ダグラス・ハーディング(4)To Be and not to be, that is the answer.2016年10月01日 08時59分51秒

 お待たせしていましたダグラス・ハーディングの新刊「存在し、存在しない、それが答えだ」(ナチュラルスピリット発行 本体価格 2300円)が10月中旬に発行、下旬には書店に出る予定です。目次は下記のサイトに掲載してあります。

 

(3)では、ダグラス・ハーディングが語る下記のテーマの中で、1のテーマを紹介した。
 
1.自分の中心から外側に広がる現象宇宙についての宇宙論。

2.自分の中心において、私とは何なのかの認識・理解。

3.非存在が、何の理由も原因もなく、突然存在となる驚異。

いわゆるダグラス・ハーディングのワークと呼ばれているものは、主に2に関するもので、「私とは本当に何かを、今ここで本当に見る(認識する)」  ためのワークである。

彼は「あなたのワークと教えを一言で要約してもらえませんか?」 と尋ねられると、たいてい、「私の仕事は、一番簡単に言えば、他の人にそう見える私の人間的外見と、今ここで私が私を見るときの私との途方もない違いを指摘することです」 と答えている。
 
そして、彼はまた、「私はキリスト教、仏教などの古くからある伝統的宗教と何一つ違ったことを言っていない」とも言う。まったくそのとおりである。「私とは本当に何か」の答えは永遠に変わらず、ただ変わるのは、その時代や文化に合った表現である。現代では、科学の発見が古来からの宗教の教えをかなり証明しつつある。ダグラスは科学時代にふさわしく、できるかぎり科学的で実証できるスタイルで、自分のワークを提出し、だから彼のワークは「実験」と呼ばれている。

そのワーク「実験」については、ここで説明するよりは実際にやってみるほうがいいので、一度もやったことがない方は、下記のYoutubeのリチャード・ラングによる実験動画を見ながら、やってみてください。

リチャード・ラングによる実験動画
https://www.youtube.com/user/FacelessJapanFilms

ダグラスは書くことにも話すことにも非常に才能があったが、それにもかかわらず、彼は「言葉は一番重要なものではない」「私の言うことを一言も信じてはいけない」と、繰り返し警告した。それはなぜだろうか?

それは、思考のレベルでどれだけ非二元の教えについて、「私とは本当に何か」 について、知識があっても(こういう分野の本をたくさん読めば、誰でもある程度は知識を得ることができる)、それは「私とは本当に何かを見る(認識する)」こととは全然違うことだからだ。また人が神とか「私の本質」について、どれほどの信念や信仰をもっていても、見ること(ヴィジョン)を排除した信仰や信念は、盲信でしかない。あるいは過去に何かの覚醒体験を経験したことがあるとしても、それも今ここでの認識とは全然異なるものである。

そして、おそらく、今回出版される本も含めて、もし読者の皆さんが彼の提唱する実験をして、「今ここで、自分とは本当に何かを見ない(認識)」しないかぎり、ダグラスの書いていることの多くは、私たちの理性には意味不明(笑)で、退屈でさえある。もちろん、「自分とは何かを見ても」、見たあと、疑問がすぐに全部解消するわけではないが、それでも彼が語っている言葉の基盤を見れば、彼が書いていること、そしてその他の非二元系の賢者の方々が言うことがはるかに理解しやすくなる。

今回の本の中で、今まで述べた1と2の話は、理性が納得するか共感するかどうかは別として、ある程度は論理的で実証しうる話なので、それでもなんとか読者の皆さんには理解してもらえるだろうと思っている。問題は、「3.非存在が、何の理由も原因もなく、突然存在となる驚異」のテーマである。ダグラスのより好きな言葉で言えば、「神が、理由も原因もなく突然世界として顕現する驚異」である。

今回の「存在し、存在しない、それが答えだ」の本では、他の本に比較して、ダグラスが特に神について熱く語っているのが特徴的で、神について書いている最中に彼の感情が非常に高揚しているのがわかる。彼は非常に科学的で理性的な人だが、こと神の話となると、父親から受け継いだ文化的遺伝のせいなのか、生涯の恋人である神、その神への愛情表現がとても熱くなり、今回の本では神への想いが満ちている。

が、ここが翻訳が非常に困難なところで、「わかりやすい日本語」と「ダグラス・ハーディングらしさ」  の両立というか調和に私は悩んで、久しぶりにそのストレスで胃が痛くなった(笑)。

「わかりやすい日本語」にしすぎてしまえば、彼が神について冗談を言ったり、言葉遊びをしたりしながら、神とは何かを文学的にかつユーモアをこめて表現しているその香りがなくなってしまい、かといって原文に忠実すぎれば、言っていることがまったく理解不可能にもなりかねない。ぎりぎり訳文を考えぬいたが、それでもこれでよかったのかどうか確信がもてない部分もある。(翻訳者の能力不足は、読者一人ひとりの神なる本質が補って読んでくださるだろうと希望している)

そもそもほとんどの人にとっては、彼の言う「存在に驚く」という意味がわりにくい。私が彼のワークショップに出たとき、彼はワークショップの最中に必ず一度は、「非存在が何の原因も理由もなく突然存在なることに私は驚く」 という発言をし、カフェや彼の自宅でお茶を飲んでいるときでも、彼はたびたび「私は、自分が存在していることに驚いている」と言ったものだった。

