

本書の詳しい目次は下記のサイトに出ています。

1部 ヒトにおけるセックスと闘争・暴力の問題について
2部 サルの壁 人の壁
3部 人生は、ド・アホでいこう!

DLmarketからファイルをダウンロードするためには、まず会員登録をする必要がありますが、Facebook、Twitter、楽天のアカウント、Yahoo!Japan のID、Amazonのアカウントもご利用でき、各種支払いにも対応しています。(銀行振り込み、コンビニ支払い、Amazonペイメント、クレジットカード、Paypal、その他)。

なお現在は、パソコン等では、横書きの文章のほうが読みやすいという人たちもいると思い、縦書き版と横
書き版の二種類の版を用意してあります。 編集の都合上、総ページ数(縦書き版が453ページ、横書き版が367ページ)は異なっていますが、内容はまったく同じです。

*購入についての詳細は、購入前に下記のDLmarketのサイトを見てください
 http://www.dlmarket.jp/

動物園から神の王国へPDFダウンロード縦書き版」(1500円+税)(453ページ)
   http://www.dlmarket.jp/products/detail/331107

動物園から神の王国へPDFダウンロード横書き版」(1500円+税) (367ページ)
  http://www.dlmarket.jp/products/detail/331108

試読版(無料)は上記のサイトから、会員登録等なしに、どなたでも自由にダウンロードできますので、本との相性を確かめて、購入の判断をしていただければと思います。 (画像の下の、「立ち読みできます」をクリックすると、試読版PDFを無料でダウンロードできます)

*DLmarketで下記も販売中です。(無料試読版は会員登録不要で、自由にダウンロードできます――画像の下の「立ち読みできます」をクリックしてください)  
 
「楽しいお金」PDFダウンロード版(本体価格1,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/290251


「 楽しいお金3」PDFダウンロード版(本体価格1,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/290294

 「人をめぐる冒険 」PDFダウンロード版(本体価格1,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/290283

「1994年バーソロミュー・ワークショップ東京会場1日目」MP3ダウンロード版(本体価格2,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/297870

「1994年バーソロミュー・ワークショップ東京会場2日目」MP3ダウンロード版(本体価格2,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/297880

「1994年バーソロミュー・ワークショップ京都会場1日目」MP3ダウンロード版(本体価格2,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/297958

「1994年バーソロミュー・ワークショップ京都会場2日目」MP3ダウンロード版(本体価格2,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/297975



 






恐怖ビジネス2017年05月26日 14時31分38秒

 現在、私が全世界の国の中で一番関心をもっている外国が北朝鮮(笑)だ。 なので、ネットでけっこうな量の北朝鮮情報を読んでいる。

なぜあの国に関心をもつかといえば、一つは隣人(隣国)であるという理由であり、もう一つは北朝鮮はジョージ・オーウェルの名作「1984年」(本書は1949年に出版されている)で描かれている独裁システムのまさに生きた見本だからだ。
 
北朝鮮の歴代の金一族の方々が「1984年」を読んで、独裁システムを作る参考にしたとも思えないし、私が知るかぎり地球上の過去・現在の独裁国は皆非常に似通っている事実から考えてみると、独裁システムには人類共通の何かがあるに違いなく、そこが社会学的研究に値すると私は思っている(私は社会学者じゃないけど、勝手に研究している)。「1984年」の本も、小説という形態ではあるが、どちらかというとすぐれた研究書という感じである。

で、先日も、北朝鮮の内情を特集したテレビ番組をネットで視聴していた。その番組には二人の脱北した女性(一人は北朝鮮の女性で、もう一人は日本人の女性) と、北朝鮮の内情を世界に発信している日本人のジャーナリストが出ていて、北朝鮮にいる協力者がこっそり撮った動画を映しながら、自分たちの経験を語っている。

彼らのいくつかの話が興味深かった。一つは、現在の北朝鮮は1990年代よりも食料事情はかなりよくなっていて、日常品を売買する市場まであるという。90年代は社会主義的配給制の元で、たくさんの飢餓者が出たそうだが、皮肉にもそれが完全に崩壊して、国民が勝手に自分達で小さい商売をやるようになってから、食料事情はよくなったということである。

それから興味深かったのは、日本人ジャーナリストの人が、なぜこんなにひどい体制なのに、北朝鮮の国民が金体制に反乱を起こすことができないかを説明した理由だ。

それは全国民に対する徹底した恐怖思想教育で、金一族に逆らうと、どれほどひどい目に会うかを子供の頃から徹底的に骨の髄までたたき込まれる。すべての国民が守るべき10箇条が書かれた本が配布され、時々、地域の人たちが集まって、自分がどれだけそれに従って生活しているか、従って生活していないかを告白し合う反省会のようなものをおこなう。その反省会がまた興味深く、まず全員が自分の反省点を語り、それから出席している他の誰かを名指して、批判するという具合だ。

これは人々を恐怖に縛り付けるものすごい頭のいい方法である。自分だけが反省するのではなく、他の人を名指しで批判する。そうすることで相互監視システムができあがり、他人をよく監視すればするほど、「よい国民」だと思われ、上層部に気に入られ、体制の出世街道を上っていけるといわけだ。これはかつてのソ連、東欧など、すべての独裁的社会主義・共産主義にも採用された方法である。

今、制作しているダグラス・ハーディングのグラフィック伝記「頭がない男」(この夏に発売予定)に、ダグラス・ハーディングが20代の頃に共産主義に共感し、1936年に、同じく政治に関心をもっていた妻と一緒に、スターリン粛清時代のソ連を実際に訪れ、その貧困と恐怖の現実をまのあたりにし、驚愕したことが描かれている。

なぜ高遠な理想――すべての人の平等、すべての人の豊かさを約束する共産主義が、その正反対なもの―――恐怖と貧困と暴力、指導者たちの腐敗と堕落、そして特権階級の形成、極端な階級社会に墜ちてしまうのか? 共産主義の堕落は、宗教の堕落とまったくそっくりでもある。

すべての宗教の創始者は、愛と慈悲、許しを教えたにもかかわらず、宗教の歴史は暴力と搾取、指導者たちの堕落と、理想とは正反対なところへ墜ちていくのが通例である。

実は、今回のブログのタイトル、「恐怖ビジネス」という言葉は、 最近見たインド映画「PK」の中で使われていた言葉である。この映画は、世界的大ヒットとなった「きっと、うまくいく」(原題three idiots)で主演したアミール・カーンがPK役を演じ、いわゆる宗教というものが硬直化し、空疎な儀式や観念に堕してしまった現代のインドの宗教的風土を軽くからかった娯楽映画だ――(PKという言葉は、インドの人々がおかしな人々をからかうときに使う言葉、酔っ払い=おかしな奴。他の惑星から地球を調査するためにインドに降り立った主人公が、宇宙船を探すコントローラーが盗まれたために、インド中を放浪する羽目になり、あまりに言うことが可笑しいため、インド人からPKと呼ばれる)。

宗教大国のインドの貧困もまた、国民があまりに宗教的観念に縛られ、恐怖心にもとづいた宗教活動にエネルギーを費やしているからだ――もし私が○○をしなければ、あるいは○○をすれば、グルに献身しなければ、グルの言うことを聞かなければ、病気になるとか、ひどい目に会うとか、死んだあと地獄へ行くとか、来世にひどい境遇に生まれるとか、あるいは、多額のお金を払えば、悟る方法を伝授するとか、そうやって「恐怖心」や「希望」をあおって、インドでは宗教が多数の信者からお金を吸い上げるビジネスが非常に盛んである。

さて、宗教にしろ、共産主義にしろ、なぜ人間はこんなに「恐怖ビジネス」に弱いのだろうか? それは私が思うに、人類という種が他の生物との闘争を勝ち抜いてきた理由にある―それは「集団の力」である。一人ではひ弱なので、集団で団結して敵と闘う。だから、自分が所属している集団――家族、地域社会、宗教教団、会社、国家の中で、集団の規範に絶対的に従うように求められる。集団の規範に逆らう者は集団の存続を危険にさらすので、罰を与えなければならない、という具合だ。その罰を与える理由のためには、絶対的権威、絶対的に正しい存在が必要で、政治であれば、金一族とか、スターリンとかヒットラーが必要で、宗教であれば、神とか仏とか、グルとか師が必要である。

そして、人間が感じるひ弱さのさらにもっと根源をさぐれば、それは「私は一つの死すべき肉体である」という肉体との一体化がある。そこから肉体にまつわる無数の怖れが派生する。もし人が、自分がどれほどの怖れに取り込まれて生きているのかをじっくりと眺めてみるなら、滑稽なほど多種多様である。そして、どれほどの恐怖ビジネスが世の中では知らずに仕掛けられているのか、はびこっているのか、恐怖がビジネスになるのか、知ったら驚くものだ。

日本では、絶対的な神も仏も独裁的指導者もいないように見えるが、では、何がその「権威」の代わりだろうか? それはたぶん、「世間」、「みんな」、「ご近所」、そして「親」あたりが、権威である。たいした権威には見えないかもしれないが、実際は人々の生活を非常に縛っている。日本人の多くが、もし私が○○をすれば(しなければ)、「世間」、「みんな」、「ご近所」、「親」にどう思われるか、何と言われるかという恐怖心をもっていて、そこを狙ってたくさんの恐怖ビジネスがおこなわれている(子供のいる老人たちを狙う、振込め詐欺もその一つだ)。

人類と呼ばれる種の社会は、善意と生存の名の元に、代々怖れを子孫に伝え、そうやって恐怖が人々をコントールする道具となってきたのである。

だから、「恐怖ビジネス」を甘くみてはいけない。怖れは私たちの骨の髄まで根深く染み込んでいるので、タマネギの皮をむくように、私たちが無意識に怖れているものの正体を一つひとつ尽きとめ、それが「幻影」に過ぎず、何のパワーももっていないことを自分自身で確認する必要がある。私たちが信じないかぎり、「幻影」は権威にはならない。

私もこうやって怖れについて考え、書くとき、自分自身にとっても自分の中に残存している怖れを見る機会でもある。面白いことに、若い頃あった怖れはもうほとんどいないのに、若い頃は想像したこともない怖れが新たに出てくることに気づき、驚くことがある――たとえば、将来歩けなくなる怖れとか、親しい人たちが全員先に死んで一人取り残される孤独の怖れとか、老いにまつわるものがほとんどだ。もちろんそれらはすべて妄想で(なぜかというと、今の現実ではなく、想像にしか過ぎないので)、掴んで信じたりしなければ、別に問題でもない――ああ、かわいい怖れよ、という感じである。

また怖れは、私たちを収縮させ、創造力と活力を奪い、貧困へと転落させる原因にもなるものだ。恐怖が支配する独裁国や宗教国がほとんど貧乏なのはそういう理由である。

ここに私たちがスピリチュアルな探求をする理由の一つがあるのだと思う。私たちは怖れにまみれて生きて死にたくはないし、あらゆるところで仕掛けられている恐怖ビジネスの餌食になりたくはない(笑)ですよね?

