コロナ・ウイルスよりも怖いもの2020年03月15日 11時03分21秒

[お知らせ]
ニサルガダッタ・マハラジが指し示したもの」(ラメッシ・バルセカール著)が、発売になりました。本体価格:2,550円 (用語解説と訳者あとがきも含めた本文ページ数、378ページ)

目次は下記のサイトに掲載してあります。

*「意識は語る――ラメッシ・バルセカールとの対話」電子書籍版発売。
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*「意識に先立って――ニサルガダッタ・マハラジとの対話」電子書籍版発売。

*「楽しいお金2」電子書籍版発売。
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先日、トイレット・ぺーパーの在庫がなくなりかけていたので、(トイレット・ぺーパー不足のニュースを知らずに)いつもの薬局へ、いつものブランドのトイレット・ペーパーを買いに行ったら、まだ開店直後だというのに完売していて、一個もない。「ああ、今日は特売で、すごく安かったのかも」と呑気に考えて、値段を見ても、いつもの値段がついている。仕方なく、いつもは買わない高級ブランドのトイレット・ぺーパーが幸いにも2,3個残っていたので、その一つを掴んでレジに向かうと、長蛇の列である。「ああ、何かあったのだ」とやっと気づき、前に並んでいる人に尋ねた。するとその人が、「トイレット・ぺーパーが不足するっていうニュースがネットに出たんですよ。たぶん、デマなんでしょうけど」と教えてくれた。

最近、ネットでもパンデミック(pandemic)というカタカナ語をかなり見かけるようになっているが、この言葉の辞書的意味は、「病気の世界的流行」という意味であり、こういうデマの拡散は「心理的パンデミック」と呼ばれる。

トイレット・ぺーパーが不足すると聞けば、トイレット・ぺーパーは必需品なので、誰でも一瞬は「大変!」と思うはずであり、その反応は止められないものである。しかし、その一瞬の反応のあと、どう行動するかは、人によって様々で、すぐに理性を取り戻す人と、極度の恐怖パンデミックに陥る人、あるいは買い占めて、金儲けをしようとする人など、それぞれである。

マスクが買えないお客から怒られて疲弊している薬局の店員さんの「コロナ・ウイルスよりも人間のほうが怖い」という主旨の投稿がネットに出ていたけれど、マスクが買えないことで、薬局の店員さんに文句を言ったり、怒鳴りつけたりする人たちは、明らかに理性がぶっとんだ恐怖心に乗っ取られている。

なぜなら、冷静に考えれば、店員さんたちは、マスクがないから、「マスクはありません」、いつ入荷するか知らないから、「いつ入荷するかわかりません」と正直に答えているだけで、別に意地悪で、「マスクがない」とか、「いつ入荷するかわからない」と言っているわけではないことが、わかるはずだからである。

そんなことも判断できずに、自分の恐怖心を怒りに変えて、罪のない人にぶつける人たちが、もし大勢出現したら、それこそ怖いことだ。

まさか、マスクやトイレット・ペーパーくらいで、人殺しはないとは思うけど、歴史をひもとけば、集団恐怖パンデミックは、イエス・キリストの虐殺(最近、次の本のために、聖書を読むことが多い)から、ヨーロッパ中世の魔女狩り、ヒットラーのユダヤ人虐殺、そして日本でもかつてデマによって朝鮮人の人たちを虐殺した話など、山ほどある。みな普段は普通の善人たちが、恐怖パンデミックに感染したとたん、理性を失って、人殺しに加担してしまうのである。

私たちは、「恐怖」というものを甘く見るべきではないと思うし、「私は、一個の肉体ではないから、大丈夫」(笑)などという非二元系スピリチュアル的な信念で、自分の恐怖を覆い隠しても役にも立たない。

こんなふうに全国に広がっている感染系の病気の場合、確率的に言えば、100%絶対にかからない人もいなければ、100%絶対にかかる人もいない。ただ私たちにできることは、できるかぎり、かかる確率を下げるだろうと思うことを日々実行することくらいである。

具体的には、常識的に言えば、うがい、手洗い、充分な栄養と充分な睡眠、そして、ストレスを蓄積しないこと、そして、多少スピリチュアル的な話にはなるが、過剰な心配と恐怖心をもたないことなど(過剰な心配と恐怖心は免疫機能に悪影響を与えると、私は感じている)。

要するに、普通程度の予防をして、あとは、「もし普通に予防をしても、万一それでもコロナ・ウイルスに感染したら、それはそれで仕方ない」と、いさぎよく諦める(笑)。そのときこそ、非二元系の教えを学んでいる人は(他人には言わないとしても、自分の心の中で)、「神の意志」をもち出してもよいと思う。

今回のコロナ騒ぎで改めて実感したことは、人類の経済=人間の活動であるということで、人間の活動・移動が制限されたとたん、経済はあっという間に収縮したということだ。しかし、その「おかげ」で、今年の1-2月の地球上の二酸化炭素排出量が激減して、地球温暖化防止のためには「よかった」ようである。

人類にとっての「悪」は、地球環境全体にとっては「善」――心痛む事実ではあるが、地球という一つの巨大生命体にとっては、人類は負担になりつつあるのかも……一部の学者たちの考えによれば、地球上の人類はもはやかなり定員オーバーで、地球が養える適正な人類の数は、35億人、今の約半分くらいなのだそうだ。


[今後のイベント予定]
2020年5月17日(日曜日)(岐阜県岐阜市)
「ニサルガダッタ・マハラジの教え」



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ラメッシ・バルセカールPointers From Nisargadatta Maharaj(6)2020年02月29日 14時20分14秒

〔お知らせ〕

*予定していました、3月15日、3月20日の会は開催中止です。

*Pointers From Nisargadatta Maharajは、「ニサルガダッタ・マハラジが指し示したもの」(ラメッシ・バルセカール著 ナチュラルスピリット発行)というタイトルで、3月中旬発売予定となりました。本体価格:2,550円(用語解説と訳者あとがきも含めた本文ページ数、378ページ)

