「動物園」・「人間クラブ」「神の王国」(1)2016年03月24日 09時14分15秒

自分の著書の中で、私が知性(理解)の種類を 大まかに動物段階、人間段階、神段階と分けたのは、それによって色々なことを(少なくとも自分にとっては)うまく明確に説明できるからである。そして、その人の知性(理解)が主にどこに定着しているかによって、人が住んでいる意識の世界が異なり、それぞれの世界を私は娯楽的に「動物園」・「人間クラブ」・「神の王国」と名付けている。 
 
それぞれがどんな意識の国なのか、簡単に説明してみよう。

「動物園」
以前、類人猿についての本を読んでいたとき、よく驚いたことがある。それは、人間の国や組織の中にも、類人猿の組織に似たものがけっこうあるなあ、ということである。
どこに特徴があるかというと、

*一頭(一人)、ないし複数のオスが絶対的権力をもっている。
*そして権力者とその取り巻きだけが、よいものを得ることができ、地位が下のメンバーはみじめな状態にいる。
*権力者への不服従は絶対に許さない。
*権力者のパワーが衰えるとき、群れを乗っ取ろうとして、権力争いが勃発する。

私たちの身近で一番動物園的国家としてわかりやすい例が、隣国(北朝鮮)で、今上に述べたすべての特徴が当てはまっている。金一族とその取り巻きが支配する独裁国家の典型であり、その三代目の息子は独裁者が共通してもっている性格を遺憾なく発揮している。つまり、「残虐性と幼稚性」だ。彼のすることがあまりにゴリラ的なのでネットのニュースをたまに読んで一人で笑うことがある。核実験やミサイル打ち上げは、ゴリラのドラミング(類人猿のオスが自分の力を誇示するために、胸を叩くしぐさ)である。(しかし、動物のゴリラの名誉のために言えば、本物のゴリラのボスのほうがもっと風格があり、頼りがいがありそうである)。

北朝鮮以外にも、アフリカや中東などの国に独裁国家はまだ多くあり、そしてあちこちでテロを引き起こしているIS組織はまさに独裁組織の典型である。

歴史を振り返れば、それぞれの地域で独裁国家が支配していた時代があり、たとえば、フランスではフランス革命前のブルボン王朝が典型的独裁国家であったし、日本では江戸時代が徳川家による非常にゆるい独裁国家だった。

現代の日本はもちろん動物園(独裁国家)ではないが、子供の世界から大人の世界にいたるまで、あらゆるところで動物園(独裁国家)的 組織はあちこちにたくさんある。

痛ましい殺傷事件が起こる少年達のグループ、子供を虐待する家庭はみな動物園の典型である。あるいは従業員を休みなく働かせるようなブラック企業も動物園である。

自分の幼い義理の子供を虐待致死させた若い男性が捕まったとき、「自分は正しいことをしたから、後悔していない」と言ったのをネットの記事で読んで、私は驚きかけた。が、以前にも書いたことがあるように、刑務所の中の多くの殺人犯は「自分は本当に悪いことをした」という罪悪感をもっていないそうなので、まあこの若い男性の発言も驚くには当たらない。独裁者のもう一つの顕著な特徴は、「自分のやっていることは絶対に正しい」という強固な信念で、その信念のためなら、人がどれだけ死のうが傷つこうがかまわないという鈍感さだ。

動物園の中では、そこの住民たちはいつもお互いを監視し合っているので、息苦しく、組織の末端の者たちは過酷な労働と貧困にあえいでいる。末端の者たちは必要なものさえ、手に入れるのが困難である。動物園の中で、豊かな暮らしを達成するためには、自分よりも地位が上のものに取り入り引き立ててもらうしかない。そのため、組織の中では個人の能力や才能は抑圧され、派閥の力学が物事や人事を決定していく。 

独裁者マインドとは、もう少し日常用語的に言えば、すべての物事と人間を自分の思いどおりにコントロールしたいと思う願望で、その願望を強烈に持つ人がいわゆる独裁者である。

このブログを読まれている皆さんは動物園をすでに卒業された方々ばかりだと思っているが、しかし、独裁者的マインドの残骸は誰の中にも潜んでいる可能性があることを心に留めておくべきである。

ここ数年間、思わず怒りにまかせて、独裁者バトル(お互いに相手に自分の言うことの正しさを説得しようという闘争)をやったことが何度かあって、あとでそういうことに罪悪感もわかなくなってはいるけれど、自分の中にまだ独裁者が潜んでいることを思い知ることとなった。つい二ヶ月ほど前も、90歳の母親と独裁者バトル をやって、あとになって、90歳の老人に本気に怒ってしまった自分に苦笑した。だから、皆さんも自分の中の独裁者に気づいたら、「おお、まだこいつ生きている!」 と笑うのが一番である。

こんんなふうに、 あれやこれや独裁者について考えていたら、ネット上で、「悪ノ娘」とかいう独裁者の物語を見つけた。「わずか14歳の王女リリアンヌは、その絶対の権力を使い、民衆からありとあらゆるものを搾取し、逆らう者は誰であろうと容赦なく首をはねた」という話だそうで、これがけっこう人気なんだという。処刑とお菓子が大好きって、隣国の三代目の息子にそっくりだが、唯一の違いは、リリアンヌちゃんが見た目かわいい少女だというところだろうか。


*「動物園から神の王国へ―サルの惑星、のような星で、平和に生きるために
    本書の詳しい目次は下記のサイトに出ています。
http://www.simple-dou.com/CCP044.html

1部 ヒトにおけるセックスと闘争・暴力の問題について
2部 サルの壁 人の壁
3部 人生は、ド・アホでいこう!

*「動物園から神の王国へ―サルの惑星、のような星で、平和に生きるために」(PDFファイル)ダウンロード版は、DLmarketのサイトで販売しています。お手持ちの機器(パソコン、タブレット、スマートフォン)に、PDFを読むソフト(AdobeReader等)が入っていれば、どなたでも読むことができます。
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