本当のところ、私達を生かしているのは、外側の神でも仏でもグルでも世間でも集団でもなく、私(たち)自身の内なる本質である。あらゆる真正なスピリチュアルな教えが教えているのは、怖れからではなく、内なる喜びと愛から生きることができる可能性である。

それは社会全体、地球全体で全員が一緒には無理だとしても、一人ひとりにはそう生きることができる可能性があるという教えである――様々なことを学び、少しずつ怖れから解放されて、自分の内なる本質に辿り着き、そこで生きる――自分に一番近いところへ行くのに、ものすごい時間のかかる長い旅をする――いつ考えてもスピリチュアルな旅とは奇妙なものだが、この奇妙な旅を心ゆくまで堪能し、(今後のこの国のことはわからないけど、さしあたって今のところは)許されている環境に生きている幸運をありがたく思うのである。

[イベント]                                                  
 
「人をめぐる冒険」ワークショップ2017年6月18日(日曜午後) 東京 
詳細・予約は下記へ
[お知らせ」
最近外国から迷惑コメントが大量に来ているので、今月中はコメントの受付を停止します。

[お知らせ]
 
ダグラス・ハーディングの新刊「存在し、存在しない、それが答えだ」(ナチュラルスピリット発行 本体価格 2300円)好評発売中

目次は下記のサイトに掲載してあります。
http://www.simple-dou.com/CCP041.html

  

[シンプル堂電子書籍]

*「動物園から神の王国へ―サルの惑星、のような星で、平和に生きるために」(PDFファイル)ダウンロード版は、DLmarketのサイトで販売しています。お手持ちの機器(パソコン、タブレット、スマートフォン)に、PDFを読むソフト(AdobeReader等)が入っていれば、どなたでも読むことができます。

本書の詳しい目次は下記のサイトに出ています。

1部 ヒトにおけるセックスと闘争・暴力の問題について
2部 サルの壁 人の壁
3部 人生は、ド・アホでいこう!

DLmarketからファイルをダウンロードするためには、まず会員登録をする必要がありますが、Facebook、Twitter、楽天のアカウント、Yahoo!Japan のID、Amazonのアカウントもご利用でき、各種支払いにも対応しています。(銀行振り込み、コンビニ支払い、Amazonペイメント、クレジットカード、Paypal、その他)。

なお現在は、パソコン等では、横書きの文章のほうが読みやすいという人たちもいると思い、縦書き版と横
書き版の二種類の版を用意してあります。 編集の都合上、総ページ数(縦書き版が453ページ、横書き版が367ページ)は異なっていますが、内容はまったく同じです。

*購入についての詳細は、購入前に下記のDLmarketのサイトを見てください
 http://www.dlmarket.jp/

動物園から神の王国へPDFダウンロード縦書き版」(1500円+税)(453ページ)
   http://www.dlmarket.jp/products/detail/331107

動物園から神の王国へPDFダウンロード横書き版」(1500円+税) (367ページ)
  http://www.dlmarket.jp/products/detail/331108

試読版(無料)は上記のサイトから、会員登録等なしに、どなたでも自由にダウンロードできますので、本との相性を確かめて、購入の判断をしていただければと思います。 (画像の下の、「立ち読みできます」をクリックすると、試読版PDFを無料でダウンロードできます)

*DLmarketで下記も販売中です。(無料試読版は会員登録不要で、自由にダウンロードできます――画像の下の「立ち読みできます」をクリックしてください)  
 
「楽しいお金」PDFダウンロード版(本体価格1,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/290251


「 楽しいお金3」PDFダウンロード版(本体価格1,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/290294

 「人をめぐる冒険 」PDFダウンロード版(本体価格1,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/290283

「1994年バーソロミュー・ワークショップ東京会場1日目」MP3ダウンロード版(本体価格2,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/297870

「1994年バーソロミュー・ワークショップ東京会場2日目」MP3ダウンロード版(本体価格2,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/297880

「1994年バーソロミュー・ワークショップ京都会場1日目」MP3ダウンロード版(本体価格2,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/297958

「1994年バーソロミュー・ワークショップ京都会場2日目」MP3ダウンロード版(本体価格2,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/297975



 







アートな1日――ZAZ&草間彌生2017年05月13日 09時28分34秒

  ここ一年半ほど私が非常に気に入って、よく聞いている歌手がいる。それはフランスの女性歌手、ZAZ(ザーズ)だ。

一年半前フランスに行く前にその名前を知り、フランスで機会があったら、CDを買ってこようと思いつつ、フランスに滞在していた間はまったく忘れていて、帰国してから思い出して聞くようになった。

音楽との出会いは、ある意味で「恋愛」のようなもので、自分がなぜその音楽が好きになったのかは理性の言葉では説明しがたいものだし、また説明するのも野暮なものかもしれない。

それでもファンとしてちょっとだけ語ってみれば……

 彼女がシャンソンの名曲、Sous le ciel de Paris(パリの空の下) を歌っている動画がYoutube に出ている〈彼女の三番目のアルバム「Paris」にも収録されている)。今まで多くの歌手が歌い、日本でもよく知られている曲だが、彼女の歌う Sous le ciel de Paris(パリの空の下)を聞いたとき、今まで聞いたのとは全然違う味わいに驚き、パリという街の美しさ、冷たさ、残酷さ、セクシーさ、つまりパリという街の魂が彼女の歌声に非常にうまく絡み合っていると感じだ。この同じ歌をスペインの男性人気歌手、 Pablo Alboran とデュエットで歌ったものも私の非常にお気に入りである。

彼女は自分のオリジナルな曲以外にも、色々な歌を色々な歌手とデュエットでも歌っているが、どんなジャンルのどんな歌を誰と歌っても、ピッタリと様になっている(昨年の7月のこのブログでシャルル・アズナブールとデュエットした "J'aime Paris au mois de mai"〈五月のパリが好き)について書いた)。



彼女の歌手としての略歴も異色だ。10代の頃正式な音楽教育を受けたものの、20代は深夜ピアノ・バーで歌い、それからパリのモンマルトルの路上で歌い、ようやく30歳の頃に、Je veux(私が欲しいもの)の歌で、フランスだけでなく世界的にブレーク。往年のフランスの名歌手、エディット・ピアフの再来とも言われ、一躍スターダムに昇り、現在37歳でフランスでもっとも売れる歌手の一人となった。

路上ミュージシャンの頃の動画を見て感じたことは、この人は本当に歌うことが好きなんだということだ。聴衆がいようがいまいが、歌っているときの彼女が本当に楽しそうなのが印象的だ。音楽産業に作られた歌手ではなく、生まれつきの歌手――歌手になるための情熱と才能、運と強い精神力を全部もって生まれてきた人である。

彼女がスターになって、もちろん色々なことが洗練されていき、大会場に多数の聴衆となったが、歌うことの喜びがステージに変わらずあふれている。

で、そのZAZさんが今月来日したので、先日コンサートに行ってきた。最近の彼女のコンサートの雰囲気はロック調なので、たぶん静かに音楽を聴くという感じではないだろうと覚悟はしていったが、やはり半分以上の時間はほとんどの人が立ち上がってスウィングしている。彼女も日本語で、「歌って、歌って」と一緒に歌うことを勧めるので、みんなわからないなりに声を出して歌っていた(とはいえ、フランス語の歌詞を歌うのは日本人には大変なことだ)。

今回のコンサートはほとんど今までのアルバムから特に人気の曲を選んで構成されていて、彼女のファンにはおなじみの曲ばかりである。私としては彼女がスペイン語で歌うラテン系の曲も聞きたかったが、今回の選曲には残念ながら入っていなかった。

生の元気なZAZさん見てうれしかったが、正直なところ、音楽を聞くには自宅で静かにCDかYoutubeを聞いているほうが自分には合っていると思ったしだいだ(コンサートホールの大音響と派手な照明が最近は心身にきつく感じる)。

その同じ日、せっかく東京へ出かけるので、もう一つどこかへ行こうと思い、草間彌生展を見に行くことにした。草間さんの作品は単品の立体オブジェは見たことがあるが、絵は見たことがなかった。初めて彼女の絵を見てまわり、彼女が描こうとしているのは、様々な物に内在する激しい生命活動であり、ど派手な生命活動を芸術家特有な感性で彼女は感じていて、それを芸術家として描かなければいけない使命感のようなものを彼女はもっているのだと思った。彼女の言葉の中に「芸術家として覚悟をもって生きてきた」というような表現があったように記憶している。

今回は大ホールでは写真撮影が許されていて、入場者が彼女の絵を背景に思い思いに写真撮影している風景や、あるいは全面鏡ばりの部屋で彼女の作品の中を照明の点滅の中で歩いたときに、向こうの鏡に映る(人間ヴァージョンの)自分を見て、それをなぜか彼女と作品とコラボした前衛芸術のように感じて、可笑しかった。

コンサートホール同様、絵画展も、人の気と作品のエネルギーが濃縮すぎて、少々疲れるところがある。生涯を芸術のために純粋に闘って(「闘う」という言葉が、今回の個展のために書かれた彼女の挨拶文に何度か出てくる)きた人が80代まで頑張って生き抜いてよかったと思いながら、こちらも、実際の絵より、おみやげで買った絵ハガキをあとで眺めているほうが気楽だった。

生のアートを楽しむのも、気力と体力がいることを実感した1日であった。

[イベント]                                                  
 
 「私とは本当に何かを見る会」2017年5月21日(日曜午後) 東京 
 

「人をめぐる冒険」ワークショップ2017年6月18日(日曜午後) 東京 
詳細・予約は下記へ
[お知らせ」
最近外国から迷惑コメントが大量に来ているので、今月中はコメントの受付を停止します。

[お知らせ]
 
ダグラス・ハーディングの新刊「存在し、存在しない、それが答えだ」(ナチュラルスピリット発行 本体価格 2300円)好評発売中

目次は下記のサイトに掲載してあります。
http://www.simple-dou.com/CCP041.html

  


[シンプル堂電子書籍]

*「動物園から神の王国へ―サルの惑星、のような星で、平和に生きるために」(PDFファイル)ダウンロード版は、DLmarketのサイトで販売しています。お手持ちの機器(パソコン、タブレット、スマートフォン)に、PDFを読むソフト(AdobeReader等)が入っていれば、どなたでも読むことができます。

本書の詳しい目次は下記のサイトに出ています。

1部 ヒトにおけるセックスと闘争・暴力の問題について
2部 サルの壁 人の壁
3部 人生は、ド・アホでいこう!