目次は下記のサイトに掲載してあります



本書、「ニサルガダッタ・マハラジが指し示したもの」を読んでいると、うっかりすると、これがラメッシ・バルセカールの本だということを忘れてしまいそうなくらい、ラメッシはマハラジと融合してしまっている。

本書についての最後のブログは、以前にも何度か書いたが、著者であるラメッシ・バルセカールについてである。

初めて彼のサットサンに参加したとき、彼の自宅でのサットサンがあまりに心地よくて、彼のサットサンにずっと通うために、日本の生活を引き払って、ムンバイに引っ越したいと一瞬は思ったほどだった――ちょうどストレスの多い時期で、自分を取り巻いているすべてが嫌になって、日本脱出が魅力的な現実逃避に思えた。けれど、歩いているだけで、呼吸困難になりそうなムンバイの耐えがたい大気汚染を見て、その考えはすぐにあきらめた。

その最初に行ったサットサンの帰りの飛行機の中で、明確に降ってきたメッセージとは、非二元の教えに関して、ラメッシ・バルセカール以後にもはや私が会いに行くべき先生はいず、読むべき本もないということだった。それからもう一つは、「誰もありのままの自分以上にはなれない」、「誰もが神に造られたままの存在であり、あらゆる瞬間に神の意志によって生きている」というメッセージだった。

スピリチュアル系の仕事をしていると、どうしても自分自身にスピリチュアル的な自己イメージを与えがちで、こうあるべきという自己イメージを自分が満たせないときに、それが大いなるストレスになることがよくある。私がこの時期陥っていたストレスとはたぶん、そういう種類のものだった。

ラメッシのサットサンに参加して(彼とはほんの少し話しただけだったけど)、そのストレスがものすごく軽減したことがわかり、それだけでなく、突然、ラメッシの本を出そうという元気まで出て、彼の本を出すために次の数年間、奔走した。

ラメッシはマハラジとは違って、まったくグル風な人ではなく、本人もグルという自覚はほとんどなかったと思う。名前も本名のままだし、そもそも師の教えについて他の人たちに話したいという熱意さえ最初の頃はなかったようだ。「ニサルガダッタ・マハラジが指し示したもの」を書いた当時のラメッシ(60代前半)は、原書編集者も書いているように、まったく社交的な人ではなく、どちらかというと、引きこもり系「瞑想おじさん」(笑)というような感じの人であったことがうかがえる。

私がお会いしたのは、それから約20年後の彼が80代の前半の頃で、その頃はラメッシもずいぶん雰囲気が変わり、しかも(彼自身のごくプライベートなことに関すること以外)、質問に制限もかけないので、ほとんどどんな質問にも答えていた。彼は非常に気さくで、親しみやすく、そして普通の人であった。

私は最初のサントサンに行ったあと、ラメッシに非常に感激したので、当時の知り合いの人たちにラメッシを紹介し、中には実際、インドまでラメッシに会いに行った人たちもいたが、私ほど感銘を受けなかったようなので、やはり先生とか教えには人それぞれ縁とか相性があることを確信した。

今思い出しても、ラメッシのサットサンに参加したことは(トータルで15日間くらい)は、人生で最高に贅沢の日々だった。毎朝、ホテルからタクシーに乗り(毎日同じタクシーがホテルの前で待っていてくれた)、ラメッシのマンションの前に到着すると、そこにたいてい数人の人たちがマンションの門が開くのを待ちながら、世間話をしたり、タバコを吸ったりしている。

サットサンの30分前に守衛さんがマンションの門を開けてくれて、皆でエレベータに乗り込み、ラメッシの自宅がある階に到着。由緒あるこの高級マンションには、他のバルセカール家(ラメッシの兄弟)のご家族も住んでいたようだった。それから部屋に入って、ラメッシをしばらく待っていると、ラメッシが寝室かキッチンのほうからトコトコ歩いて来て部屋に入り、サントサンの開始――私が参加した当時で、一日だいたい20人から30人くらいだった。

それから約1時間半、色々な国から来た人たちが質問し、彼がそれに答え、最後はインド人の帰依者の女性が素晴らしい声でバジャンを歌うのに合わせて、参加者全員でバジャンを歌って、サットサンの終わり。そのあとしばらく、写真撮影をする人、インド風の挨拶をする人、欧米風のハグをする人、本にサインを求める人など、あらゆる人の要請にラメッシはにこやかに応じていた。

それから、一人であるいはそこで知り合った人たちと、近くのとてもおいしいインド・レストランでランチをして、午後はブラブラとムンバイの街を呼吸困難になりながら、歩きまわったり、ラメッシのマンションの近くにある、アラビア湾を臨む(誰も泳いでいない)高級プールで泳いだり、ホテルに帰って昼寝をしたりして、夜はホテル近くの安い食堂で、再びインド風夕食。ラメッシのサットサンは、私にとってはそんな天国のような日々だった。

私が二度目に行ったときに撮ったラメッシのサットサンの写真が下記に掲載してあります。


今、最後の校正もようやく終わり、ふと思ったことは、私は本書をとても「親切な本」と言ったが、その何重にもわたる詳細で親切な説明が、かえって読む人に混乱を与える場合もあるかもしれない、ということだった。また別の機会を作って、本書に中で使われている用語に関して、読者に???をたぶん与えるかもしれないものを取り上げて、改めて説明してみたいと思う。

さて、今年の1月に、ラメッシの夢を見た――観光ツアーでインドへ旅行に行ったら、最終日にラメッシがサプライズで登場し、でも別にスピリチュアルな講話をするわけでもなく、ツアーに参加していた子供たちと楽しく遊んだり散歩していたりした、というまったくたわいもない内容の夢であった。

でも、夢から目覚めたあと、とてもなつかしくて、うれしくなり、「ニサルガダッタ・マハラジが指し示したもの」の日本語版の出版をラメッシも喜んでいると、自分の物語の中で、私は勝手に思い込むことにした。