最初の頃、「自分が存在していることに驚いている」という発言を私はまったく理解できなかった。私にとっては、正直に言えば、存在とは驚くべきものというより、大人になってからずっと「重荷」のようなもの、いつもある「重荷」で、その何が驚くべきことか理解できなかった。彼が言う「存在」とは人間ダグラスのことだけではなく、人間ダグラスを含めた、現象すべてのことだ。

ダグラスが言う「存在に驚く」ことがどういうことか示す非常にシンプルな実験があるので、今皆さんもこの場でやってください。(10秒あればできます)

目を閉じて、自分の(映像)世界が消えたことを確認する。そして、しばらくしてから、また目を開けて、自分の(映像)世界が再創造されたことを確認する。以上。

ダグラスがワークショップでこの実験をやるのを最初に私が見たときの感想が???だった。実験の前に彼は、「これから私は世界を消滅させて、それからまた世界を再創造します」と言って、目を閉じ、それからしばらくしてから目を開けた。私はその間中、ずっと彼を集中して眺めていて、当然のことながら、ダグラスは消えたりすることもなく、ただ椅子の上に座って、目を閉じて、再び開けただけだった。

私は休憩時間に彼のところへ行き、次のように質問した。「ダグラス、あなたが目を閉じている間、私はあなたをずっと眺めていましたけど、あなたは全然消滅しませんでした。あなたが言う世界の消滅と再創造とはどういうことですか?」

すると、ダグラスはこう答えた。「それはあなたが見た世界だ。私は確かに自分の世界を消滅させ、再創造した」。そこで、私はもう一度尋ねた。「ということは、私の世界とあなたの世界と、別々の世界があるのですか?」 ダグラスは、「世界に関してはそういうことだ」と答えた。このダグラスの答えを聞いて、???の?一つ減って、??くらいにはなったが、それでも納得はできなかった。

この少しあとだったと思うけど、たまたまニサルガダッタ・マハラジの本を読んでいたとき、「私が存在するから、世界は存在する」というマハラジの言葉に出会って、突然ダグラスの言わんとしたこと、「世界は私が見る(認識する)瞬間に創造される」ということが非常に腑に落ちた。

つまり、「現象世界というのは、私が在るときにしかない」、反対から言えば、「私が在るとき、現象世界がある」(念のため言えば、この「私」は個人的私のことではない)

そして、その「私が在る」ゆえにある現象世界は、「私」によって瞬間に変化させることができるのだ。もし皆さんが目を閉じれば、映像世界を消すことができ(もちろん、そのときでも、あなたを見ている他人の映像世界の中では、あなたはただ目を閉じているだけに見えるだろう)、そして再びあなたが目を開ければ、映像、音声、触覚つきの完全なる新しい世界が再創造されることであろう。世界は毎瞬毎瞬、無(非存在)から創造されているのだ。

さらにダグラスは付け加えて、こう言っている。

本当は何もないのが普通で、在るほうが異常だ。だが、毎瞬その普通でないことが起こり続けている。だから私はそれが驚くべきことで、奇跡だとも言うのだ

しかし、私たちの常識というか理性はこう言うにちがいない。「在ることは当然で、その何が不思議ですか? 目を閉じれば、見えなくなる。それも当然の話で、そんなことに驚くのは子供だましの話でしょう」。

このテーマに関して、私はあるとき、こう自問した。「なぜ私たちは存在していることに驚かないのだろうか? 」その答えは、記憶(知識)のせいである。もし記憶がなければ、驚くべきことになる。

たとえば、今私は机のところに坐って、パソコンを見ている。次の瞬間、横を向くと、パソコンが消えて、窓が出現する。記憶(知識)のせいで、私は窓が当然そこにあると思っているので、横を向いたとき、窓が出現しても特別に驚かない。

もちろん、今でも私はほとんどのときは驚かないが、でもワンクッションおいて、改めて考えると、驚くことがある。たとえば、トイレへ行こうと思い、立ち上がって少し歩くと、トイレがちゃんと出現する――ああ、これこそ本当に魔術だ(笑)と。もちろん、毎瞬驚いてばかりいれば、人間クラブの生活に支障がでるかもしれないので、記憶とか常識はありがたくはあるが、一方で常識と記憶に支配されると、人生は老いるにつれて死に向かって歩くだけの退屈で重い旅になる。
 
ダグラスは、この3のテーマに関しては、長年「頭がない方法」の教えに親しみ、実験をやっている人たちの中でも、理解する人たちと理解しない人たちがいて、それは別に問題ではないと言っている。それは「私とは何かを本当に見る」ことのボーナスのようなもので、つまり、「驚き」という感情は起こるかもしれないし、起こらないかもしれないというだけのことだ。それでも、もし「存在に驚く」ことが起こるなら、それは神が自分の宇宙創造に驚いているということだ、と付け加えている。

ダグラスが議論しているようなこういったテーマは荒唐無稽に思えるかもしれないが、実は現代では宗教の分野ではなく、宇宙創造の秘密は、物理学者が真剣に議論していることであり、その議論の中には「宇宙が瞬間的に創造される」という話も入っている。もちろん、科学者たちは「宇宙が瞬間的に創造される」という結論には否定的なようだが、しかし、科学者たちがそういったことを真剣に考え、議論していること自体が大変に興味深い――「宇宙を織りなすもの(上)(下)」(ブライアン・グリーン著 草思社発行)は、宇宙創成の謎について物理学者たちの包括的な議論を紹介している好著である。

  
 
[イベント]                                                  
 
 「私とは本当に何かを見る会」2016年10月16日(日曜午後) 東京 予約受付終了しました
 

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詳細・予約は下記へ

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