DLmarketからファイルをダウンロードするためには、まず会員登録をする必要がありますが、Facebook、Twitter、楽天のアカウント、Yahoo!Japan のID、Amazonのアカウントもご利用でき、各種支払いにも対応しています。(銀行振り込み、コンビニ支払い、Amazonペイメント、クレジットカード、Paypal、その他)。

なお現在は、パソコン等では、横書きの文章のほうが読みやすいという人たちもいると思い、縦書き版と横
書き版の二種類の版を用意してあります。 編集の都合上、総ページ数(縦書き版が453ページ、横書き版が367ページ)は異なっていますが、内容はまったく同じです。

*購入についての詳細は、購入前に下記のDLmarketのサイトを見てください
 http://www.dlmarket.jp/

動物園から神の王国へPDFダウンロード縦書き版」(1500円+税)(453ページ)
   http://www.dlmarket.jp/products/detail/331107

動物園から神の王国へPDFダウンロード横書き版」(1500円+税) (367ページ)
  http://www.dlmarket.jp/products/detail/331108

試読版(無料)は上記のサイトから、会員登録等なしに、どなたでも自由にダウンロードできますので、本との相性を確かめて、購入の判断をしていただければと思います。 (画像の下の、「立ち読みできます」をクリックすると、試読版PDFを無料でダウンロードできます)

*DLmarketで下記も販売中です。(無料試読版は会員登録不要で、自由にダウンロードできます――画像の下の「立ち読みできます」をクリックしてください)  
 
「楽しいお金」PDFダウンロード版(本体価格1,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/290251


「 楽しいお金3」PDFダウンロード版(本体価格1,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/290294

 「人をめぐる冒険 」PDFダウンロード版(本体価格1,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/290283

「1994年バーソロミュー・ワークショップ東京会場1日目」MP3ダウンロード版(本体価格2,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/297870

「1994年バーソロミュー・ワークショップ東京会場2日目」MP3ダウンロード版(本体価格2,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/297880

「1994年バーソロミュー・ワークショップ京都会場1日目」MP3ダウンロード版(本体価格2,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/297958

「1994年バーソロミュー・ワークショップ京都会場2日目」MP3ダウンロード版(本体価格2,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/297975



 




愛国と防衛2017年04月24日 08時14分39秒

先日、「ダグラス・ハーディングの会」のために岐阜市を訪れた。岐阜県に降り立つのは何度目かだが、岐阜市に来たのは初めてだ。岐阜市在住の方に車であちこち案内してもらい、ちょうど桜が満開の岐阜市内とその周辺地域を散策した。岐阜県の魅力や歴史についても色々と教えていただき、日本再発見という感じである。

ついでに養老郡まで行って、荒川修作さんの有名な作品である、養老公園にある「養老天命反転地」も訪れ、何とか転ばずに歩くことはできたのもものの、彼がこの公園にこめた意図―「死ぬという宿命を反転する」――は、残念ながら私には理解できなかった。

日本の町を歩くといつも思うのだ――ああ、なんて日本はいい国なんだ、地上の天国だなあと――風景は美しい、町は清潔、食べ物はおいしい、人は親切、汽車は遅れない――日本のよいところを数え上げるときりがない――愛国同盟の一員になったみたいな気分だ(笑)。もちろん私は、海外へ行けばその国のよいところを認め、その国を愛する者になるけど。
 
大学生の頃、私はよく日本国内を旅行したが、その時代は気分が暗かったので、旅の風景もそれを反映して、何となく暗い印象が思い出に残っている。若い頃は自分のことで精一杯で、自分が見ている風景・環境、あるいは住んでいる日本という国に思いをはせる余裕がなかったのだ。ようやくのんびり平和に風景を眺めることができる愛国者になれて、うれしい気分である。

「愛国」という言葉は、政治的な意味合いで使われることが多い気がするが、「自分を愛する」ことが自然なことで、政治的なことではないように、「自国を愛する」ことも、どこの国民にとっても自然なものだ。

ただし、他者を貶めて、その比較による自己愛が本当の自己愛ではないように、他国を貶めて語る愛国も本物ではないと私は思っている。

そして、愛は、自己に対するものにしろ、国家に対するものにしろ、親に対するものにしろ、「愛すべき」として強制すべきものではないし、道徳的なものでもない。それは自然に生まれるときにしか、本物ではない。

私の考えでは、その国に今いった意味での愛国者が多いほど、国家は安定し、強いものだ。そして、世界に日本の友人が多いほど、つまり、世界で日本や日本文化(日本語)を愛し、関心をもつ外国人が多ければ多いほど、日本はより強くなるのだ。 「関心=愛=パワー」である

話は少しそれるが、最近、youtube で非常に上手な日本語を話す外国の若い世代の人たちの動画を見たことがある。彼らは日本のアニメや漫画から日本語を学んだという。彼らは非常に日本びいきで、ありがたいことに日本と日本文化に純粋な関心をもっている。

アメリカにこびて、防衛費を増やすくらいなら、世界で日本語や日本文化を学んでいる人たちのためにそのお金を使って、日本語と日本文化の普及に努め、世界中に日本のファンというか応援団を作るほうが、これから数十年の日本という国のパワーアップと防衛に、はるかに役立つはずだと、私は思っている。

そんなふうに最近時々、愛国と防衛について考えて楽しい気分になっていたら、地上の動物園(政界)では、日本の防衛のリーダーである安倍首相と稲田防衛大臣は、愛国同盟の同志に裏切られて、崖っぷちではないか!  自分すらまともに防衛〈弁護〉できない人たちが、朝鮮半島に戦争機運が高まっている状況で、日本のリーダーとして他国とタフな交渉ができるのかどうか、心もとない感じではあるが……

しかし、私のモットー、「在るものを受容し、ないものを嘆かない」に従って、安倍首相と稲田防衛大臣の存在を受容し、辛口の応援をすることにしよう。

「昨日の友は今日の敵、今日の敵は明日の友」という動物園のルールをよく理解して、 日本国の領土に爆弾やミサイルが落とされないように、倒れるまで頑張ってください!


[イベント]                                                  
 
 「私とは本当に何かを見る会」2017年5月21日(日曜午後) 東京 
 
[お知らせ]
 
ダグラス・ハーディングの新刊「存在し、存在しない、それが答えだ」(ナチュラルスピリット発行 本体価格 2300円)好評発売中

目次は下記のサイトに掲載してあります。
http://www.simple-dou.com/CCP041.html

  


[シンプル堂電子書籍]

*「動物園から神の王国へ―サルの惑星、のような星で、平和に生きるために」(PDFファイル)ダウンロード版は、DLmarketのサイトで販売しています。お手持ちの機器(パソコン、タブレット、スマートフォン)に、PDFを読むソフト(AdobeReader等)が入っていれば、どなたでも読むことができます。

本書の詳しい目次は下記のサイトに出ています。

1部 ヒトにおけるセックスと闘争・暴力の問題について
2部 サルの壁 人の壁
3部 人生は、ド・アホでいこう!

DLmarketからファイルをダウンロードするためには、まず会員登録をする必要がありますが、Facebook、Twitter、楽天のアカウント、Yahoo!Japan のID、Amazonのアカウントもご利用でき、各種支払いにも対応しています。(銀行振り込み、コンビニ支払い、Amazonペイメント、クレジットカード、Paypal、その他)。

なお現在は、パソコン等では、横書きの文章のほうが読みやすいという人たちもいると思い、縦書き版と横
書き版の二種類の版を用意してあります。 編集の都合上、総ページ数(縦書き版が453ページ、横書き版が367ページ)は異なっていますが、内容はまったく同じです。

*購入についての詳細は、購入前に下記のDLmarketのサイトを見てください
 http://www.dlmarket.jp/

動物園から神の王国へPDFダウンロード縦書き版」(1500円+税)(453ページ)
   http://www.dlmarket.jp/products/detail/331107

動物園から神の王国へPDFダウンロード横書き版」(1500円+税) (367ページ)
  http://www.dlmarket.jp/products/detail/331108

試読版(無料)は上記のサイトから、会員登録等なしに、どなたでも自由にダウンロードできますので、本との相性を確かめて、購入の判断をしていただければと思います。 (画像の下の、「立ち読みできます」をクリックすると、試読版PDFを無料でダウンロードできます)

*DLmarketで下記も販売中です。(無料試読版は会員登録不要で、自由にダウンロードできます――画像の下の「立ち読みできます」をクリックしてください)  
 
「楽しいお金」PDFダウンロード版(本体価格1,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/290251


「 楽しいお金3」PDFダウンロード版(本体価格1,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/290294

 「人をめぐる冒険 」PDFダウンロード版(本体価格1,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/290283

「1994年バーソロミュー・ワークショップ東京会場1日目」MP3ダウンロード版(本体価格2,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/297870

「1994年バーソロミュー・ワークショップ東京会場2日目」MP3ダウンロード版(本体価格2,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/297880

「1994年バーソロミュー・ワークショップ京都会場1日目」MP3ダウンロード版(本体価格2,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/297958

「1994年バーソロミュー・ワークショップ京都会場2日目」MP3ダウンロード版(本体価格2,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/297975



 





「主体の科学」VS(対)「対象の科学」2017年03月29日 08時42分04秒

科学系の話を書いてきたついでに、今回は主体の科学と対象の科学について、物事へのこれらの二つのアプローチの共通点と異なる点について、書いてみよう。

まず、「主体の科学」という言葉は、ここでは「私とは本当に何かを探求する」科学、一般的にはスピリチュアルや宗教の分野ということになっているが、ダグラス・ハーディングがそれを「第一人称の科学」と呼んでいるのに習って、ここでは「主体の科学」という言葉を使っている。それから「対象の科学」は、一般的な科学のことである。
 