ということで、皆さん。「ニサルガダッタ・マハラジが指し示したもの」の本は、値段が高いので申し訳ないですが、コロナ・ウィイルスの影響で外出を控えていらっしゃる方も多いと思いますので、そのぶん、本書に出費していただければ、ありがたく思います。


ニサルガダッタ・マハラジの教えに関する過去のブログ

2017年8月15日ニサルガダッタ・マハラジの教え
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2017年9月22日ニサルガダッタ・マハラジの教え(3)
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2017年10月14日ニサルガダッタ・マハラジの教え(4)
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017年11月5日ニサルガダッタ・マハラジの教え(5)
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2017年12月10日
ニサルガダッタ・マハラジの教え(6)
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ラメッシ・バルセカールPointers From Nisargadatta Maharaj(5)2020年02月17日 15時29分56秒

3月中旬頃に、いよいよPointers From Nisargadatta Maharajが、ニサルガダッタ・マハラジが指し示したもの」というタイトルでが発売されることが決まった。次回のブログで、価格、目次を公表する予定です。

先日の会でもお話ししたことであるが、ニサルガダッタ・マハラジの教えを理解するためには、彼がよく使う基本的言葉の正確な定義というか意味をまず理解することが重要であろうと、私は思っている。

たとえば:
意識、絶対、気づき、主体と対象、観念化(対象化)、意識の機能などなど。

(意識、絶対、気づき、主体と対象については、昔のブログに書きましたので、そちらをご参照ください)。

今日は今回の本にたびたび出てくる、「観念化(対象化)」、「意識の機能」という言葉について、簡単に説明してみよう。

「観念化(対象化)」とは;

今、皆さんがどこでこのブログを読まれていても、皆さんの目の前に一つの映像世界(→崇高な言葉を使えば、「顕現」)が広がっているはずである。もし人が何の思考も感情もなく、ただその映像(顕現)を眺めているだけであれば、それは「観照」と呼ばれる。その状態では、顕現はただ顕現であり、その中に分離も区別もなく、「私が」「○○を」「見る」という三つ組みがなく、ただ意識の機能として「見ること」が起こっているだけである。

しかし、それからマインドが介入してきて、その映像世界のある部分を区切って、「これはパソコン、これは同僚の○○さん、これはボールペン、これは電子レンジ、これは机、あれは上司……」と名前をつけて、区別する作業をおこなうとき、これがニサルガダッタ・マハラジが言う「観念化(対象化)」である。

その「観念化(対象化)」が始まるとき、私はそれぞれの対象物の人間的物体的主体となり、対象物との間に二元的関係を作る。

私が観念(対象化)を始める前は、私は一個の人間物体ではなく、顕現した意識そのものである。しかし、私の中で対象化が始まる瞬間、私はパソコン、同僚の○○さん、ボールペン、電子レンジ、机、上司に対する人間物体となる。

そして、肝心なことは、誰もこの観念化(対象化)を意志で止めることはできないし、観念化(対象化)が自動的に起こらなければ、私たちは人間として機能することはできない、ということだ。これができなくなる病気は、医学的には「認知症」と呼ばれている。

ニサルガダッタ・マハラジが言わんとしていることは、絶対的観点から見たら、人間的主体(相手から見れば、それもまた一個の対象物である)対対象物という関係は幻想であり、「私」は一個の対象物でも、一個の人間的主体でもありえないことに気づくことが、「目覚め」である、ということである。

人間関係で言えば、私たちは相手によって、「娘、息子、母親、父親、妻、夫、友人、恋人、部下、上司、友人」などなど様々な役割になるわけであるが、そのどれも(映像の中の)役割にすぎず、やはり「偽物」(今回の本では、この言葉がたびたび出てくる)である。私たちにできることは、それを役割にすぎないことを認識して、俳優を楽しく演じるだけである。

この説明で、「どうやって私たちは観念化を止めることができますか?」(前回のブログ参照)という質問に対して、マハラジがダメ出ししたか、理解していただけたと希望する。

そして、「意識の機能」:

顕現している意識は、すべて「視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚」の五感の機能と感情・思考の機能として、ただ起こっている。

今ここで、私の中で、過去数秒間に起こっていることを、一瞬一瞬止めて、言語化すれば;

視覚:机にパソコンとその周辺背景が見え、パソコンのキーボードの上に、二つの手が忙しく動いていて、パソコンの画面に文字が打たれていくのが見える
聴覚:キーボードを叩く音、外の工事の騒音、メールが来た合図が聞こえる。
味覚:特になし。
触覚がキーボードに触れている感触、その他、体の一部が、椅子、床に触れている感触が感じられる。
嗅覚:特になし
思考活動:今日はちょっと疲れているなあ→お腹すいた→ランチ、何を食べよう?→冷蔵庫に何かあったけ?→あ、今日はあとで郵便局へ行かなくちゃ、という思考の流れ。
感情活動:特になし。

今、この文章を書くために言語化(対象化)をしたが、実際は、視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚と感情・思考が、機能としてただ起こっているだけである。

そして、先ほども書いたように、この機能の流れには、「私は」「○○を」「見る(聞く、味わう、嗅ぐ、触る、考える、感じる)」という三つ組みがない、つまり、私たちが自分だと思っている(者やイメージ)は関わっていない(=個人的行為者というものは存在していない)。意識の機能は、個人的行為者もなく、自動的というか、自然に起こるだけである。

以上のような話を先日の会ではお話した。

わかってしまえば、とても科学的でシンプルな話で、だから私はマハラジの教えを「主体の科学」としてとらえている。今私が平凡に書いたことを、もう少しスピリチュアルな教えらしくロマンチックに語れば、ラメッシの次の言葉のようになる。

