「そうだ、トルコへ行こう!」(2)2018年08月14日 06時52分45秒

イスタンブールにはシナンの作品がかなりあるが、ツアーで行ったのは一番有名なスレイマニエ・ジャミイ(1557年頃完成。ジャミイとはモスクのこと)だけだった。行った日は、観光客も少なく、のんびりと見ることができた。天井の幾何学模様が素晴らしく、本当は寝転んで天井をしばらく眺めていたいくらいだった。

ガイドさんがシナンがどれほど天才だったかを説明してくれた。16世紀、まだ空調の科学などがない時代に、シナンはモスクの空調(夏は涼しく、冬は暖かく、ロウソクの煙などがモスク内部に充満しないようになど)を正しく考え、モスクを設計したそうである。また将来、修理が必要になるときのために、修理の指南書も壁に埋め込んであったそうだ。このモスクの中庭に立ったとき、昔タージ・マハルを見たときの感動が少し蘇った。そしてなぜ私がイスラム風の建築が好きなのかも少しわかったような気がした。

有名なほうのスルタンアフメト・ジャミイ、通称ブルー・モスク(こちらはシナンの弟子の作品)へ行った日は、日本で言えばお盆休暇の始まりのような日で、内外の観光客が押し寄せ、人とぶつからないで歩くのが困難なほどだった。たくさんの人に気が散って、のんびり内部を見るのはあきらめ、中庭と外の風景を楽しんだ。

イスタンブールを出たあとは、トルコの主だった有名な観光地を巡った。(トロイの遺跡、パムッカレ、カッパドキア、アンカラなど)。その中で、コンヤという町はトルコへ来て初めて町の詳細を知った。日本でいえば、京都のような古都で、ここで何を見に行ったかというと、13世紀末、イスラム神秘主義のメヴラーナ教団を創設したメブラーナ導師の霊廟で、現在はメヴラーナ博物館になっている建物だ。その中にメブラーナ教の創始者のメブラーナ導師とその他名僧の棺が置かれている。

ガイドさんがしきりに「メブラーナ」という名前を連発するので、「ああ、トルコで有名な宗教家なんだ」と思って、よーくガイドブックを読んだら、メブラーナ教とは日本では「スーフィー教」の名前で知られている派のトルコでの名称で、メブラーナ師とはこれも日本のスピリチュアル系の人たちには名前が知られているジェラルッディン・ルーミーのことだとわかった。
 
コンヤは宗教的戒律を重んじる街らしく、街を歩いている女性たちはほとんどスカーフを着用し、レストランではお酒を飲めないし、お酒を買える場所も非常に少ないという。ところが……ガイドさん曰わく、人口あたりのお酒の消費量はトルコ一だとか。「これは隠れて飲んでいる人が多いという意味なんでしょうかね?」と、お酒大好きなガイドさんは笑って言っていた。

トルコをバスで巡って驚いたことは、中国人観光客の多さだ。どこの観光地やドライブインへ行っても、日本のツアー客の5倍くらいの中国人のご一行様たちがいる。まあ、人口が多いから当然なんだろうけど、世界のあらゆる国、あらゆる分野に中国人とメイド・イン・チャイナが進出している。

一度お土産屋さんで、値引きの交渉をしているとき、私が「あの、他のところでは、半額くらいの値段でこれと同じようなものを見たけど、もう少し安くしてもらえませんか?」と言ったら、店員さんが、「あのね、あなたが見たものはたぶん中国製だと思うわ。うちで売っているのは中国製じゃなくて、純粋なトルコ製なのよ」と言って、品物に記載されているメイド・イン・ターキッシュの文字を指し示した。店員さんがとても大きな声で「中国製ではない」と強調するので、思わずあたりを見まわしたが、幸いそのときそのお店には中国人のご一行様はいなかった。

お土産と言えば、こういう観光ツアーではお土産屋に寄るのもコースの中に組み込まれている。連れて行かれるところは、ほとんど高級な店ばかりだ――トルコ石、トルコ絨毯、トルコの革製品など。

私はこういうった高級品を買うことに関心がなかったが、でもショップの営業プレゼンテーションは興味深かった。こういった高級ショップの人たちは、ただツアー客を店に放り込んで、自由に見させておくだけでは、商品を買ってもらえないことをよく知っている。