共通点

二つの科学に共通することは、信じることなく、実証し、実験し、その結果を受け入れるという態度である。仮説→実験(研究)→実証(証明)

相違点―こちらのほうがはるかに数が多い。

「対象の科学」

*主体と対象物は別のものである。

*対象を調べるには時間がかかる。

*調査の方向は常に自分の外側。

*結論を出すのに、過去のデータや記憶も利用する。

*自分以外の多くの人も同じ結論と証明に達し、みんなで納得しなければならない。
 
「主体の科学」

*調査の方向は常に自分の内側で、第三人称の科学とは180度反対の方向。

*見ている(認識している)その主体は、何なのか? 私の中心にあるのは、何なのか?一個の固体(人間と言われている物体なのか)なのかどうかを調査する。

*常に現在の証拠にもとづき、過去の記憶やデータ、他人の言葉に頼らない。

*第一人称の科学においては、私(主体)の認識がすべての証拠である。それを他人に示すことはできない。一人ひとりが自分自身で証明する。
 

科学系の本を読みながら、私がよく思うことは 「対象の科学」と「主体の科学」 の統合は可能なのか?ということである。ダグラス・ハーディングは「天と地の階層」その他の本で主体の科学者としてそれを試みた数少ない人だ。

では、「対象の科学」が専門の研究者が、「主体の科学」を自分の研究に統合することは可能なのか?といえば、不可能ではないにしても、現状ではまだ非常に困難な感じはある。

その理由はいくつかあって、一つは「対象の科学」が前提しているいくつかの原則のせいである(私に言わせれば、対象科学が信じている信仰のようなものだ)

以下に「対象の科学」が前提としている一般的原則(信仰)を箇条書きしてみると、

意識は、人間の脳の産物である。

自分が研究している対象は実体がある。

物事の存在には物質的原因がある。

無(何もないところ)から物質が生まれることはあり得ない。

「対象の科学」の研究者にはそれぞれ専門があって、それは非常に細分化されている。そして当然のことながら、研究者は、自分が研究している対象は、何らかの「実体」があるはずと信じている。だから、「私たちが見ている世界は幻想である」という言い方をする(ダグラス・ハーディング自身は「幻想」という言葉をほとんど使ったことがないが)主体の科学系の言葉に違和感を覚えるはずである。もし自分が研究している対象が実体がなく幻想だったら、そもそも研究の価値があるのか? という話になる。

物質を分子→原子→粒子と、どんどん細分化して、物質のミクロの世界は「ほとんど」何もない ことを突き止めた物理学でさえ、まだ最終的な物質があるはずだと信じている。というより、研究のためには「何かがなければいけない」のだ。
 
それから、「対象の科学」が「主体の科学」に踏み込めない別の理由は、おそらく政治的なものだ。研究者、学者の世界もかなり保守的であることが、科学や数学の歴史を読むとよくわかる。自分が発見したことが、その時代に確立された理論や説に合わないせいで、あるいはその時代の科学界の大物たちに嫌われたせいで、論文を審査してもらえなかったり、研究が無視されたり、嫌がらせをされたり、仕事を見つけられなかったり、職を失ったり、研究費が出なかったりした例は非常に多くある。その結果、極端な話、自殺、鬱病、早死に追い込まれた科学者もいた。想像するに、対象科学界の保守性は今でもあまり変わっていないのではないかと私は思っている。

それから三つ目の理由として、一流の対象科学系の人たちは多くが天才的頭脳をもち、複雑な分析や研究を愛している。ところが、主体の科学は限りなく、物事を単純化し、その結論はほとんど数行(笑)で終わってしまう。天才的な頭脳の人たちにとってはたぶん、物足りない話なのだと思う。

それでも20世紀に量子力学が出てきたとき、一部の研究者たちは「私の認識」 が対象に影響を及ぼすことを突き止め、さらには、「私が見ていないとき、月は存在するのかどうか?」という議論もなされた。
ただ、そこからさらに、では、「月を見ているその『私』とは何なのか?1個の人間固体が見ているのかどうか?」  という議論まではなかなか行かないという感じだ。

 しかし、これから、もし「主体の科学」と「対象の科学」の両方に情熱と才能をもち、しかも勇気のある対象科学系の研究者が出て来て、研究対象だけでなく、「対象を見ている『私』とは何か?」も合わせて研究すれば、「主体の科学」VS(対)「対象の科学」ではなく、「主体の科学」and(と)「対象の科学」となり、 おそらく対象科学の研究ははるかに進化するだろうと、私はそう想像している。

最後に、私が昔読んだ本で、新しい時代の科学について、納得できる予言をしていると思った本「ニュー・メタフィジックス」(ダリル・アンカ著 VOICE発行)から、少し引用してみよう。(有名なバシャール・チャネリングの本 の一冊)

「地球の科学者は、いわゆる「光速」を誰も超えることができないと信じています。そして、これは現実的には正しいのです。ただ、この考え方は、私達が第3密度(三次元の現実)と呼んでいる範囲の中における、ひとつの定義付けに過ぎません。(中略)

私達は「空間を旅行する」というよりは、「空間となって旅行する」のです。すなわち、私達が空間そのものになります。皆さんの言う「旅行」をする必要はないのです。(中略)
                                                        
皆さんの知性や意識を使えば、皆さんが超空間(ハイパー・スペース)と呼んでいるものを、現実に応用することができます。そして、この超空間を通して、物体や宇宙船もしくは人を、望む場所に再現することが可能になります。

超空間とは、単に意識の中心または大いなる全ての源です。超空間にいるとき、皆さんがどこかへ行くというよりは、空間が皆さんのところにやって来るという感じです」(169ページ)
 
 この説明は、ダグラス・ハーディングがいつも言っていた言葉に似ている。

「私は一歩も動いたことがない。
いつもパリ、ロンドンが、東京が私のところへやって来る。」

日本にある自宅マンションのドアを開けたら、そこはパリのエッフェル塔の前……地球時間の24世紀くらいには実現しているのでは……
[ サボ様のご質問の答え」
「Prior to Consciousness "(意識以前)は、大体いつくらい発売の予定ですか? 」
たぶん、夏の終わりくらいの予定です。
[ tk 様へのご質問の答え]
「主体の科学」には論理的な説明は存在するのでしょうか」
ダグラス・ハーディングの本を読んでいただければ、彼がなぜ自分のワークを「科学」と呼ぶのか
理解していただけるのでは、と思います。

[お知らせ]
 
ダグラス・ハーディングの新刊「存在し、存在しない、それが答えだ」(ナチュラルスピリット発行 本体価格 2300円)好評発売中

目次は下記のサイトに掲載してあります。
http://www.simple-dou.com/CCP041.html

  

[シンプル堂電子書籍]

*「動物園から神の王国へ―サルの惑星、のような星で、平和に生きるために」(PDFファイル)ダウンロード版は、DLmarketのサイトで販売しています。お手持ちの機器(パソコン、タブレット、スマートフォン)に、PDFを読むソフト(AdobeReader等)が入っていれば、どなたでも読むことができます。

本書の詳しい目次は下記のサイトに出ています。

1部 ヒトにおけるセックスと闘争・暴力の問題について
2部 サルの壁 人の壁
3部 人生は、ド・アホでいこう!

DLmarketからファイルをダウンロードするためには、まず会員登録をする必要がありますが、Facebook、Twitter、楽天のアカウント、Yahoo!Japan のID、Amazonのアカウントもご利用でき、各種支払いにも対応しています。(銀行振り込み、コンビニ支払い、Amazonペイメント、クレジットカード、Paypal、その他)。

なお現在は、パソコン等では、横書きの文章のほうが読みやすいという人たちもいると思い、縦書き版と横
書き版の二種類の版を用意してあります。 編集の都合上、総ページ数(縦書き版が453ページ、横書き版が367ページ)は異なっていますが、内容はまったく同じです。

*購入についての詳細は、購入前に下記のDLmarketのサイトを見てください
 http://www.dlmarket.jp/

動物園から神の王国へPDFダウンロード縦書き版」(1500円+税)(453ページ)
   http://www.dlmarket.jp/products/detail/331107

動物園から神の王国へPDFダウンロード横書き版」(1500円+税) (367ページ)
  http://www.dlmarket.jp/products/detail/331108

試読版(無料)は上記のサイトから、会員登録等なしに、どなたでも自由にダウンロードできますので、本との相性を確かめて、購入の判断をしていただければと思います。 (画像の下の、「立ち読みできます」をクリックすると、試読版PDFを無料でダウンロードできます)

*DLmarketで下記も販売中です。(無料試読〈聴)版は会員登録不要で、自由にダウンロードできます――画像の下の「立ち読みできます」をクリックしてください)  
 
「楽しいお金」PDFダウンロード版(本体価格1,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/290251


「 楽しいお金3」PDFダウンロード版(本体価格1,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/290294

 「人をめぐる冒険 」PDFダウンロード版(本体価格1,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/290283

「1994年バーソロミュー・ワークショップ東京会場1日目」MP3ダウンロード版(本体価格2,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/297870

「1994年バーソロミュー・ワークショップ東京会場2日目」MP3ダウンロード版(本体価格2,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/297880

「1994年バーソロミュー・ワークショップ京都会場1日目」MP3ダウンロード版(本体価格2,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/297958

「1994年バーソロミュー・ワークショップ京都会場2日目」MP3ダウンロード版(本体価格2,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/297975




「代替医療解剖」2017年03月13日 10時20分40秒

今、「代替医療解剖」(サイモン・シン著 新潮社)という本を読んでいる。「代替医療」 とは、通常の西洋医学によらない病気を治す療法を総称してこう呼んでいる。 本書で取り上げられている代替医療は、スピリチュアル系の人たちにはおなじみの、鍼、ホメオパシー、カイロプラクティック、ハーブ療法などである。

サイモン・シンについて少し説明しておくと、彼はこれまでに「フェルマーの最終定理」、「暗号解説」「宇宙創成」  など、一般向け科学書の分野で世界的に成功をしてきた非常にすぐれたイギリスの科学系ジャーナリストであり、私も今までに何冊か読んだことがある。