全気づきの完全な状態の中では、
それは、その気づきに気づいていません。
それから、意識がAum(オーム)の疼きへと動き出し、
そして、夢‐創造が始まります。
それは存在していることを意識します。
それは、「私は在るという性質」の愛の中に没頭して、
自分自身を二元性の中に表現します。

(今回の本の、付録3「全真実」という詩形式の文章の冒頭)

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3月に予定していました、下記の二つの会の開催を中止します。

2020年3月15日(日曜日)「非二元の教えを生きる会」(東京都新宿)
2020年3月20日(金曜祝日)「私とは本当に何かを見る会」(東京都新宿)



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ラメッシ・バルセカールPointers From Nisargadatta Maharaj(4)2020年01月31日 08時04分38秒

ニサルガダッタ・マハラジの教えは、私の理解によれば、いわゆる宗教ではない。彼自身、Pointers From Nisargadatta Maharaj(ニサルガダッタ・マハラジの教え)(仮称)の中で、「私の教えに宗教的なことも、信心的なことも何もない」と明確に断言している。

では、彼の教えとは何かといえば、それは「非現象が現象として顕現化する観念的メカニズムの解明」ともいうべき、「私と世界に関する科学」である。

絶対(私の本質)に、何の理由もなく、「私は在る」という一かけらの原初の思考(意識)が生まれ、それと同時に現象世界が顕現する。そして重要なことは、このプロセスに、個人的人はまったく関与していないということだ。

だったら、どこで個人的人が生まれるかといえば、意識が一つの肉体と自分自身を間違って一体化したからである。

いわゆる「目覚め」とは、来た道を戻るように、

1まず、「私は一個の肉体・マインドではなく、意識している存在である」という認識・理解が起こり、それから、
2「私は意識している存在でさえない」(=絶対)という認識・理解がひき継ぐ。

というように、書けばとてもシンプルなことではあるが、一個の肉体・マインド→意識全体→絶対というそれぞれのプロセスの間には、非常に大きな障害がある。

「ニサルガダッタ・マハラジの教え」(仮称)の中では、こういった障害をかかえている訪問者との対話で、マハラジが訪問者の質問に失望したり、いら立ったりする場面がよくある。

たとえば、どんな発言や質問がマハラジを失望させたかといえば:

*私たちはマハラジのようになりたいのです。私(たち)はどうやって悟ることができますか?

*自分が霊的に進歩しているかどうか、どうしたらわかりますか?

*もし世界も自分も幻想なら、私はどうやって日々仕事をし、生活することができますか?

*なぜ非現象は、現象として顕現するのでしょうか?

*あなたは観念化が問題だと言いましたが、ではどうやって観念化を防ぐことができますか?

*もしマハラジの言うように、ジニャーニ(賢者)も普通の人も、肉体が死んだら何も残らないということであれば、そもそもどうして私たちがジニャーニ(賢者)になる必要があるのでしょうか?

こういった質問をする人たちの中には、これらの質問の前に、「私はあなたの言うことを知的には理解しました」とわざわざ前置きしてから、これらの質問を尋ねる人たちもいる。

どれもこれも、真面目でまともな質問に見えるが、しかし、マハラジはこういった質問が為されたとき、即座に「あなたは私の話を本当には聴いていないし、理解もしていない」と失望を隠さない――このブログを読んでいる皆様にも、マハラジがなぜこういった質問にダメ出しをしたのか、考えていただければと思う。

帰依者たちのこういった誤解は、マインドによる知的理解と直観的認識の間に横たわる途方もないギャップを物語っている。

マハラジが長年、「悟るべき個人も進歩するべき個人もいない」と繰り返し言っているにもかかわらず、そしてそれを長年聞いているマインドが、それにもかかわらず「悟るべき個人」や「覚醒に向かって進歩するべき個人」にしがみつくのは、単純に「個人は本当には存在していない」ことをまだ認識していないからだ。

それから、マインドのもう一つの特徴として、それは「今ここ」に価値をおかず、いつも過去か未来へ行く運動中であり、よってマインドの観点から眺めれば、何事に関しても、「今ここにないものを、未来にどう獲得するのか?」ということになる。

マインドを世俗的なことに使う場合、この観点は間違っているわけではない。たとえば、私がピアノを弾けるようになりたいと思うとしよう。すると、マインドは考える。「私は今ピアノが弾けない。では『どうやったら』ピアノが弾けるようになるだろうか?」これは正しい考え方である。

しかし、形而上学の話題、特に「私の本質」に関しては、マインドのこの発想は役に立たない。なぜなら、「私の本質」とはマインド以前に、「いつも今ここに在るもの」だからだ。だから、マインドが「どうやってそれに到達するのか、それを獲得するのか」という思考を巡らしている間も、その思考活動の土台として、「私の本質」は常にここにある。「私の本質」とは、永遠・不動・不死・不変である。

話は少しそれるが、昨年の会のあるとき、誰かが、「『私の本質』が変化してはいけませんか?」というような主旨の質問をされた。それは「本質」という言葉に関する定義の問題で、少なくとも私は、「私の本質」を不変と定義し、そのように認識している。

しかしもし、「私の本質」に、「変化するもの」という定義や属性を与える人がいるなら、それももちろん可能だと思うし(言葉の定義は、人それぞれで、理論的にはどんな定義も可能であろう)、もしそうであれば、一個の肉体やイメージという常に変わりゆくものが「私の本質」となるはずである。であれば、それは二元世界の常識でもあり、わざわざ「私とは本当に何か?」を探求する必要もない。世の中の常識を信じて生きればいいだけの話である。

マハラジにされた質問に話を戻すと、訪問者とマハラジのやりとりを読んでいると、私が20代の頃、J.クリシュナムルティを読むたびにいら立ったことを思い出す。

クリシュナムルティ自身も、「『どうやって』それに到達しますか?」みたいな質問をされると、「『How=どうやって』を尋ねることが、今ここから逃げるマインドのトリックなのだ」といら立って答える場面がある。その答えが理解できず、「どうして、『How=どうやって』を尋ねちゃいけないの? クリシュナムルティのバカヤロー!」と、私は何度心の中で叫んだことか――シンプル堂のマインドは若い頃から、how to 中毒である(笑)