だから、まず商品の文化的・歴史的説明から始め、それがなぜ値段が高いのか、安物とはどこが違うのか、どれほどの価値があるのかを、お店のトップの人がそれこそ立て板に水のごときペラペラな日本語で30分ほど説明する。最後は、「私たちもたくさんの日本製品を購入していますので、ぜひトルコの製品を買ってください」というお願いで締めくくる。それから商品に触らせ、それから大勢のスタッフをツアー客一人一人に張り付かせ、営業攻勢をかける。もちろんそのスタッフの人たちも全員日本語ペラペラである。

その営業攻勢をどうしのぐか――私の場合は、半分の時間はトイレに逃げて、残りの時間はしつこく営業されたら、こちらから質問と称賛攻勢(笑)――「日本語お上手ですね」「どこで日本語を勉強したのですか?」「ああ、そんなに短い時間で、ここまで話せるってすごいですね!」「日本に行ったことがありますか?」「トルコ絨毯素晴らしいですね。でも、残念ながら、トルコ絨毯にふさわしい住宅に住んでいなんですよ」などなど。

あまりの営業攻勢を見て、もしこのツアー客の中で誰も購入しなかったら、ショップを無事に出る(笑)ことができるのか心配したが、幸いどのショップでも最低数人から半数くらいの人が購入したので、ショップの人たちも喜んだことだと思う。
  
トルコへ行く前から、ガイドブックを読みながら、たぶんトルコは私の気質には合う国だろうと想像はしていたが、ほぼ想像通り、食・文化・雑貨が楽しかった。高級ショップでは買わなかったけど、少しでもトルコ経済に貢献しようと思い、今回の旅行では私としては珍しく安い雑貨、食品、アクセサリーなどをたくさん買った。(トルコにとっては大変な状況であるが、旅行者に幸いというか、かなりのリラ安だった)。そして、トルコの宣伝をするために、こんな文章まで書いている。

数日前に読んだニュースよれば、アメリカとの関係を悪くしているトルコはトランプ大統領にイジメられて、さらにいっそうのリラ安と経済不安が進行しているそうだ。新聞を読みながら、ツアーのガイドさんや運転手さんのことを思い出し、思わず私はつぶやいた。「トランプに負けるな、トルコ!」

そして、シナンの作品もまだたくさん見残しているので、もう一度くらいは行くかもトルコ!  と思っている(シナンの最晩年の最高傑作がヨーロッパに近いほうの街に残されている)。


[ イベント]
   
2018年9月17 日(月曜日祝日午後)
「私とは本当に何かを見る会」(東京新宿)

詳細・予約は下記へ

2018年9月23日(日曜)(大阪市)13:30~16:30
「人をめぐる冒険」ワークショップ

主催:未来から対話する会 協賛:シンプル堂、いのちアカデミー
詳細&予約は下記へ
http://www.simple-dou.com/CCP045.html
 
2018年9月24日(月曜祝日)(神戸市)11:00~17:00
特別版「私とは本当に何かを見る会」


主催:未来から対話する会 協賛:シンプル堂、いのちアカデミー
詳細&予約は下記へ
  http://www.ne.jp/asahi/headless/joy/99_blank014.html




[お知らせ]

ラメッシ・バルセカール     『誰がかまうもんか?!』電子書籍版が発売されました。

アマゾンサイト
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フランク・キンズロー『瞬間ヒーリングの秘密』 電子書籍版が発売されました。https://www.amazon.co.jp/dp/B075MXJYD3


トニー・パーソンズ  『何でもないものがあらゆるものである』電子書籍版が発売されました。
ダグラス・ハーディングの新刊「存在し、存在しない、それが答えだ」(ナチュラルスピリット発行 本体価格 2300円)好評発売中

目次は下記のサイトに掲載してあります。
http://www.simple-dou.com/CCP041.html

  

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1部 ヒトにおけるセックスと闘争・暴力の問題について
2部 サルの壁 人の壁
3部 人生は、ド・アホでいこう!

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なお現在は、パソコン等では、横書きの文章のほうが読みやすいという人たちもいると思い、縦書き版と横
書き版の二種類の版を用意してあります。 編集の都合上、総ページ数(縦書き版が453ページ、横書き版が367ページ)は異なっていますが、内容はまったく同じです。

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