本書で、サイモン・シンは、もちろん代替医療を全面否定はしていないが、その歴史から現状までを綿密に調べ上げ、「多くは効果がない」、あるいは「効くことが科学的に証明されていない」という結論とともに、一般読者に警鐘をうながしている。

本書の内容自体は私にはあまり興味のないものなのだが、なぜ読もうと思ったかというと、本書の出版後、著者がウェブ上で書いたカイロプラクティックへの批判的記事が元で、イギリスのカイロプラクティック協会から名誉毀損で訴えられたその裁判の顛末が訳者あとがきに書かれているからである。

わずか数行の記事で、サイモン・シンは裁判のために数年の年月と三千万円の費用を使ったという。サイモン・シンが最終的には勝訴したこの裁判がイギリスで大きな話題となったらしいのは、第一審でサイモン・シンが敗訴したあと、イギリスの多くの科学系の人たちがサイモン・シンを熱烈に支援する運動を起こし、まさにこの裁判は、代替医療派vs 科学系の専門家(支援者)という戦いになってしまったからだ。
 
現代のイギリスは世界的名声を勝ち得ている非常にすぐれた自然科学の科学者を多く輩出している―日本でも知られている有名な人たちの名前を挙げてみれば――スティーヴン・ホーキング(理論物理学者)、リチャード・ドーキンス(進化生物学者)、ロジャー・ペンローズ(数学者、理論物理学者)、ピーター・アトキンソン(化学者)など。

このように優れた自然科学の学者を多く輩出しているイギリスは、私が感じるに、17世紀のニュートンの時代から「何事も実証されなければ、真理ではない」という強固な観念があるようで、それがイギリスの実証科学の強い伝統を支えている。

その一方で、イギリスには「イギリス国教会」という伝統的なキリスト教の宗教があり、こちらも非常に強固な組織と基盤をもっている。

イギリスという国をそれほど知っているわけではないので、あくまでも私の憶測の感じではあるが、イギリスには強固な宗教系と強固な科学系という二大思想潮流があって、それはときにはかなり対立的になることもあるのではないか、ということである。

先ほど名前を挙げたイギリスの科学界の重鎮である、リチャード・ドーキンスは宗教・神嫌いで有名で、彼には「神は妄想である」(同じイギリス人で、God-freak =神狂いのダグラス・ハーディングが聞いたら、泣いてしまいそうなタイトルだ)という著書まであり、以前読んだネットの記事によれば、反宗教広告をバス広告に載せるまで彼は徹底している。

そういうイギリスという国の背景を考えてみると、サイモン・シンの裁判は宗教対科学というイギリスの伝統的思想潮流の中にある対立の影響もあったのかもしれない。

さて、「代替医療解剖」をざっと斜め読みした感想から言えば、まず当然のことながら、著者のサイモン・シンはバリバリの科学派で、「代替医療」のようなあやふやなものが好きではないという科学派の根本的偏見がある。彼はすぐれたジャーナリストではあるが、その偏見は免れてはいない、という感じはある。

しかし、彼が本書の執筆を思い立った動機は充分に理解できるものだ。それはイギリスでは、代替医療が一般国民の間に非常に浸透し、しかもセレブの人たちの間でも人気で、チャールズ皇太子までが代替医療の推進に一役かっているという事情がある。

当然、代替医療の人気が出れば、質の低下は免れず、サイモン・シンは「代替医療のセラピストたちは、しばしば効果がなく、危険にさえなりかねない治療をおこなうばかりか、診療や医療品に多額の請求をする。あまり豊かではない親が、子供の健康のために間違った努力をし、むざむざ代替医療に金を注ぎ込むこともあるだろう」(文庫版396p)  と書いている。科学派の彼とすれば、調べれば調べるほど、モラルに欠けていると思われるプラクティショナーと治療例に出くわし、義憤に駆られて、本書を執筆したようにも感じられる。

日本でも、イギリスほどではないとしても、代替医療はある程度は認知され、そういった療法を利用する人たちも増えていることだろう。

西洋医学も含めて、精神・肉体に関す治療法に関しての私の考えは、西洋医学、代替医療、その他ヒーリング療法でも、万人に効くもの、万人に合うものはないし、おそらく万人に合う医者(プラクティショナー)もいないだろうということだ。

病気の治療という出来事には、基本的に、医者(プラクティショナー)、治療法や薬、患者(治療を受ける人)、そしてその人の病気の状態と、基本的に四つの要素があり、その四つの要素が複雑に絡み合って、効果があったりなかったりするのだと思っている。その四つの要素が全然かみ合わなければ、治療を受けても、かえって悪くなる場合だってあるかもしれない。科学的に証明されているとされる西洋医学でさえ、「万人に絶対、いつも百パーセント効く」治療法や薬などないと私は思っている。

そして、医者(プラクティショナー)のモラル、人格、技術(能力)も様々で、そして体や治療に関して患者がもっている観念も様々である。昔から「医は仁術」という言葉があり、医者(プラクティショナー)を信頼できるかどうかも非常に重要な要素であるはずだ。
 
だから、体の具合が悪くなったら、自分に合う信頼できる医者(プラクティショナー)、自分に合う治療法を見つけるしかない。医者(プラクティショナー)と治療法が自分に合えば、西洋医学だろうが、代替医療であろうが、その他ヒーリング療法だろうが、ある程度は治療効果があるだろうと思う。

私自身は体に関する医療やヒーリングの経験があまりないので、多くのことは語れないが、数少ない経験から思うことは、外側のものへの過信、盲信を避け、何が今自分に必要で正しい治療なのかに関して、自分の内側から来る直感と感覚を大切にすることで、ふさわしい医者(プラクティショナー)、ふさわしい療法に導かれる、ということである。

そして、最終的には自分の内なるヒーラー、薬局を信頼することである。「私たちの中心には宇宙薬局と宇宙薬剤がある」とダグラス・ハーディング は本にも書いている。サイモン・シンが聞いたら、ぶっとびそうな言葉だけれど……。


[イベント]         
下記の会に申し込まれた方で、こちらからの連絡がない方は、別のメールアドレスから
再度ご連絡ください。(こちらからの返信が届いていないように思われるメールアドレスがあります)

  
                           
 
 「ストレスについて学ぶ会」2017年3月20日(月曜午後-祝日) (東京 )
 

「ダグラス・ハーディングの会」2017年4月8日(土曜日午後)(岐阜市)
  


[お知らせ]
 
ダグラス・ハーディングの新刊「存在し、存在しない、それが答えだ」(ナチュラルスピリット発行 本体価格 2300円)好評発売中

目次は下記のサイトに掲載してあります。
http://www.simple-dou.com/CCP041.html

  

[シンプル堂電子書籍]

*「動物園から神の王国へ―サルの惑星、のような星で、平和に生きるために」(PDFファイル)ダウンロード版は、DLmarketのサイトで販売しています。お手持ちの機器(パソコン、タブレット、スマートフォン)に、PDFを読むソフト(AdobeReader等)が入っていれば、どなたでも読むことができます。

本書の詳しい目次は下記のサイトに出ています。

1部 ヒトにおけるセックスと闘争・暴力の問題について
2部 サルの壁 人の壁
3部 人生は、ド・アホでいこう!

DLmarketからファイルをダウンロードするためには、まず会員登録をする必要がありますが、Facebook、Twitter、楽天のアカウント、Yahoo!Japan のID、Amazonのアカウントもご利用でき、各種支払いにも対応しています。(銀行振り込み、コンビニ支払い、Amazonペイメント、クレジットカード、Paypal、その他)。

なお現在は、パソコン等では、横書きの文章のほうが読みやすいという人たちもいると思い、縦書き版と横
書き版の二種類の版を用意してあります。 編集の都合上、総ページ数(縦書き版が453ページ、横書き版が367ページ)は異なっていますが、内容はまったく同じです。

*購入についての詳細は、購入前に下記のDLmarketのサイトを見てください
 http://www.dlmarket.jp/

動物園から神の王国へPDFダウンロード縦書き版」(1500円+税)(453ページ)
   http://www.dlmarket.jp/products/detail/331107

動物園から神の王国へPDFダウンロード横書き版」(1500円+税) (367ページ)
  http://www.dlmarket.jp/products/detail/331108

試読版(無料)は上記のサイトから、会員登録等なしに、どなたでも自由にダウンロードできますので、本との相性を確かめて、購入の判断をしていただければと思います。 (画像の下の、「立ち読みできます」をクリックすると、試読版PDFを無料でダウンロードできます)

*DLmarketで下記も販売中です。(無料試読版は会員登録不要で、自由にダウンロードできます――画像の下の「立ち読みできます」をクリックしてください)  
 
「楽しいお金」PDFダウンロード版(本体価格1,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/290251


「 楽しいお金3」PDFダウンロード版(本体価格1,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/290294

 「人をめぐる冒険 」PDFダウンロード版(本体価格1,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/290283

「1994年バーソロミュー・ワークショップ東京会場1日目」MP3ダウンロード版(本体価格2,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/297870

「1994年バーソロミュー・ワークショップ東京会場2日目」MP3ダウンロード版(本体価格2,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/297880

「1994年バーソロミュー・ワークショップ京都会場1日目」MP3ダウンロード版(本体価格2,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/297958

「1994年バーソロミュー・ワークショップ京都会場2日目」MP3ダウンロード版(本体価格2,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/297975


創造(構造)と破壊(混乱) (2)2017年02月22日 09時29分45秒

 熱力学という学問の発展の歴史を読んでみると、なかなか興味深いものがある。それは蒸気機関の効率を向上させるために18世紀に始まった学問ながら、現在はあらゆる現象にその考え方を応用することができるとされ、この世の様々な事象はなぜ起こるのかに対する科学的な答えを提供している。

その深遠で平凡な答えとは、一言でまとめると、

エントロピー(無秩序の度合い)が常に増大する方向へ物事は変化する」というものである。

たとえば、私たちの日常でよく見られる現象を挙げれば、
(外から熱を加えなりかぎり)50度のお湯は自然に冷めて、周囲に熱をばらまいてエントロピーを増大させる。熱は自然の状態では温度の高いほうから低いほうへ流れる。なぜなら、これがエントロピーが増大する方向だからだ。