だから、質問する側も質問される側も双方で失望し合うことが多いのが、非二元系の教えというわけである。非二元系の教え(少なくとも、マハラジやハーディングなどの教え)はエゴ的マインドにとっては得ることが本当に本当に何もない――エゴ的マインドにとっては何の価値もないが、「私」が「私」に目覚めることは本当に不思議で驚くべきことなのだ――私にしてもそれをわかるのに、数十年の長い年月がかかったが。


ニサルガダッタ・マハラジの教えに関する過去のブログ

2017年8月15日ニサルガダッタ・マハラジの教え
http://simple-dou.asablo.jp/blog/2017/08/

2017年9月10日ニサルガダッタ・マハラジの教え(2)
http://simple-dou.asablo.jp/blog/2017/09/

2017年9月22日ニサルガダッタ・マハラジの教え(3)
http://simple-dou.asablo.jp/blog/2017/09/22/

2017年10月14日ニサルガダッタ・マハラジの教え(4)
http://simple-dou.asablo.jp/blog/2017/10/
2
017年11月5日ニサルガダッタ・マハラジの教え(5)
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2017年12月10日
ニサルガダッタ・マハラジの教え(6)
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死ぬ方法2020年01月16日 13時56分16秒

皆様、明けましておめでとうございます。


今年も気ままにブログを書いていく予定ですので、お時間があるときに気楽にお付き合いください。

先日の新聞で、ある哲学者の方が死ぬ方法として「断食」について書かれていた。(山折哲雄「先祖たちがつみあげてきたこと」1月11日(土)朝日新聞土曜版)

彼は若い頃、大病で入院したとき、強制的断食状態になり、それは最初はつらかったが、最後はとても気持ちのよい体験だったと書いている。「断食」とは大昔から、寿命を悟った高僧たちが採用してきた方法でもあるそうだ。

また以前ネットで、昔の離島などで、医学的治療が受けられなかった時代に、寿命が終わりかけていた人たちに、「断食」的方法が採用されていた、という記事を読んだこともある。

こういう話を読んで、寿命が終わりそうな頃、死ぬ方法として、断食(=飢餓)はとても良さそうに私にも思え、それを姉妹に話したら、「断食なんて、つらすぎる!」と反論された。

が、私も昔、ヴィパサナ瞑想に参加したとき、コースの間夕食を食べない経験から、「食べない」ことが、とても体を軽くすることを知ったので、「断食」で死ぬのは人が想像するほど、つらくないだろうと、予想している。

それから、昨年読んだ本に、ある国(たぶん、オランダだったと記憶している)で行われている安楽死の話が書かれてあった。その国では、安楽死の前に友人・家族が全員集まって、楽しいパーティーを開いてその人を見送り、それから安楽死へ旅立つという内容だった。その著者の方は、それを数年前に日本で話題になった、著名な評論家の自殺(入水自殺で、その自殺を助けた何人かの人たちが自殺ほう助で逮捕された)と比較し、同じ「自殺」でも、国が違えがずいぶん雰囲気が違うことを強調していた。

「断食」にしろ、「安楽死」にしろ、その他の方法にしろ、これからの日本では、(高齢者にとっての)「死ぬ方法」について、ますます議論が為される時代になるはずである。現実的経済的観点からいっても、高齢の老人たちの長生きをもうダラダラ支える余裕のない時代になりつつある。

前にも書いたように、シンプル堂と呼ばれている物体はどんどん目的志向の人になりつつあるので、「断食で静かに平穏に死ぬという夢」(笑)をかなえるにはどうするかを考え始めている――でも、たぶんそれは、諸々の条件がそろわないと実現しない、結構ハードルの高い「夢」になりそうである。


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変えるべき「人」も「社会」もない2019年12月22日 16時05分13秒


(紙の本はシンプル堂で販売しています)
私が「楽しいお金」のキンドル版の前書きに、「これを最初に書いた頃と今は、多少考えが変わったことがある」と書いたことに対して、「どう変わったのですか?」というご質問を前にいただいた。

今日はそれに対してお答えしながら、非二元の教えにおいては、「変えるべき人も考え方も社会もない」という概念を説明してみたいと思う。

私が90年の初頭に出版社を作った頃、私の中にまだ、「自分自身や人生について、あるいはお金や人間関係について多くの人たちが考え方や生き方を変えれば、社会はよりよくなりうるはずだ」というかすかな希望のようなものがあった。それが無謀をかえりみず、私が出版社を作った(自分の中での)動機だった。

私は、「考え方を変える」のは、洋服を着たり脱いだりするようなもので、誰でも簡単に自由に変えることができるだろうと思っていたのだ。大人になってからの私は、若い頃から「自分の自由意志」という信仰の信者だった。

だから、今読み返してみると、90年代初頭に書いた「楽しいお金」には特に、「自分の自由意志」とそれに伴う「自己責任」という信仰の影響が強く残っている(それでもお金についての基本的考え方は変わっていないので、キンドル版の内容も当時のままで変更はしていない)。

それから、私は非二元系の教えに出会い、私は非二元系の賢者の先生たちが言っていることの正しさを確信するようになった。前にも書いた話だが、特にラメッシの「意識は語る」の本を最初に読んだとき、「すべては神の意志であり、神の意志がなければ何事も起こらない」という彼の言葉に衝撃を受け、ショックで1週間も寝込んでしまったほどだ。もしすべてが「神の意志」なら、人が考え方を変えるのも変えないのも、どんな考えをもっているにしろ、本人の自由意志でも責任でもありえないではないか!と。そもそも生き方を自由に選ぶことができる「個人」が存在しないのだ、ということを理解した。