そして、奇妙なことに、熱力学の深遠な第二法則(エントロピーの法則)によって、宇宙は常にエントロピー(無秩序の度合い)が増大する方向が自然でありながら、私たちのまわりには仕事をするたくさんの構造体(人類を含む生物、乗り物、惑星、国家など)が出現しているということである。確かに現象的には私たちのまわりの物質世界は構造体だらけで、(災害等でなければ)混乱を見るほうが少ない。

これはなぜかと言えば、常にエントロピー(無秩序の度合い)が増大するという熱力学の法則に実際は反しているわけではなく、仕事をして構造体を作る過程で、よりたくさんの混乱が生まれ、総量としてはエントロピー(無秩序の度合い)が増大するからだ。逆に言えば、エントロピー(無秩序の度合い)が増大するゆえに、仕事が為されるということである。

たとえば、車などの乗り物は、ガソリンを消費して仕事(動力)を生み出すが、その過程で必ず廃熱を生み出し、排気を必要とする。廃熱を生み出すことで、最初より環境のエントロピー(無秩序の度合い)を増大させる。
 
人類の活動(仕事)はたくさんの廃熱を生み出し、それが現在の地球温暖化の問題となっている。廃熱を出さずに、つまり、環境のエントロピーを増大させることなく、人類は活動することはできない。これは人類がかかえるジレンマなのである。

私が今こうして、皆さんに読んでもらうために秩序ある文書を書こうと奮闘している最中にも、私の心身を通過するエネルギーの一部は廃熱になり、環境のエントロピー(無秩序の度合い)を増加させ、地球温暖化に加担しているはずだ(笑)。

さらにエントロピーの法則から、こういったメンタルな活動を考えてみれば、一部の人たち(文章を書くことを仕事にしている人たち)が、文章という秩序だった構造体(作品と言われるもの)を頑張ってたくさん作るゆえに、それ以外の多数の人たちの思考領域に混乱が生まれる、とも言えるのだ(苦笑)。

エントロピーについて学ぶと何が興味深いかというと、それは人間を含む生物も、エンジンで動く乗り物も、地球や惑星、太陽などの天体も、そして国家などの社会組織も、熱力学の観点から見ると、すべて「エネルギーを消費して仕事をする構造体」と見なすことができ、同じように考えることができるという点である。

人間そのもの、そして地球そのものが太陽エネルギーを消費して、仕事(創造活動)している機械なのだ。創造活動というと聞こえがいいが、その結果エントロピーを増大させ、つまり破壊や混乱を作り出し、その混乱によって事象が変化しつづけている(これがいわゆる「進化」と呼ばれるものの実態である)。
そのことを冷めて語るのか、あるいは熱く語るかは、科学者の間でも多少態度が異なるものだ。前回紹介した2人の専門家の言葉をまた紹介すると、

「世の中は、放っておけば自然に「でたらめ」になっていきます。これは大原則であり、『エントロピー増大の法則』 は決して侵されません。しかし、ある程度のエネルギーが環境から与えられると、ある局所的な部分において、あたかも『エントロピー増大の法則』に反するような現象が生じます。この現象は、『エントロピー増大の法則』の大原則から見ると、大きな流れの中にたまゆらにできた渦のようなものです。(中略)この△H環境は、『エントロピー増大の法則』の大原則に逆行する奇跡を地球上で成し遂げて来ました。(中略)

多くの原始宗教が太陽を神としましたが、これは非常に理にかなっていることです。太陽からのエネルギーの最も重要な効果は、秩序の形成です。つまり、宇宙原理である『』エントロピー増大の法則』の大原則に逆行するには、エネルギーの供給が絶対に必須であるということです。先に述べたように、極めて大きなエネルギーを与えてくれる太陽があってこそ、私たち人類は誕生することができました」
 (「熱力学で理解する化学反応のしくみ」 (平山令明著 講談社) 

一方で、非常に冷めて語るのは、アトキンスで「エントロピーと秩序」(日経サイエンス社)の本を下記の文章で締めくくっている。
 
 「私たちはカオスの子供である。何かが変化するとき、その奥底では腐敗が起きている。根底にはただ、崩壊があるのみで、カオスがくい止めようのない波となって、押し寄せてきている。カオスになることは何も目的ではなく、あるのは、カオス状態に向かう方向だけである。宇宙の内部を奥深く冷静に見ると、このようななんとももの寂しい真理が見えてくるが、これこそ私たちが受け入れなければならない現実なのである。

とはいっても、まわりを見まわして、そこにある美しいものをながめるとき、あるいは意識の中をのぞきこんだり意識を自覚するとき、そして人生の楽しみをいくぶんもつようになるとき、宇宙の中がまえよりずっと豊かなものに思えてくる。しかし、これは人間の心情であって、頭ではこのように考えるべきではない。科学と蒸気エンジンのほうがずっと崇高である。科学と蒸気エンジンが手を組んで、複雑さの中に潜んでいる壮大な単純さを明かりにさらすからである」

冷めて現象を見るにせよ、不思議に思って見るにせよ、世界は混乱(カオス)によって進むという事は、熱力学という学問が発見した科学的な事実である。

エントロピーの法則から私たち素人が学ぶべきこととは、創造の裏には破壊があり、構造(秩序)の裏には混乱(カオス)があるということである。だから、前回も書いたように、創造(構造)→破壊(混乱)→創造(構造)は自然のサイクルであり、もし創造(構造)を喜ぶべきだとしたら、破壊(混乱)も喜ぶべきだということである。
 
ただし、創造しすぎると、つまり、無理に仕事をしすぎること=無理に構造や秩序を作りするぎると、破壊や混乱も早急に起こりやすくなる(起こる確率が高くなる)ことも理解するべきことである。最近、よく話題になる過労死や過労自殺の問題も、エントロピーの法則から考えれば(常識的に考えてもそう言えるが)、仕事をしすぎるので、大規模な破壊(極端な場合は人間構造体の死)も起こらざるをえないということである。

そして政治の世界にもエントロピーの考え方は応用できる。アメリカの新大統領トランプさんのように、極度に自分勝手な秩序を早急に築こうとする指導者は、いっそうの混乱(カオス)を国の内外に生み出し、まさにアトキンスが言うように、「カオスがくい止めようのない波となって、押し寄せてきている」……
 
もし次に、自分の世界の中の何かの構造体が突然壊れることがあったら、たぶんどこかで頑張りすぎたか、無理をしているか、無理をさせすぎているか、物事をコントロールしようとしすぎたか(コントロール願望=自分にとって都合のいい秩序を作りたいという願望)、だと思って振り返ってみるといいかもしれない(私も今年は新年早々、まわりの小さな構造体の一部が突然数個ほど壊れ、慌ただしい一年の始まりとなった)。


[イベント]                                                  
 
 「ストレスについて学ぶ会」2017年3月20日(月曜午後-祝日) (東京 )
 
[お知らせ]
 
ダグラス・ハーディングの新刊「存在し、存在しない、それが答えだ」(ナチュラルスピリット発行 本体価格 2300円)好評発売中

目次は下記のサイトに掲載してあります。
http://www.simple-dou.com/CCP041.html

  

[シンプル堂電子書籍]

*「動物園から神の王国へ―サルの惑星、のような星で、平和に生きるために」(PDFファイル)ダウンロード版は、DLmarketのサイトで販売しています。お手持ちの機器(パソコン、タブレット、スマートフォン)に、PDFを読むソフト(AdobeReader等)が入っていれば、どなたでも読むことができます。

本書の詳しい目次は下記のサイトに出ています。

1部 ヒトにおけるセックスと闘争・暴力の問題について
2部 サルの壁 人の壁
3部 人生は、ド・アホでいこう!

DLmarketからファイルをダウンロードするためには、まず会員登録をする必要がありますが、Facebook、Twitter、楽天のアカウント、Yahoo!Japan のID、Amazonのアカウントもご利用でき、各種支払いにも対応しています。(銀行振り込み、コンビニ支払い、Amazonペイメント、クレジットカード、Paypal、その他)。

なお現在は、パソコン等では、横書きの文章のほうが読みやすいという人たちもいると思い、縦書き版と横
書き版の二種類の版を用意してあります。 編集の都合上、総ページ数(縦書き版が453ページ、横書き版が367ページ)は異なっていますが、内容はまったく同じです。

*購入についての詳細は、購入前に下記のDLmarketのサイトを見てください
 http://www.dlmarket.jp/

動物園から神の王国へPDFダウンロード縦書き版」(1500円+税)(453ページ)
   http://www.dlmarket.jp/products/detail/331107

動物園から神の王国へPDFダウンロード横書き版」(1500円+税) (367ページ)
  http://www.dlmarket.jp/products/detail/331108

試読版(無料)は上記のサイトから、会員登録等なしに、どなたでも自由にダウンロードできますので、本との相性を確かめて、購入の判断をしていただければと思います。 (画像の下の、「立ち読みできます」をクリックすると、試読版PDFを無料でダウンロードできます)

*DLmarketで下記も販売中です。(無料試読版は会員登録不要で、自由にダウンロードできます――画像の下の「立ち読みできます」をクリックしてください)  
 
「楽しいお金」PDFダウンロード版(本体価格1,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/290251


「 楽しいお金3」PDFダウンロード版(本体価格1,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/290294

 「人をめぐる冒険 」PDFダウンロード版(本体価格1,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/290283

「1994年バーソロミュー・ワークショップ東京会場1日目」MP3ダウンロード版(本体価格2,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/297870

「1994年バーソロミュー・ワークショップ東京会場2日目」MP3ダウンロード版(本体価格2,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/297880

「1994年バーソロミュー・ワークショップ京都会場1日目」MP3ダウンロード版(本体価格2,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/297958

「1994年バーソロミュー・ワークショップ京都会場2日目」MP3ダウンロード版(本体価格2,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/297975



             





   



創造(構造)と破壊(混乱=カオス) (1)2017年01月23日 07時45分23秒

 皆様、あけましておめでとうございます。

 今年も、適当にゆるくブログを書いていく予定ですので、お暇なときにお付き合いください。

今年は、久しぶりに科学の話から書こうと思い立った。
 
昨年、何度か東京の街(新宿や渋谷)へ行って感じたことは、2020年の東京オリンピック開催の影響なのか、建築工事(オフィスビル、ホテルの建築、道路工事など)が非常に多いということだ。そして、私が住んでいる首都圏の街でも、ここ5年くらい新築マンションの建築が続いている。

素人の素朴な感覚から言うと、「人口が減っていく時代に、おいおい、そんなに新しい箱物をどんどん造って大丈夫なのか?」  という感じである。

箱物(コンクリート製の建物)  の建築現場を見かけるときに、よく思い出す文章が、イギリスの著名な化学者であるピーター・アトキンスの本、「 エントロピーと秩序 」(日経サイエンス社)の中の次の文章だ。

エンジンは、レンガ、ブロック、鉄骨などからビルをつくりだすことができる。しかし、これは『破壊』の結果としてできあがったのである。」  ( 115P「5章カオスの力」より)

構造の一様性は、ほかのどこかがその犠牲として乱雑な状態になって、はじめて現れる。世の中のある部分に構造ができて一様性が現れるのは、それと同時に、ほかのところが大きな規模で乱雑状態へ崩壊していく場合である」(274p9章「カオスがつくりだす模様」)
 
以上の有名な熱力学の法則(一般的な言葉では「エントロピーの法則」と呼ばれるが)をもう少しわかりやすく言えば、

何かの構造物を造るためには、破壊(混乱=カオス)が必要である、ということである。つまり、じゃんじゃん箱物を建築するためには、それ以外のどこか他の場所でじゃんじゃん破壊(混乱)が必要ということである。

もちろん、創造(構造建築)と破壊(混乱)のバランスが取れていれば、別に問題はないわけで、創造(構造)→破壊(混乱)→創造(構造)というサイクルは自然のサイクルでもある。

しかし、日本の建築構造物に話を限れば、日本全国で使われていない非常に多くの老朽化したビル、人が住んでいない家屋が何もされずに放置されている現状を見ると、建築構造物の創造と破壊のバランスが取れているとは言えない感じである。

本当は、人が使っていない老朽化した建物・家屋をまず壊すか、リノベーション(全部を壊さず、必要なところだけ新しくすること)するほうが順番が先で、それから必要な新しい建物を造るべきなんだと思う。しかし、新築の箱物を造ることはお金が儲かるので、すぐに事が進行するが、老朽家屋の破壊やリノベーションは時間がかかり、お金も儲からないので遅々として進んでいないようである。

この日本の建築構造物の創造と破壊のアンバランスから予想されうることは、人間が創造と破壊の適切なバランスを造らないとしたら、自然がそれを無理やりやる可能性が高くなるということだ。つまり、災害(自然災害、人為災害)等による破壊がより起こりやすくなるということである。
 
 科学者は人間活動のアンバランスについて、熱力学の法則の観点から次のように警告する。

自然界では、温度が上がろうとすると、上がりすぎないように、コントロールが働きます。ある生物が増えすぎると、集団自殺なでも含め、その数をコントロールする力が働きます。自然界はいつでもアクセルとブレーキを操っています。
 人間が本当に賢ければ、この自然界の法則の意味を理解した上での、アクセル操作とブレーキ操作ができるはずですが、人間もどうやら自然の法則に埋没しているようで、自分達のやり過ぎを自然によってきつく制御(叱責)されるまでは、気づくことがないのかも知れません。」  (「熱力学で理解する化学反応のしくみ」182p平山令明著 講談社発行)

この創造と破壊のバランスとアンバランスという観点は、非常に多くのことに応用できる考え方である。

たとえば、「動物園から神の王国へ」の2部でも書いた話であるが、日本も含めて先進国では、高齢化が進んでいる。それは、医学、福祉の発達のおかげで、人が簡単に死ななくなって(死ねなくなって)いるからである。そのため、破壊(死)が不足するために、よって生(誕生)も不足に陥っている。少子化(子供が生まれない)という日本の現実は、子供をもつかもたないか、生むか生まないかという個人の意志には本当は関係なく(見かけはそう見えるかもしれないが)、人間構造物の単純なエントロピーの問題、そして日本という国の領域におけるお金・時間の資源配分の問題なのだと私は思っている。

おそらくあと10年くらいして、日本の少子高齢化の問題がもっともっと深刻になるとき、この国は財政的な理由から、安楽死や胃瘻の是非を問わざるを得ないときがくるだろうと思う。

そんな現状で、日本のような老人国が運動会(東京オリンピック)をやる体力的財政的余裕があるとも思えないし、東京オリンピックの開催をめぐってはトラブル続きで、先行きの暗雲がしばしば暗示されてきた。しかし、もう後戻りもできず、現在日本はオリンピックという名の構造物をかなり無理して造ることに邁進している。

その結果は、いっそうの混乱(カオス)……老いた日本には、過激な運動後の体の疲労、痛みのように感じられるだろうが、大規模な混乱からまた新しい時代に合ったシステムや構造が生まれるなら、それもそれでよいのかもしれない。
 
人間は、 「自分達のやり過ぎを自然によってきつく制御(叱責)されるまでは、気づくこと」ができない生き物……いつも痛感させられる事実だ。


 
[イベント]                                                  
 
 「私とは本当に何かを見る会」2017年2月11日(土曜午後) 東京 
 
[お知らせ]
 
ダグラス・ハーディングの新刊「存在し、存在しない、それが答えだ」(ナチュラルスピリット発行 本体価格 2300円)好評発売中

目次は下記のサイトに掲載してあります。
http://www.simple-dou.com/CCP041.html

  


[シンプル堂電子書籍]

*「動物園から神の王国へ―サルの惑星、のような星で、平和に生きるために」(PDFファイル)ダウンロード版は、DLmarketのサイトで販売しています。お手持ちの機器(パソコン、タブレット、スマートフォン)に、PDFを読むソフト(AdobeReader等)が入っていれば、どなたでも読むことができます。

本書の詳しい目次は下記のサイトに出ています。

1部 ヒトにおけるセックスと闘争・暴力の問題について
2部 サルの壁 人の壁
3部 人生は、ド・アホでいこう!

DLmarketからファイルをダウンロードするためには、まず会員登録をする必要がありますが、Facebook、Twitter、楽天のアカウント、Yahoo!Japan のID、Amazonのアカウントもご利用でき、各種支払いにも対応しています。(銀行振り込み、コンビニ支払い、Amazonペイメント、クレジットカード、Paypal、その他)。

なお現在は、パソコン等では、横書きの文章のほうが読みやすいという人たちもいると思い、縦書き版と横
書き版の二種類の版を用意してあります。 編集の都合上、総ページ数(縦書き版が453ページ、横書き版が367ページ)は異なっていますが、内容はまったく同じです。

*購入についての詳細は、購入前に下記のDLmarketのサイトを見てください
 http://www.dlmarket.jp/

動物園から神の王国へPDFダウンロード縦書き版」(1500円+税)(453ページ)
   http://www.dlmarket.jp/products/detail/331107

動物園から神の王国へPDFダウンロード横書き版」(1500円+税) (367ページ)
  http://www.dlmarket.jp/products/detail/331108

試読版(無料)は上記のサイトから、会員登録等なしに、どなたでも自由にダウンロードできますので、本との相性を確かめて、購入の判断をしていただければと思います。 (画像の下の、「立ち読みできます」をクリックすると、試読版PDFを無料でダウンロードできます)

*DLmarketで下記も販売中です。(無料試読版は会員登録不要で、自由にダウンロードできます――画像の下の「立ち読みできます」をクリックしてください)  
 
「楽しいお金」PDFダウンロード版(本体価格1,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/290251


「 楽しいお金3」PDFダウンロード版(本体価格1,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/290294

 「人をめぐる冒険 」PDFダウンロード版(本体価格1,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/290283

「1994年バーソロミュー・ワークショップ東京会場1日目」MP3ダウンロード版(本体価格2,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/297870

「1994年バーソロミュー・ワークショップ東京会場2日目」MP3ダウンロード版(本体価格2,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/297880

「1994年バーソロミュー・ワークショップ京都会場1日目」MP3ダウンロード版(本体価格2,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/297958

「1994年バーソロミュー・ワークショップ京都会場2日目」MP3ダウンロード版(本体価格2,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/297975



 



家族への執着・嫌悪、そして再び愛情2016年12月20日 11時33分48秒

今回のダグラス・ハーディングの「存在し、存在しない、それが答えだ」の19章「浴場の絵」の中で引用されているイエス・キリストの言葉、「もしどんな人でも私のところへ来て、自分の父と母、妻、子供たち、兄弟姉妹を憎まないものは、私の弟子になれない」 に関して、「この言葉は、すべてを愛するというキリストの愛と
矛盾するようで、よくわからない」という感想をいただいた。

ここで、「憎む」という言葉が適切なのかどうか、 イエスが本当に「憎む」という言葉を使ったのかどうか、私には疑問が残るところであるが、この言葉の本当の意味、そして、ダグラス・ハーディングがこの章で何を言わんとしているのか、私なりの理解を書いてみよう。
 
伝統的キリスト教では(仏教も同じであるが)、すべての世俗的執着を断ち切らないかぎり、人は神(仏)を求めることはできないと考えられてきた。つまり、神への愛 が他のすべての愛よりも大きくないかぎり、人は神への道を歩くことはできないとされてきたのだ。

そしてこの考えの元となったのが、イエス・キリストの「自分の父と母、妻、子供たち、親兄弟を憎まないものは……」  の発言だったようで、そのため、神への道を歩く者たちは親兄弟を捨て、家族生活も営まない、というふうに徹底してきたわけだ。

世俗的人間関係の中で私たちが最大に愛着するものが、家族への愛情で、親、子、兄弟姉妹への愛着である。そして、愛着とは執着で、執着とは依存である。
 
もし人が家族に執着・依存するとすれば、それはただ神だけを求め、ただ神だけを愛し、ただ神だけに依存することに対する最大の障害なのである

つまり、イエス・キリストが言わんとしたことは、家族への愛着(執着)・依存と神を求めることは両立しないということで、そこで彼は弟子たちに「もしあなたにとって家族がそんなに大事なら、私の弟子になることはできない。だから、神か家族かどっちかを選択せよ」と迫ったわけだ。(どこかで読んで記事によれば、以前は「親兄弟を憎む」ではなく、「親兄弟を捨てる」という訳だったとか)

問題は、外側で家族や世俗的生活を断ち切っても、人は心の中で必ずしも執着を断ち切れるわけではない、ということである。立派な法衣を着た聖職者や僧侶たちの性的金銭的スキャンダルが歴史上、現在に至るまでえんえんと続いている事実を見れば、世俗的執着を断ち切ることがどれほど困難かを物語っている。