しばらく、非二元の教えと「自分の自由意志」の信仰の間で葛藤したが、そのうち私が「自分の自由意志」を信仰するようにプログラムされたのは神の意志で、それを特に無理して変える必要もないし、私が何を信じても、それもそれで神の意志なのだと納得した。だから、今でも、シンプル堂と呼ばれている「人」は、見かけの自由意志と自己責任をゆるく信仰したままである。

社会に関しては、人類の歴史を多少学んで、「社会は変わり続けるが、誰の努力によっても決してよりよくはならず、永遠に問題を抱え続ける」ということを理解した。

ラメッシ、マハラジも含めて、インドの非二元系の教えでは、「社会(現象世界)は幻想である」というのが定番の考え方で、「ニサルガダッタ・マハラジの教え」(仮称)の本の中でも、マハラジがそれを軽快に論理的に説明している。

非二元の観点から見れば、「社会もその中の人間も意識の中のイメージ・物語にすぎない」のであり、映画の世界と同じように実体がない。「実体がないものを変えたり、救ったりすることはできない」というのが、「ニサルガダッタ・マハラジの教え」(仮称)の中で、マハラジが日々繰り返している話である。(ただし、私自身はダグラス・ハーディング同様に、「幻想」という表現をあまり好まないし、正しく理解しなければ、「現象世界は幻想である」はかえって人生に悪影響を及ぼす可能性もあると思っている)

そして、その物語社会の風景(イメージ)は変わり続けるが、その中にいる人間(人類)の行動パターンも思考パターンも、数千年間(ブッダやキリストの時代も、時代劇の中の江戸時代も、現在の日本と地球社会も、SFなどで描かれる数千年後の未来宇宙も)、驚くほどほとんど変わっていない。

権力者たちはいつの時代も腐敗し、庶民(国民、平民)から吸い上げたお金(つまり、税金)を、庶民には何の役にもたたないプロジェクトや私利私欲のために湯水のように浪費し、我が世の権勢を誇って祝杯をあげ、あらゆるところで動物園の住民たちは権力闘争に明け暮れ、そして愚かしい理由で、戦争が起こり続けている。

安倍首相が税金で大勢の「自分の」支援者を集めて、彼らに囲まれながら桜を眺めてご満悦な様子も、大昔から変わらない、そして数千年先の未来でも変わらない権力者の滑稽でかつ普通の姿なのだ。別に安倍首相が特別に「ひどい」政治家ということではなく、映画の中の権力者という役割の俳優はみな同じように思考・行動する。

だから、90年代の頃と、それ以後私の考えの何が一番変わったかというと、「人が自分の意志で考え方や生き方を変えることができる」や「社会がよりよく変わる」という考えを捨て、「理想の社会」とか、「平等で平和な社会」というシナリオがありえないのだと、理解したことだと思う。

「社会がよりよく変わる」、「人が自分の意志で考え方や生き方を変えることができる」という考えは捨てたが、それにもかかわらず、私が今でも本に関する仕事をして、非二元の教えを伝えているのは、つまり、非二元の教えの宣伝員のようなことをやっているのは、「人」も「社会」も架空にもかかわらず、主体である「私」(意識している存在)が、恩寵(神の意志)によって、「私とは本当に何か?」に目覚めれば、そのおかげで、意識が一つの肉体精神機構を通じて、日々顕現する世界が少しだけ親切で平和で美しい世界になる可能性を信じているからであり、それが私の経験でもあったからだ。

まあ、それさえ、本当のところは、私がそう考えている(=シンプル堂という物体にそういう「思考」が起こり続けている)だけで、実際は、現象はどんな人の関与も理由もなく、ただただそう起こり続けているだけ……という非二元特有の「身も蓋もない」いつものつまらない結論(笑)となってしまうのであります。

〔お礼〕
本年もシンプル堂の活動に多大なご支援をいただき、ありがとうございました。また本をご購入くださった皆様、直接お会いした皆様、ご縁に感謝します。それでは皆様、楽しく平和な夢年末・年始をお過ごしください。来年は1月中旬からブログを再開する予定です。


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性エネルギー(生エネルギー)2019年12月01日 16時30分50秒

前回、瞑想などをすると、性エネルギーがより感じられることがあるという話を書いたが、この話題に関して、今まで読んだ本の中で一番わかりやすく、適切な考察をしていると思ったのは、「バーソロミュー」(ナチュラルスピリット刊行)の「性エネルギーという贈り物」という章だ。そこには瞑想などをしている人、スピリチュアルな探求をしている人にとって、性エネルギーをどう考えたらいいかについて、バーソロミューの考えが書かれている。

一部引用すると:

瞑想をしている人は、自分の体のなかを流れ動くエネルギーをはっきりと感じ、そういうエネルギーは自分の肉体を超えたところから来ることを知ります。性エネルギーにも同じ働きがあって、あなたをより広大な意識へと誘う「引き金」となります。自分がすべてのレベルで学び成長していく手段としてセックスを利用したければ、自分の内部やまわりで何が起こっているかに耳を傾け、注意を払わなければなりません。静かにして意識をとぎすますのです。性エネルギーの動きに気づき、それを感じ、動くさまを知るようにならなければなりません。生殖器部分は宇宙のパワーであるクンダリーニの発火点に非常に近いことも、観察していくとわかります。意識を完全にとぎすましていると、パワーを急増させ、背骨の基部にあるチャクラから天頂のチャクラまでエネルギーをかけのぼらせ、途中のチャクラにすべて点火する能力が自分の中にあることがわかります」(p62-63)

今、「クンダリーニ」とか「チャクラ」という言葉がたまたま出てきたが、自分の性エネルギーを理解するのに、実際こういう秘教的知識や特別なメソッドや先生は必要ないことを、バーソロミューは強調している。

同じ章で「クンダリーニについて学ぶのに、先生が必要ではないか?」という質問に答えて、バーソロミューは次のように述べている。

何をするにも師が必要だなどと思いこまないでください。あなた自身が教師なのです。パワーはあなたの内部にあって、人はそれぞれがパワー制御装置のようなものを持っています。エネルギーが動くに従って、道も開かれていきます。私の言うことを鵜呑みにしないでください。もちろん、ほかの人の言うことも鵜呑みにしないでください。自分自身の内なる声に耳を傾けてください」(P65)

性は、人の世俗人生で一番多様性のある分野なので、他人の経験・意見・アドバイス、世の中の常識はほとんど役に立たないと思ったほうがいい。だから、「自分にとって性とは何か? どういう意味をもっているのか?」を考え抜くことであり、自分にとっての「答え」が自分の中から出てくれば、ぶれない確信をもつことができるはずである。

性エネルギーは広く言えば、「生エネルギー=生命力」であり、それがたまたま生殖器部分で感じられれば、「性エネルギー」と呼ばれ、生エネルギーがハートで感じられれば、愛などの感情となり、さらに上のチャクラで感じられれば慈悲とか創造力として感じられる。

さらに話をすすめれば、バーソロミューはまだ「個人の意志と肉体」というものを前提にして、個人が性エネルギーをどう扱うのか、選択があるという立場で話しているが、これが完全な非二元系の教え、マハラジやラメッシのところまで来ると、性に関する経験も含めて、人生のすべての経験は、「あらかじめすべて決まっている」という前提にたっている。非二元の教えに立てば、一個の肉体精神器官の性の経験がどんなものでも、別にどういう意味もないのだ(笑)。

さて、「バーソロミュー」の本の「性エネルギーという贈り物」という章のタイトルには、そのときは非常に不愉快で、でも今思い出すと滑稽な思い出がある。

それは90年年代半ばのことで、「バーソロミュー」の本を私が経営していた会社で出していた頃のことだ。ある日、中年の男性から電話があり、「娘の部屋に入ってみると、『性エネルギーの贈り物』とかいう内容が掲載されている本を見つけた。こんな有害な本を出して世の中によからぬ影響を与えているので、お前を警察に訴えてやる」という主旨の内容を電話口でわめかれ、電話を切っても切っても、相手はしつこくストーキング電話をやめなかった。

「娘の部屋に入って、娘の思想チェックをし、しかも他人の会社の業務妨害をしているお前こそ、有害オヤジじゃないか!」と私は心の中でブチ切れたが、話を聞いているうちに、たかだか本の中の言葉に過剰に反応するくらいなので、この男性は相当ストレスがたまっているのか、娘との関係がよくないのか、あるいは、性に関して何か歪んだ幻想をもっているのかも、と想像した。

性エネルギーが抑圧され、それが人生の様々なストレスと歪んだ合体をすると、その行き着く先は、人間関係にまつわる「トラブル」であり、さらにひどくなると、「犯罪」を犯すに至ることがある。歪んだ性エネルギーには人の人生を狂わし破滅させるほどの麻薬的パワーがあることを、世の中にあふれている様々な事件は教えてくれている。


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理由なき感情や性欲2019年11月21日 08時17分06秒

いわゆるスピリチュアル系のワーク、瞑想や感情解放、その他を始めると、よくある現象として、感情や思考が以前よりも湧き起こったり、性的エネルギーが以前よりも強く感じられたりするということがある。

それは、今まで、外側の現象や自分のエゴに投資されていたエネルギーが、内側に向かって解放されつつあるということで、非常によくある現象で、驚いたり困惑したりする必要のないことである。

特に私たちは、感情や性欲には外側に見てわかる原因があるはずだと思いこんでいるので、突然、理由もなく怒りや笑い、悲しみがこみあげたり、あるいは、刺激を受けたわけでもなく、そういう状況でもないのに性欲を感じたりすると、「なぜ?」と思うものだが、その「なぜ?」には本当には答えがない。

ただ、エネルギーがそう動いてそう感じられるというだけで、嫌悪も執着もなく、掴まずに、眺めて(感じて)いれば、それは問題なく通過していく。

ここ数年は、私は圧倒的哀しみがハートの底からつきあがってくる瞬間を経験することがある。でも泣こうとしても、涙はなぜか一滴もでないのだ。悲しむべき状況がまったくないのに、ハートに一瞬ものすごい哀しみを感じる。「なぜ?」とマインドは問いかけるのだが、ハートは沈黙したままである。

今年読んだ、「癒しと目覚めQ&A」(中野真作著 青山ライフ出版社)という本の中で、「感情や性欲」が突然強く感じられることに関して、Q&A形式で、中野さんがご自身の経験もふまえて非常にていねいに答えているので、ご興味のある方にはお勧めします。


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ダグラス・ハーディング「存在し、存在しない、それが答えだ」(ナチュラルスピリット発行 本体価格 2300円)好評発売中。

目次は下記のサイトに掲載してあります。
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本と出版の未来2019年11月02日 08時29分08秒

「シンプル道の日々――2007-2018」(アマゾン・キンドル版)本体価格500円



ラメッシ・バルセカールの「ニサルガダッタ・マハラジの教え」(仮称)については、出版時期が決まりましたら、続きを書きます。

今日は、電子書籍などの新しい形態の読書について、最近考えたことを書いてみたい。

この夏から、私もついに自分の本をアマゾン・キンドル版にして、販売し始めた。

電子書籍自体は、5年ほど前からタブレットで読み始め、特に洋書は海外から送ってもらう時間とお金がもったいないので、最近はほとんど電子書籍版を読んでいる。

電子書籍は、わからない単語や言葉について、その場で辞書をひけること、関連情報をやはりその場で、ネットで調べられること、そしてたくさんの本を一つのデバイスに入れることができるので、本をまわりに置いておかなくてもいいなどの、紙の本にない利点がある。

今でもあえて言えば、紙の本のほうが好きだとは思うけど、でも電子書籍も慣れれば、けっこう便利で読みやすい。最近古いタブレットが壊れて、新しいものに買い替えたので、なおさらそう思うのかもしれない。