キリストの「親兄弟を憎まないものは……」  と絡めて、ダグラス・ハーディングがこの19章で語っていることは、私たちが対象として見るどんな人(自分の家族も含めて)も、ただそれ自身では厚紙の切り抜きないし空っぽの船にすぎず、何の実体もないということだ。

そのさらなる意味とは、私たちは自分が見る他人の目に魅了されたり、愛着したり、それを恐れたり、嫌ったりするが、実際は彼らの目の背後には誰も住んでず、それは親でも子でも兄弟姉妹でも(恋人や友人でも)ない、ただの厚紙の切り抜きないし空っぽの船、単なるイメージである。

しかし、主体的に言えば、ダグラスが言うように「あなたが見るすべての目は盲目であるのに対して、その所有者たちは誰も盲目ではないということである。すべての人は見ている一なるもののただ一つの目で見ている

そしてそのことを見るとき、「私たちは皆が何もないものにされている聖なる中心以下であることを断固拒否し、そのことによってすべてであり、愛そのものである一なるものと一つになることである」(以上の引用は「存在し、存在しない、それが答えだ」p257-258)

つまり、私の本質と自分が見る対象の本質が一つであることを認識することによって、再び愛が復活するというわけである。そして、縁があるなら再び夢の中(厚紙の切り抜きの世界)で、親子、兄弟姉妹、夫婦、友人、恋人を演じ、執着なく愛し合うということになる。

執着なく家族を愛することがどういうことか、ラマナ・マハルシが弟子であるプンジャジ(「覚醒の炎」という邦訳本がある)に語ったエピソードが、私はとても好きなので、以前にもこの話を紹介したことがあるが、再び紹介してみよう。

プンジャジはラマナ・マハリシに出会い、ラマナに恋し、家族を捨てて一生、ラマナのアシュラムに住む決心をしていた。彼は結婚していて、子供が何人かいて、両親の面倒を見る立場にあった。あるとき家族からアシュラムに連絡が来て、それは「故郷の町が戦争に巻き込まれて、大変な状況になっているから、すぐに帰れ」という内容だった。ところが、そんな連絡をもらっても、プンジャジは「あれは夢の家族で、自分にはどうでもいい」とまったく心も動かされずにいた。

その話をラマナが聞きつけ、プンジャジを呼んで、尋ねた。「家族が大変な状況にいるというのに、どうしてあなたは家族のところへ帰らないのですか?

プンジャジ「あれは夢の家族で、私にはもうどうでもいいのです。私にはあなた以外誰も必要ではありません
ラマナ「だったら、夢の世界で、夢の夫、夢の息子、夢の親として、義務を果たしなさい

ラマナの言葉に、抗えないパワーを感じて、プンジャジはイヤイヤ承諾し、家族の元に帰ることにし、しかも、自分が生きている間、もう二度とラマナに会えない運命も直感的に悟ったという。

これはたぶん、プンジャジが三十代前半の話で、その後、彼は大家族の生計を支えるために定年退職するまで懸命に働いたという話だ。彼はすべての家庭的義務が終わったあとで、再び放浪生活に入り、インド国内、ヨーロッパ、アメリカとあちこち行ってサットサンをおこなった。(以上の話をどこで読んだか、記憶が確かではないが、たぶん、プンジャジの伝記、”Nothing ever Happened” に出ていた話だと思う)

 今、「執着なく愛する」と書いたが、実はここでも言葉が曲者で、それは「夢の中の登場人物(人間物体の小さい自分)が、別の登場人物に愛着したり、嫌悪したりしないように努力するとか、無理やり執着を断ち切る」ということではなく、実際は「夢の中の登場人物が別の登場人物に愛着したり、嫌悪する様子」をただ眺める(観照する)ということである。もし人間物体が夢の登場人物にすぎないとわかるなら、それが他人に愛着しようが、嫌悪しようが、それこそ、Who cares!? (そんなこと誰がかまうもんか)、であろう。

ラマナ・マハルシでさえ、自分の母親が死んだとき、涙を流して、悲しんだと伝えられている。「(執着がないとされている)聖者も自分の親の死を悲しむのですか?」と信者に尋ねられたとき、ラマナは「息子が母親の死を悲しむのは当然である」と答えたという。

最後は私の話だ。20代の後半の頃、私がスピリチュアルに深く傾倒していることが両親にばれて、特に母親が激怒し、ストレスから病気になるほどだった。

その時の私の気持ちと態度は、親に死んでくれとまでは思わなかったとしても、「親が不幸だろうが幸せだろうが、生きようが死のうが、一切私には関係も関心もありません」という非常に利己的で冷たいものだった。なので、縁は切れなかったものの、それからかなりの間、親子関係は非常に冷えたものだった。

その時代、私はロシアの神秘思想家、グルジェフの教えに影響を受けていて、私が強く記憶に留めている言葉の一つは、キリストの「親兄弟を憎まないものは……」  とは正反対のもので、彼はこう弟子に言っている。「自分の親を愛せないものは、私の弟子になることはできない」(グルジェフはひょっとしたら、キリストの有名な言葉を意識して、わざとこう言ったのかもしれない)。自分の弟子になる条件として、こんな世俗的で平凡なことをグルジェフが言う真意が私は理解できなかった。

しかし、それからずっとこの言葉を考え、次第に親との関係も修復されるにつれて、ようやくグルジェフは事の核心を言っているのだとわかった。それは書けば長い話になるので、簡単に言ってしまえば、私たちの世俗人生においては、親とグルと神は同じ立場にあるということだ。つまり、自分の親を愛せない人は、グルを愛せず、グルを愛せない人は神も愛せないという構図になる。グルジェフはこう言ったという。「自分の親との間に問題をかかえている人は、グルとも同じ問題をかかえることになるだろう」(ここでも「愛する」という言葉は注意が必要だ。霊的な意味で「愛する」とは、感情的に「好き」という意味ではなく、むしろ、「理解する」「存在を受容する」に近い)

「親兄弟を憎まないものは……」 と「自分の親を愛せないものは……」は、見かけ正反対のことを言っているように見えるが、実際はそれはコインの表・裏のようなもので、愛着・嫌悪→無関心→再び(夢の世界で)愛情(と時々うんざり)と、円が一回りしてくれば、同じところへたどり着くのである。


[カモミール様へのお詫び]

コメントの真意を誤解していたようで、失礼をお許しください。

[お礼]

今年も一年間ブログを読んでいただき、また私が主催している活動に対して様々なご支援をいただき、ありがとうございました。お目にかかった皆様にには、そのご縁に感謝します。来年は1月の中旬頃からブログを開始します。 それでは、クリスマスやお正月を一緒に過ごす夢の家族、恋人や友人がいる方は、その人たちとの時間を楽しみ、そういった煩わしいもの(笑)  がいない皆さんは、一人の時間を楽しんでください。書き忘れるところでしたが、最後に、「動物園から神の王国へ」を読んでいただいた、私の著書のコアな読者の皆様、皆様に読んでいただいたおかげで、次作を書く意欲がますます湧いてきました(でもまだ一行も書いていないけど)。

[イベント予定]
 
「私とは本当に何かを見る会」 2017年2月11日(土曜日)(東京)
予約は2017年1月の中旬から開始します。

[来年の出版予定]

ニサルガダッタ・マハラジ"Prior to Consciousness "(意識以前)
  出版間近になりましたら、紹介記事を書きます。

 
[お知らせ]
 
ダグラス・ハーディングの新刊「存在し、存在しない、それが答えだ」(ナチュラルスピリット発行 本体価格 2300円)が発売されました。

目次は下記のサイトに掲載してあります。
http://www.simple-dou.com/CCP041.html

  
[シンプル堂電子書籍]

11月14日より、下記のDLmarketでYahoo!Japan のIDも利用できるようになりました。

*「動物園から神の王国へ―サルの惑星、のような星で、平和に生きるために」(PDFファイル)ダウンロード版は、DLmarketのサイトで販売しています。お手持ちの機器(パソコン、タブレット、スマートフォン)に、PDFを読むソフト(AdobeReader等)が入っていれば、どなたでも読むことができます。

本書の詳しい目次は下記のサイトに出ています。

1部 ヒトにおけるセックスと闘争・暴力の問題について
2部 サルの壁 人の壁
3部 人生は、ド・アホでいこう!

DLmarketからファイルをダウンロードするためには、まず会員登録をする必要がありますが、Facebook、Twitter、楽天のアカウント、Yahoo!Japan のID、Amazonのアカウントもご利用でき、各種支払いにも対応しています。(銀行振り込み、コンビニ支払い、Amazonペイメント、クレジットカード、Paypal、その他)。

なお現在は、パソコン等では、横書きの文章のほうが読みやすいという人たちもいると思い、縦書き版と横
書き版の二種類の版を用意してあります。 編集の都合上、総ページ数(縦書き版が453ページ、横書き版が367ページ)は異なっていますが、内容はまったく同じです。

*購入についての詳細は、購入前に下記のDLmarketのサイトを見てください
 http://www.dlmarket.jp/

動物園から神の王国へPDFダウンロード縦書き版」(1500円+税)(453ページ)
   http://www.dlmarket.jp/products/detail/331107

動物園から神の王国へPDFダウンロード横書き版」(1500円+税) (367ページ)
  http://www.dlmarket.jp/products/detail/331108

試読版(無料)は上記のサイトから、会員登録等なしに、どなたでも自由にダウンロードできますので、本との相性を確かめて、購入の判断をしていただければと思います。 (画像の下の、「立ち読みできます」をクリックすると、試読版PDFを無料でダウンロードできます)

*DLmarketで下記も販売中です。(無料試読版は会員登録不要で、自由にダウンロードできます――画像の下の「立ち読みできます」をクリックしてください)  
 
「楽しいお金」PDFダウンロード版(本体価格1,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/290251


「 楽しいお金3」PDFダウンロード版(本体価格1,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/290294

 「人をめぐる冒険 」PDFダウンロード版(本体価格1,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/290283

「1994年バーソロミュー・ワークショップ東京会場1日目」MP3ダウンロード版(本体価格2,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/297870

「1994年バーソロミュー・ワークショップ東京会場2日目」MP3ダウンロード版(本体価格2,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/297880

「1994年バーソロミュー・ワークショップ京都会場1日目」MP3ダウンロード版(本体価格2,000円)
http://www.dlmarket.jp/products/detail/297958