作る側・売る側のメリットで言えば、なんといっても在庫をかかえなくてもいい、ということに尽きる。印刷する前までの作業は紙の本と電子書籍はそれほど違わないが、そのあとの流通コスト、在庫管理コストは、電子書籍の場合は、紙の本より比較できないほど安い。

だからこそアマゾン社が、無料であらゆる人に電子書籍を販売できる機会を提供できるわけである。仮に一つ一つの本が、ほんのわずかしか売れなくても、それが多数となれば、利益がでる。そういう薄利多売のシステムになっている(ようである)。

ただし、たくさんの人が参加すれば、質はピンキリになるのは免れず、アマゾン社は細かいところまではチェックはしないようなので、買う側はリスクを覚悟する必要がある。洋書の電子書籍版を読んでいると、編集や翻訳(他の言語から英語に翻訳されたもの)がひどいものにも、たまに出会うことがある。

それでも、今まで大手出版社が出さなかった本も個人が出すことができ、たとえ少数の人でも、たとえ読者が一人でも読むことができるシステムは、著者と読者が出会う機会を増やし、出版の多様性が広がるという意味ではよいことだと、私は思っている。

それから、今はまだ多くの人に利用されてはいないが、これからの出版の形態としてプリント・オン・デマンド、つまり、注文を受けたときに、1冊ずつ印刷して、注文者に発送するという形態も、これからはもっと普及するだろうと思う。将来的には、個人用の安価な製本機能付きプリンターが出回ったら、ダウンロードした電子書籍に一人ひとりが自分の好きなカバーをつけて、自分オリジナルな紙の本を作ることも可能になるかもしれない。

現在、日本の町から本屋さんがどんどん減って不便で残念なことではあるけれど(私の散歩コースにあった書店が最近なくなったので、現在徒歩圏内に書店がついにゼロになってしまった)、新しい形態で人と本との関わりはこれからも続いていくことだろう。

で、「シンプル道の日々――2007-2018」(アマゾン・キンドル版)ですが、最初は、ブログの数があまりに多くなり、自分でもいつ何を書いたかがだんだん思い出せなくなったので、自分自身のために、探しやすいように目次をつけて、テーマ別に整理しようと思ったことから始まった。それから、せっかく目次もつけたので、誤字・脱字等を修正し、その他表現も一部直し、アマゾン・キンドル版にして公開しようと思い立った。

無料で提供しているものを有料にして売れるのかどうかとは思ったのだけれど、ひょっとしたら、シンプル堂にお小遣いをくださる奇特な方もいるかもしれないと希望し、有料版にすることにした。2007年から2018年までに書いたブログから約9割くらいを収録し、付録として2002年から2005年に書いた文章も10個ほど掲載してある。総文字数約42万字、普通の単行本の2冊分くらいの大作(笑)である。格安なので、よろしくお願いします。

大まかなテーマ(目次)は下記をご参照ください。




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*定価:本体価格2,500円+税 *版型:B5版(フラカラー)183ページ*発行:ナチュラルスピリット
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ラメッシ・バルセカールPointers From Nisargadatta Maharaj(3)2019年10月15日 09時44分30秒

皆様、台風、お見舞い申し上げます。


ニサルガダッタ・マハラジは、たった一つのテーマしか語らない。彼は、来る日も来る日も数十年、自分の自宅でその一つのテーマだけについて語り続けた。

そのテーマとは:

私は本当に何か?
私が生まれる前、私とは何だったのか?

Pointers From Nisargadatta Maharaj(ニサルガダッタ・マハラジの教え――仮称)は、マハラジがそのたった一つのテーマをめぐって訪問者と対話した彼のサットサン(セッション)を紙上で再現した本である。

前回、本書は「親切な本」であると書いたが、その「親切な」の意味はいくつかある。

一つは、本書はマハラジの言葉をそのままテープから起こして記録したものではなく、ラメッシが自分の記憶から言葉を呼び起こし、そして彼のマインドを通して、読者にとってより読みやすく、わかりやすく再編集しているという点だ。ラメッシ自身も言っているように、彼はマハラジの言葉をそのままを書いているわけではない。

こういったマインドによる編集は、もしマハラジの教えを理解していない人によって為されれば、それはほとんどの場合、「改悪」になるが、ラメッシのようにマハラジの教えを完全に理解し、かつ言語能力が優れている人によって為された本書では、「改善」、つまり、先ほども書いたようにより「読みやすくわかりやすく」なっている。

だからこそ、自分の教えについて他の人が書いたりすることを好まなかったマハラジも、ラメッシによって書かれたからこそ、彼はそれを認め、祝福したのだ。それほどマハラジはラメッシを信頼していたということだろう。

それから「親切な」の二つめの意味は:

本書のテーマは一つでありながら、サットサンという性質上、毎日、違った訪問者がいて、違った対話と質問があるので、一つの同じテーマが形を変え、言葉を変え、説明を変え、人を変え、角度を変え、重層的に書かれている点である。

その利点とは、飽きずに読めること、そして読み進むにつれて、理解が(もしうまくいけば)、少しずつ重ね塗りされる可能性があるということだ。

そして前回も紹介したように、サットサンを再現した文章以外に、最後にラメッシが自らマハラジの教えの要点をまとめた付録が3つあり、ここまで読んできた読者にさらに最終的な理解の統合を提供している。

非常によくできた非二元の学習参考書のようなものであり、だから私は本書を「パーフェクト非二元」と呼ぶのである。

もちろん、本(言葉)はぎりぎり知的理解を提供はできるが、「私とは何か?」の目覚めは提供できないし、理解は目覚めではない。

あとは、本を読んだ人(マハラジ&ラメッシの言葉を聴いた人)が、マハラジのpointers(それは、ダグラス・ハーディングの指差し実験の「指」に当たるもので、元々は「指標」くらいの意味)を使って、「来た道を戻る」ように瞑想するだけ、ハーディングの言葉を使えば、「見る=認識する」だけである。


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〔新刊発売〕

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